5月7日のブログ『浜岡原発を永久停止にするために』にSTさんからコメントをいただきました。
「浜岡原発の停止の是非はさておき,管総理の判断は何も考えていないでしょうね。
今回の要請を中部電力が受け入れるためには以下のことをしておく必要があります。
①原発停止により受ける損失を,国が補填する。
②緊急で法律をつくる(法治国家なのですから当然です)
③明確な原発再開の基準を示す。なお,これに住民感情などの判断基準を入れてはいけません。
④原発停止中の火力発電所用の燃料を政府が責任を持って確保する。(東電・東北電の原発停止に伴い火力用燃料は需給が短期的には逼迫してます。)
⑤関西電力・北陸電力の発電能力確保できるように福井の原発を早期稼動させる。
これらを政府が責任を持って行うことにより,原発停止を要請できるのですが,今の政府・与党にこれらを考えている人は誰もいないでしょう。
あと,中電の供給能力は公表されているよりもきついです。公表値ではぎりぎり足りるのですが,雪解け水のなくなる夏は渇水のため水力発電所は供給能力が大きく低下します。また,揚水式水力発電を戦力に入れるには夜間電力に余裕がないので厳しいです。(東電は柏崎の原発が動いてるのが救いです。)このままだと東電より中電のほうが計画停電の危険があります。また、自家発電やPPSでトラブルが起きると対応しきれなくなり大規模停電の危険もあります。頼みの綱は関電と北陸電力の原発のみです。
最後は節電と言い出すのが目に見えてますが,日本最大の工業地帯が生産活動を縮小させることの影響を考えるとぞっとします.(能天気に賛成できるのは生産活動に従事していない人だけでしょう)
この後のやり取りは、
『浜岡原発を永久停止にするためには』
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20110507
『原子力発電が低コストというまやかし』
http://blog.goo.ne.jp/afternoon-tea-club-2/d/20110508
に続きますが、
今日、丁度友人Tと東電、政府の話をしている途中、脱線してSTさんの上記コメントの話をしていて、Tがこう感想を言っていたので貼り付けます。(STさんがコメントを書いた時点と違うので、状況も変わっています。)
「これは分かり易いですね。頷ける点が多いです。
もう一つ言えば、東電が中部電力からこの夏調達することを見込んでいた分も手当しないといけません。
挙げられた中でも、福井の再稼動は無理でしょうね。それは今の政権にとっては普天間問題と同じことになるように見えます(全く無責任・場当たり的に県外移設(停止)と言ったものの、移転先(再稼動基)が見当たらない)。電気は足りなくなりますね。やれやれです。」
私はSTさんとTとは意見が違うところが多いですが、それは私が二人と重点を置くところがが違うこと、また、電力会社(+α)についての責任を強く追及したいという気持ちが私の場合は強い、という部分で違っているだけ。
政府の無計画、支離滅裂なところに失望(怒り)している点は同様です。