ニルス・ミュラー『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』は、またまたまた今年のベスト1と思いました。
これじゃベスト1の安売りみたいなので、ベスト1のベストを選ばなくては。
この映画、妻とは別居中、仕事はうまくいかない、というダメ人間が主人公。
まあ、よくある話だが、滑稽なほどくそ真面目で、だけども空回りばかりなところが、身にしみる。
1,正義感が強い
客をうまいこと騙して、商品を売るのがセールスマンだが、それができない。
正直に説明して、納得してもらって、そして買ってもらいたい。
しかし、それじゃ儲けにならないので、上司とうまくいかない。
2,思い込みが強い
率直に話したら、わかってもらえる、と信じている。
妻に自分の気持ちを理解してもらえればよりが戻ると思い、妻と話をしようとする。
しかし、妻はいやがる。
3,悪気が全くない
妻子のため、黒人の友人のため、など、世のため、人のために、あれこれするのだが、迷惑をかけてばかりいる。
それに気づかない。
4,悪いのは世の中だ
一生懸命にやっているのに思うようにならない、社会が、政治が悪いからだ。
というので、ニクソン大統領暗殺を企てる。
誰しも、自分自身、家族、仕事、人間関係などなど、思うようにいかないことはしょっちゅうだし、愚痴はくらでもある。
だから、多くの人はこの映画を見ているうちに、そうそう、ほうじゃ、と共感するんじゃなかろうか。
私も主人公が愛おしくなった。
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