某氏より『シンポジウム・記録集 大震災の教訓は生きているのか』をいただく。
阪神大震災から10年、「追悼・連帯・抗議の集い」のシンポジウムの記録である。
その中で、野田正彰氏がこんなことを言っている。
私たちの文明では、未だになぜ大砲とか銃を構えた車両とか船が災害地に行くのか。(略)
なぜ今、逆のことが起こらないのか。災害用の船とか、ヘリコプターがあって、それが急に戦争をやらなくてはならなくなったから、砲弾を急遽つけて行くというんだったら、そのほうがまだましなんですけども。
なるほど、災害があった場合、自衛隊が救援に行くのは当然だという感覚は、私にもある。
そして、自衛隊の力で多くの人が助かったように思っている。
ところが阪神大震災の場合、瓦礫の中から救出された人の80%は近所の人によってなのだそうだ。
地震、台風、津波などといった災害があった際に、速やかに対処、行動する組織(文字通り自衛隊です)が必要だという意見は以前から目にする。
ところが、そのことについて議論されることはないように思う。
自衛隊があるんだから、そんなものをあらためて作る必要はない、ということか。
じゃ、自衛隊の仕事とは何なのかということになる。
(追記)
安倍政権では集団的自衛権の行使を容認しました。
自衛隊の仕事が増えたわけです。