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韓国時代劇ドラマ 朝鮮王朝 「王の女」(2003~2004年 SBS)

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  「王の女」の時代背景は14代目王「宣祖」(1567~1608年)(ソンジョ)(イム・ドンジン)の時代で、「光海君」(チソン)を一途に愛した女官「キム尚宮」(パク・ソニョン)が主人公です。
 「宣祖」(ソンジュ)王の妃には子供がいませんので、第1側室の息子たちが世継ぎと決まっていました。側室の第1王子の「臨海君」は気性が荒くて、第2王子の「光海君」が王世子と決まりました。
 光海君が悲運なのは、「宣祖」王の出自が側室の孫であるため、後継者には妃の子をとの願望が朝廷に強かったためです。
 王は第2側室の仁嬪(インビン)に寵愛を授け、子の出来ない王妃には冷たくしています。インビンには「信城君」「定遠君」と息子が二人いて、虎視眈眈と王世子の座を狙っています。
 朝鮮王朝への「明(ミン)」(今の中国)の影響も強く、側室の第2王子ということで「光海君」への王世子の許可が、「明」からなかなか下りず、「光海君」にとっては不安定な状況が続きます。
 王妃が亡くなって第2王妃を迎え、息子(永昌大君)が生まれます。王は嫡子である大妃(第2王妃)の子をかわいがり、世継ぎを「光海君」から「永昌大君」に変えようと考えています。
 「宣祖王」の時代は豊臣秀吉の「朝鮮征伐」(日本からの侵攻)があり、朝廷が揃って首都から逃げ出し、平壌、義州まで落ち延び、明に助けを求めることになりますが、その後秀吉の死により、日本軍は撤退し、朝鮮は徳川幕府と国交を回復します。侵略を受けるという歴史的にも重大な局面で光海君は戦場で大活躍します。
 「宣祖王」ははっきり世継ぎを決めずに他界し、実績のある「光海君」が第15代目王(1608~1623年)として即位します。
 キム尚宮(パク・ソニョン)は子供の女官だった頃、光海君と兵隊ゴッコで遊ぶ友達で、大人になって二人は再会し、友情から愛へ芽生えて行きます。不安定な光海君をケットン(キム尚宮のあだ名)が支えて、二人三脚で、王の道へと登っていきます。
 ケットンは光海君のために、強大な力を持つ側室インビンと渡り合い、王の女として、寝所ではなくお世話係となり、光海君の即位のため陰謀を謀り、忠臣と密に連絡をとりあい、機会をうかがっていました。「女人天下」のナンジョンまではいきませんが、悪だくみや権力欲としては、男をはるかにしのぐ有能な人物だったといえるでしょう。痛風で寝込んだ王に通風に悪い滋養食を食べさせ、「宣祖王」はその食事が元で亡くなってしまいます。ケットンが毒を盛ったと、国中に噂は広がります。
 天下を取ったケットンや忠臣たちは、激しく争っていた大妃側を粛清して臨海君、永昌君を謀殺し大妃を幽閉してしまいます。
 ケットン(キム尚宮)と王になった光海君は誰はばかることなく、愛し合います。
 1623年インビンの孫「綾陽君」と大妃と反光海君側がクーデターを起こし(仁祖反正)、「光海君」は廃位されて島流し、キム尚宮は打ち首になりますがその時までも光海君を思い、「廃王の流された島はどこですか?」と尋ね、島の方向に向かって礼をし、幸せでしたと言って死にます。潔い死でした。
 「燕山君」と同じく暴君として、光海君も第15代目王でありながら「宗」の号をもらえず、「君」のまま歴史に残ることになります。
 「宮廷女官キム尚宮」(1995年 KBS)も、「王の女」と同じケットンと光海君のドラマですが、主人公ケットンをイ・ヨンエ、光海君をキム・ギュチョルが演じています。ケットンの子供時代も描いています。
 「チャングムの誓い」は「女人天下、中宗」の時代、「ホジュン」(2000年MBC)は「王の女、宣祖」の時代です。「ホジュン」ではホジュンと光海君の友情や王子の治療の場面がありました。
 
 採点6点 (10点満点)
 
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