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中国ドラマ「懸崖(悬崖)」2012年 40話(36話)

 

 中国のスパイドラマをいろいろ観てきましたが「懸崖(悬崖)」はスリル満点、緊迫感10点以上でした。観ていても崖っぷちに立たされているようで、あ~怖かった!!

 日本の傀儡(かいらい)国家「満州国」の警察「特務」に潜入した共産党スパイのドラマは「懸崖」が初めてです。凍てつくような寒さのハルピン(黒竜江省)が舞台です。ハルピンは東洋の小パリ、東洋のモスクワとも呼ばれるそうで、外国人や建物が多くて異国情緒たっぷりな文化を感じることができました。

 1938年11月から1945年1月までのドラマです。

 「満州国」の中に、中国人の警察(特務)や保安局があって、日本人の憲兵と共に国民党、共産党を取り締まっています。主に満州国で地下活動する中国共産党を検挙をしています。

 満州国の警察に検挙された共産党の活動家は拷問のあげく否応なく日本の憲兵に引き渡され、殺されてしまいます。

 張り詰めた特務の中に潜入した主人公、共産党地下工作員の周乙(張嘉益)と疑り深い上司の高彬(程煜)の息が詰まるような心理戦。

 周乙は感情を表に出さず、重々しい任務を果たしていきます。

 周乙と偽りの夫婦を演じる共産党工作員の妻を演じる秋妍(宋佳)はスパイに向いてなくて冷静さに欠け感情的です。通信員として任務に就きますが、窮地に陥ったりとハラハラします。

 周乙の妻、孙悦剑(咏梅)も共産党工作員

 特務の高彬部下、鲁明(李洪祷)

 特務の気のいい青年部下、任(姫他)

 共産党の連絡員も周乙に比べて読みが甘いとしか言いようがありませんでした。

 周乙は日本軍の会議にも出席する高官です。石井四郎が筆頭で会議を進行していました。これまでのドラマには日本軍の大将は岡村寧次、板垣征四郎などがよくでてましたが、石井四郎の出たドラマは初めてでした。

 特務は非情な人間が多い中、周乙は「あなたは組織のなかで唯一良い人だ」と部下からも慕われます。通信機、妻、子供、犬が重要なキーポイントです。

 スターリンの暗殺計画情報を共産党に送った場面もでてきました。スターリンにちなんでかスターリンの出身地グルジア民謡の「スリコ」がドラマで歌われ、ラスト近くに再び「スリコ」が流れて涙を誘いました。

 

 

懸崖のラスト馬上又-地平線。特務の三人左から周乙、鲁明、任。

 

スリコ

 ドラマの中の歌詞

私は愛しい人の墓を探して 世界の果てを彷徨う

*愛を失った心は重く 私は夜を泣き明かす*

*~*

森にバラが咲いている 朝露のように光り輝く

*高鳴る旨を押さえて私は尋ねた そこにいるのはスリコかい*

*~*

木の枝でさえずるウグイスよ どうか私に教えておくれ

*美しい歌を奏でるウグイスよ そこにいるのがスリコかい?*

*~*

ウグイスは首を傾けて美しい歌をさえずる まるでこういっているよう 

*あなたの立ってるその土がスリコの墓よ*

*~*

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グルジア民謡「sulikoスリコ」

 

 

 

 グルジア(現ジョージア)民謡「スリコ」は中国スパイドラマ「懸崖」で挿入歌として使われました。知らなかった音楽をドラマを通して聴けるって、最高の喜びです。

 女性主人公が歌い、彼女の心象を表現したような映像とともに流れ、とても印象に残る歌でした。1930年代を舞台にしたドラマなのでSP盤です。少女の歌にコーラスが重なっていました。

 ドラマと同じような編成をyoutube で探しましたがないようです。

 

 Suliko(スリコ)についてZeAmiブログさんの引用です。

 ★Sulikoは間違いなくグルジアで一番有名な歌でしょう。この優美な旋律は、どなたも一度は聞いたことがあるのでは。それはグルジアの男女共通の名でもありまして、その本来の意味は「魂」とのこと。

 スリコは、1895年にグルジアの詩人Akaki Tsereteliによって書かれた愛の詩のタイトルでもありますが、1895年にVarinka Tsereteliによってこのメロディが作曲されてから、ロシア~ソ連を越えて世界中で知られるようになりました。

 スターリンも愛好していたとか。グルジア出身だからでしょうけれど、彼にそういう心優しい面もあったのかと意外に思えます。懐かしい故郷を思い出させる調べだったのでしょう。ロシアでも頻繁に歌われる曲です★

 グルジアでもロシアでも愛される歌なのですね。

 歌詞はうたごえサークルおけらさんからです。

作詞 ア・ツェレテーリ

作曲 ヴェ・ツェレテーリ

訳詞 井上頼豊

 

1心もうつろに
あてもなくさまよう
あの子は何処へ
行ったやら いとおしいスリコ
あの子は何処へ
行ったやら いとおしいスリコ

2夕べの城あとに
みなし子らあそぶ
どこかにスリコが
いやせぬか忘られぬスリコ
どこかにスリコが
いやせぬか忘られぬスリコ

3森のうぐいすに
私は呼びかけた
「おまえは知らぬか
うぐいすよ スリコの墓を」
「おまえは知らぬか
うぐいすよ スリコの墓を」

4やさしいうぐいすは
私にささやいた
「あなたの立ってる
その土が スリコの墓よ」
「あなたの立ってる
その土が スリコの墓よ」

 

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韓国音楽翻案曲特集② ナフナ「崔進士宅の3番目の娘」 Al Wilson 「Snake」合唱

 

翻案曲とは外国曲のメロディーをそのままにして歌詞だけを直した歌

 
 ナフナ "崔進士宅の3番目の娘"
 
 韓国音楽の特徴として翻案曲があります。外国のオリジナル曲をタイトル、歌詞を韓国風に変えて、アレンジも大きく変えて、韓国独自の音楽として人々に受け入れられて愛されています。素晴らしいと思います。原曲よりもいいアレンジだったり、原曲を大きく壊していたりと、楽しい翻案曲たち。
 韓国のブログに翻案曲を60曲がUPしてありました。それを資料にして翻案曲を特集することにしました。
 
 第2回目はアル・ウイルソンの”スネイク”を、ナフナ節で”崔進士宅の3番目の娘”。
 原曲とは全く別の歌詞とアレンジにして、1989年の「ナフナ全曲BestHit第2集」アルバム収録曲です。
  
 
 
 
 
 
 
 
 アル・ウィルソン(Al Wilson)は米国の黒人歌手です。”スネイク”はジョニー・リバースのプロデュースで1968年に録音、日本では東芝から発売されました。今でもノーザンソウルの名曲として人気があります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 アル・ウイルソンの1968年のヒット曲”スネイク”が、韓国では合唱曲になっていたとは、驚きです。
 イントロの後40秒から合唱が始まります。
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