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韓国ドラマ「TV小説ウンヒ」(ウンヒの涙) KBS 2013年 140話③

 

 韓国ドラマ「TV小説ウンヒ」(ウンヒの涙)再放送を見直しました。KBSが制作をやめてしまったTV小説シリーズですが、今となっては貴重なドラマ達だと思います。それは何故かと言えば、物語の起因はほとんどが朝鮮戦争だからです。こんなにも朝鮮戦争は韓国の歴史、経済、人々の意識や人生に影響を及ぼした出来事だったのかと、改めて思わずにはいられません。避難の途中や爆撃の最中、38度線越え、二度と戻れない故郷への想い。「TV小説ウンヒ」(ウンヒの涙)の背景には朝鮮戦争がもたらした悲劇がありました。

 「TV小説ウンヒ」の主人公ウンヒに感情移入ができなくて以前は辛口の点数をつけました。今回はウンヒの物語というより、もう一人の主人公チャ・ソックを中心にTV小説「チャ・ソック物語」として受け入れて観ていました。哀れなチャ・ソックを演じた俳優パク・チャンフンの演技をこれでもかこれでもかと堪能したドラマでした。素晴らしい俳優です。1970年代の仁川とソウルを舞台に中だるみもありますが、明るく頑張って生き抜く庶民やシビアな経営者たちを描き、豆腐工場の工場長チャ・ソックの犯罪が重なりシリアスになっていきます。あげく、ソウル「南山」と言われるKCIA(中央情報部)の拷問施設まで出てきました。

 

 あらすじ

 朝鮮戦争が勃発する前の殺人事件は事故とも言える出来事でした。親友が罪を着せられて逮捕されます。犯人のチャ・ソックは貧しくてもともと善良な人間です。自首するために警察へ行きますが戦争が勃発。爆撃で親友は罪を着せられたまま亡くなってしまいます。南へ南へと逃げまどう人々。殺した人の母親と息子を助けて恩人として家族になります。罪悪感もあり、犠牲者の母親と息子にひたすら愛情をそそぎ、20数年がたちました。順風満帆に豆腐工場を営む家族の前に、濡れ衣を着せられた親友の母娘があらわれてドラマが進んでいきます。

  主人公ウンヒの出生の秘密もあり、犯罪者の娘というレッテルも貼られますが、たくましく生きていきます。恋のライバルが意地の悪い邪魔をします。

 嘘が嘘を重ね、次々と犯罪を犯してしまうチャ・ソック。どうしようもない状態に悩み「良い息子、良い父親でいたかった。二度と戻れない川を渡る」とナレーションが入ります。「金より権力がものを言う」ことが身にしみ、政治の世界に飛び込もうと身の丈に合わない欲望が破滅へと向かわせてしまいます。

 チャ・ソックの息子として育ったソンジェは父の犯罪を知りながら、父の愛情や共に苦労した出来事を次々と思い出し、葛藤に苦しみそして父をかばいます。

 ラストのチャ・ソック(パク・チャンフン)雪の舞いに何度も書きますが、感動して観ていました。

 

         

 韓国ドラマには教会のシーンがよく出てきます。恋人たちが愛を誓うあう教会ですが、このドラマでは救いや懺悔で使われました。ソンジェの悩みや救いを求めるシーンだったり、チャ・ソックの懺悔のシーンだったり、涙のソンジェが父親と心中しようとするシーンなど。教会がある意味、許しを示唆する大事なテーマだったのかと思います。二人がもがき苦しむシーンには泣きました。このドラマの教会のシーンは本当によかったです。

 採点10点満点中5,5点

 

 

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韓国ドラマ KBSテレビ小説「美しい時代」②

KBSのコンテンツなので画像のYou Tubeをクリックして観てください

 

 

 「美しい時代」が1話からYoutubeにUPされていました。字幕はありませんが、十分楽しめると思います。今では女優の貫禄キム・ユジョンが子役で出演。
 

  あらすじ  

 1970年代、春川の小さい市場を舞台に、四人兄弟姉妹の葛藤と愛、家族の和解を描くドラマ。1971年、春川のある市場。 兄ジェボムがソウルから戻ってくると心躍らせながらクッパ配達をしていたジンスクは、父の危篤の知らせを聞き走りかえる。ジンスクが家に帰ると「すまない」と一言だけを言い残し、父は息を引き取る。一方7年前ジェボムの大学の入学金を盗み家出していたヒャンスクは、父の死を知らずに7歳の娘タジョンを連れて家に戻ってくる。(KBSTVより)
 

 ヒャンスク(チョン・イエソ)とジンスク(パク・クリナ)の生き方は対照的です。親しみやすいジンスクは持ち前の明るさと頑張りで家業のクッパ屋を手伝い、町の人から好かれています。  

 ヒャンスクは頭が良く、進学したかったのに、親は長男だけを進学させて、ヒャンスクはあきらめざるを得なくて生き方がゆがんでしまいます。家の金を盗んでソウルへ家出。ソウルで未婚の母となって、借金まで負い、実家に帰ってきたのでした。ヒャンスクの娘タジョンは姪っ子として実家で面倒見てもらいます。  

 母といがみ合うヒャンスクは美人なので、お見合い話やタバン(喫茶店)の客に言い寄られ、奥さんにひっつかまれたり。あげく、未婚の母なのに独身と偽りミスコリアコンテストに出場し優勝します。人格者の大佐に見初められて結婚し、嘘の人生が始まってしまいます。  

 春川で暮らすジンスクは映画館の息子ギョンホ(チェ・ウォニョン)と恋愛します。ブラブラしている遊び人と誤解していたのに、実は学生運動して家に帰ってきた誠実な大学生ギョンホでした。映画館社長は訳ありの人物で、ジンスク父との因縁もあり二人の交際に反対です。  

 興行の世界、映画館は争いや、もめごとが日常的にあって、喧嘩が強いジンスクの兄ジェヒョク(チェ・ジニョク)は用心棒に誘われますが、ジェヒョクはボクシングの世界へ。付き合っている映写技師の孫ミヨン(イ・ガフン)に事件が起きてしまいます。  将来を託されてソウルで勉強した長男ジェボム(チェ・ギュファン)は医者として春川に帰り病院で働きます。

 1話から父危篤、長女ヒャンスクの子連れ帰郷があり、ドラマ展開に一波乱ありそうです。5組の恋愛、暴力、民主化運動、嘘の明るみ、出生の秘密まで、てんこ盛りに大盤振る舞いされて飽きずに最後まで観ることができました。
 

 長屋に住んでいる米屋のタルボンとタバン(喫茶店)ママのエギョンのドタバタな恋愛が楽しい。  クッパ屋を手伝っていた女性を演じていたクォン・ジェヒは初めて観た女優でした。味があってとっても印象深かったです。当時彼女を輝国山人ブログなどで検索しましたが情報が得られず残念でした。  

 

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韓国ドラマ KBSテレビ小説「美しい時代」(2007年11月~2008年6月149話)

 

 KBSTV小説「美しい時代」(2007年11月~2008年6月149話)は日本では2008年7月にスタートしました。4人兄弟姉妹の末っ子ジンスク役の素朴で素直なパク・クリナ、長女ヒャンスク役の地味な美人チョン・イエソ、役柄にぴったりでよかったです。   「美しい時代」は朝鮮戦争時の混乱で生じたある秘密をもとに、クッパ屋を営む母親ソン・オクソクと4人兄弟姉妹に起こる様々な出来事が、美しい音楽と懐かしいノスタルジアの中で繰り広げられる149話のドラマです。  

 地味な配役でしたがストーリーが良く、家族の葛藤・誤解、援助、事件、いろいろなことがうまく混ざりあって次回が楽しみなドラマでした。嘘が巻き起こす展開にハラハラもしますが、長屋やクッパ屋で交わされる近所の人々の何気ない会話にほっとします。悪い人も登場しますがこのドラマ全体に悪意がなく、善良な真意を感じました。でもラストがちょっとで。。。。0.5点減点です。  

 私の中で「ポッキ(ボクヒ)姉さん」がテレビ小説ドラマで1位とするなら、「美しい時代」は2位になります。  1970年代はまだまだ人々が貧しく、朝鮮戦争の傷跡、ベトナム戦争派兵の名残りもあって自由にモノが言えない時代でしたが、ある意味人情のある美しい時代だったのかもしれません。
 

 美しい時代 149話
 

 演出 チョン・チャングン
 

 脚本 ホン・ヨンヒ イ・サンミン
 

 出演 ソン・オクソク(母親) チェ・ギュファン(長男) チョン・イエソ(長女) チェ・ジニョク(次男) パク・クリナ(末っ子) キム・ユジョン(孫娘)
 オ・ヨン(米屋同じ長屋) パク・チュア(クッパ屋手伝いばあさん) クォン・ジェヒ(クッパ屋手伝い) キム・ミニ(喫茶店マダム) 
 チョン・スンホ(映画館社長) イ・ウンギョン(妻) チェ・ウニョン(息子) カン・ボギョン(娘) チョ・ビョンギ(義弟)
 キム・ミョンス(大佐) イ・サンスク(大佐の姉)
 

 採点10点中/7・5点

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KBS テレビ小説「ウンヒ」(ウンヒの涙)②

 

 KBSが1950~70年代を舞台にしたTV小説ドラマの制作をやめてしまいました。あまり視聴率が取れなかったからでしょうか。私だってさんざんな評価をしていたテレビ小説ドラマです。  

 夢中になって観る韓国ドラマがない中、冷たさだけを感じるドラマだらけの中、KBSワールドで再放送中のTV小説「ウンヒ(ウンヒの涙)」を18話まで観直していますが新鮮です。もうストーリー展開はどうでもよくて、しっとりとして落ち着いた雰囲気、言い換えてみれば古臭い雰囲気のTV小説のドラマは、今となっては貴重です。1970年代の韓国の街並みや家、大道具から小道具まで、KBSが持つ舞台セットは宝物です。  

 地味ですが存在感抜群の脇役の絡みを観ているだけで、感動ものです。いつまでもあると思うな「KBSTV小説」の心境です。  

 若い主人公二人を取り巻くソン・ジェボム、チェ・ジュニョン、チョ・ビョンギ、チェ・ジュボン、パン・ヒョジョン、キム・ヘソン、キム・ボミ、チェ・ミニなどの脇役陣。そしてパク・チャンファン扮する本当の主人公チャ・ソック。  俳優たちの演技(お芝居)に拍手喝采です。
 以前の記事で採点を4点にしましたが、点数は見直して伸びると思います。

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韓国ドラマTV小説「波よ波よ」(KBS 2018年)

 

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 現在放送中のKBSTV小説「波よ波よ」は全然、まったくむかっお!も!し!ろ!く!な!いむかっ
  財産強奪と連座制で140話まで引き伸ばしてきたドラマ。「人生画報」(KBS 2002年)と同じく、朝鮮戦争避難時に全財産を失って(盗まれて)貧乏に。
 妹を迎えに「北」へ行った父親は越北者として記録され、一イメージ 2家は連座制のため期待の長男も出世コースを閉じられてしまいます。
 連座制という難しいテーマを演出家・脚本家はいやはや、こんなに面白くないドラマにして、作家の質が落ちたのかと思いながら観てました。
 楽しいシーンだったはずのキャバレーも駄目。楽屋も駄目。歌手を目指す過程も主人公も魅力がありません。
  「波よ波よ」のタイトルとドラマの関連性がわからない。最終回でやっと「波よ波よ」の意味が。人生とは「よせてはかえす波のようだ」ということのようです。
 イ・ジュヒョンがチャラチャラした悪役を演じています。キャバレーの雇われマダム役のパク・ソニョンですが、色気がなくて残念。イ・ギョンジンが生かされてなくて、もったいない。
 
 最終回を待たずに採点マイナス5点
 むかっむかっむかっむかっむかっイメージ 3
 

 「連座制」を調べてみました。
 
 自らの行為ではない親族の行為によって不利益な処遇を受けなること。 個人の犯罪を家族・親戚にまで責任を問う その家族などにも刑罰を及ぼすこと。就職の自由、航行の自由がない。無実の罪を背負う可能性が大きい。
 
 李承晩政権~軍事政権時代(1948年~1986年)に社会主義者は徹底的に排除されました。しかし38度線の北に自らの意志で行った越北者もほぼ同義で用いられるようになってしまいました。その中には李承晩政権を忌避した民族主義者等も含まれています。
 社会主義者や「越北」した人たちの中には、作家・詩人や画家もいますが、圧倒的に多くの無名の人々がいて、韓国に残されたその家族まで国によって差別された点は、大きな悲劇を生みました。
 世間から後ろ指をさされるのみならず、公務員になれない等々のハンディを負わされて不遇な人生を送った人は大勢いました。
 「砂時計」(1995年 SBS)でチェ・ミンス(子役キム・ジョンヒョン)が陸軍士官学校を受験しますが、亡くなった父親が共産主義者だったことを理由に不合格になりました。結局ヤクザの道へ。
 ムン・グニョンの祖父(05年死去)が朝鮮戦争の時のパルチザン活動や1971年の統一革命党再建事件に関わって計30年間服役した非転向長期囚ですので、ムン・グニョンの家族・親類も連座制の犠牲者だったのかもしれません。
 盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領(妻の父)、金槿泰(キム・グンテ)元議員(兄弟)など、家族・親戚の左翼経歴のために連座制攻撃を受けました。
 男性j歌手ホン・ミンも父親が越北者だったので、不遇な時代がありました。 
 
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KBS TV小説

KBS TV小説」「花を咲かせろダルスン」の放送が終了しました。殺人が多くて次々と悪だくみをしていき、最後の最後まで悪人のイム・ホ。

 キム・ヨンオク、ペ・ドゥファン、チ・チェロと好きな俳優が出演していたにもかかわらず、全く全然面白くなかった。
 若手、主人公ダルスン役のホン・アルムは昔風な顔立ちで、ダルスンを助けるヒョンド役のカン・ダビンは誠実な役柄があっていて二人はよかったです。
 新しく始まったドラマ「波よ波よ」は期待できるでしょうか。
 
 KBSドラマ「 TV小説」を調べてみました。「愛よ愛」までは殺人はなかったのではないかと思います。ドラマの物語って、日々の営みの中でいろんな出来事があって様々な人々が笑ったり泣いたりと、織りなしていく人生模様を描くことで十分だと思うのですが。
 
  韓国ウイキより
 
 KBSドラマ「 TV小説」シリーズは平日午前9時にKBS 2TVのテレビドラマです。1996年3月4日から2009年4月17日まではKBS 1TVで放映されました。以後製作費問題によって製作と放送がしばらく中断されていました。
 2011年11月に「ポッキ(ボクヒ)姉さん」で復活。KBS 2TVで放映された朝ドラマが廃止されてその時間帯で再編成されて現在まで放送されています。...
 
 2000年からのTV小説ドラマ ✓はKBSワールドで放送されたドラマ
 
 たんぽぽ 2000年4月~10月
 約束 2000年10月~2001年4月
 梅恋歌 2001年4月~11月
 セオンマ 2001年11月~2002年8月(233話)
 人生画報 2002年8月~2003年4月(219話)✓ 途中まで視聴
 ブニ 2003年4月~11月(178話)
 チルレコッ 2003年11月~2004年6月(180話)
 あなたは星 2004年6月~2005年1月(196話)✓
 風花 2005年1月~8月(179話)
 故郷駅 2005年8月~2006年3月(174話)✓ 途中まで視聴
 川になって会おう 2006年3月~11月(198話)
 スンオクは 2006年11月~2007年4月(150話)
 君の風景 2007年4月~11月(138話)
 美しい時代 2007年11月~2008年6月(149話)✓ 面白いドラマでした。◎
 姉さん 2008年6月~2009年1月(150話)✓ なんといって良いものか。耐え忍ぶ姉さんがかわいそう。次女の身勝手さに怒りながら最後まで視聴。
 青春礼賛 2009年1月~4月(75話)✓
 
 ポッキ(ボクヒ)姉さん 2011年11月~2012年5月(130話)✓ 最高に面白いドラマ
 愛よ愛 2012年5月~2013年1月(175話)✓ 染色の布が美しい
 少女サムセン 2013年1月~2013年6月(120)✓ 怒りながら観たドラマ
 ウンヒ 2013年6月~2014年1月(140話)✓ パク・チャンファンが良かった
 スングム~金色色の大地 2014年1月~8月(163話)✓ 途中まで視聴 子役最高
 一途なたんぽぽちゃん 2014年8月~2015年2月(134話)✓ 途中まで視聴
 それでも青い日に 2015年3月~8月(129話)✓ 途中まで視聴
 星になって輝く 2015年8月~2016年2月(129話)✓ 途中まで視聴
 私の心は花の雨 2016年2月~9月(128話)✓ 途中まで視聴
 あの空に太陽が 2016年9月~2017年2月(121話)✓ イ・ミヌを観ていた
 その女の海 2017年2月~8月(120話)✓ 面白かった
 花をさかせろダルスン 2017年8月~2018年2月(129話)✓ 面白くなかった
 波よ波 2018年2月~✓
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韓国ドラマ 「その女の海」終わり

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 面白い面白いと書き続けたKBSのTV小説「その女の海」が終わりました。最終回はダメで、えぇこんな終わり方?とガックリ。もやもやとした後味の悪さが残りました。ラスト2回で中央情報部の蛮行が描かれ、悪役キム・スンウクがさらに罪を犯して逃げ回り、最後は行き止まりの崖から落ちて死んでしまうという、あっけない終わり方。主人公スイン(オ・スンア)とソヌ(チェ・ソンジェ)は結局結ばれませんでした。
 まあそれでも「その女の海」はTV小説ドラマでは久しぶりに人に勧められるドラマでした。
 
 採点10点満点中6点
 
 
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 韓国ドラマ「その女の海」を引き立たせているナレーションは声優のソ・ヘジョンです。
 韓国ウイキより
  TV小説のアイデンティティであったナレーションが久しぶりに「その女の海」で復活した。しかし過去のTV小説に比べるとナレーションの演出は非常に少なくなっている。
  ナレーションのソ・ヘジョン(서혜정)を調べてみました。
  ソ・ヘジョンは韓国の大物声優です。1982年KBS17期生。映画、アニメで陽気な声、かわいい声を巧みにこなす。
       
 
 
 「その女の海」が面白いのは、ソ・ヘジョンの落ち着いたナレーションの効果も大きいですね。
 現在放送中の「波よ波」はキャバレーの歌付きですが、ナレーションの演出のほうが良いと思いながら見ています。
 
 
     
    
 TV小説「その女の海」、新しく始まった「花を咲かせろダルスン」もそうですが、ムン・ジェイン政権に変わったので、脚本家や演出家が民主派の意向を組んだドラマ作りに移っているように感じました。
 「その女の海」では有無を言わせず中央情報部に連行されると水責め拷問し、「花を咲かせろダルスン」では親日派(植民地時代に日本軍に協力した人々のことを言う)の罪をベースにドラマが展開していきそうです。
 植民地時代、軍事独裁政権時代の膿を描かないと本当の韓国の姿を見ることはできないかもしれません。
 
 逃げた民主派が落としたビラを拾っただけのソン・ジョンボムが中央情報部に連行されました。
 悪役のキム・スンウクが通報で中央情報部に連行され水責め拷問が描かれました。このシーンは残酷でした。観ていて思ったのは「この拷問受けたら水を見ただけで怖くて顔など洗えないだろうし、狂ってしまうだろう」ということでした。
 拷問は人格を破壊します。受けた恐怖や痛みは永遠に記憶に残り、夢にも現れます。拷問中に亡くなる人もいます。
 日本の戦前の治安維持法のように「共謀罪」が有無を言わせぬ逮捕・拷問につながらないか心配です。
 
 
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韓国ドラマ「花を咲かせろダルスン」( KBS 2017年 全120話)

 
 
 KBSのTV小説「花を咲かせろダルスン」が始まりました。オープニングのテーマ曲が聴いたことあるような。
 イ・ヨンボクの”その顔に陽射しを”(1972年)のサビの部分でした。韓国音楽を聴いていると韓国ドラマを観る楽しみがもう一つ増えますね。
 「花を咲かせろダルスン」のOSTに”その顔に陽射しを”のアレンジを変えたペ・ダヘの歌が収録されています。https://youtu.be/EXvvBOebDGU
 
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韓国ドラマ「その女の海」(2017年 KBS 120話)

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 韓国ドラマ「その女の海」(2017年 KBS 120話)はのんびりとした展開がいいですね。脚本が良いのでしょう。悪役の殺人未遂などのシーンもありますが、この先ドラマがどう動いていくのか、謎めいたような出来事もあり、毎日楽しみに観ています。
 クッパ屋のシーンはほっとします。製麺会社と製粉会社の争いもありそうで、企業ものドラマとしても見ごたえがあるかもしれません。
 1970年代のドラマなので縫製工場がでてきました。悪い工場長が管理する作業場の女工たちは、朝早くから夜遅くまで寝不足のままミシンを踏んで、ケガをする女工もいます。給料も搾取されていました。このようなシーンがあると、「ノチャサ」の歌”四季”を思い出してしまいます。
 ただ一つ、文句を言わせてほしい。主人公が下手。表情が全然変わらない。ハトが豆鉄砲をくらったような。セクシーアイドルグループ「レインボウ」のメンバーだそう。同じアイドルでも「輝けウンス」のキム・ドンジュンは演技が達者です。
 1970年代を舞台にした「TV小説」の主人公には、演技を本格的に学んだ演技力のある新人を抜擢してほしいです。アイドルグループの人は現代もののトレンディドラマか、明るいホームドラマなどの主人公でいいんじゃないかと常々思っています。
 
現在放送中のKBSTV小説「その女の海」が面白くて、2012年放送の「ポッキ(ボクヒ)姉さん」以来の秀作だと思いながら観ています。正統派のTV小説です。
 父親の愛人が家で同居、異母弟を海で亡くし自分を責める、父親が無実の罪で10年服役、婚約者を社長の娘に奪われる、勤務先の二重帳簿不正で無実の罪で解雇される、婚約者の子を身ごもり家族に黙って家を出ていく、製粉会社の女社長に助けられて家政婦として暮らし、無事出産して子供を育てる、家出中に母親がガンで亡くなる、女社長の孫と愛し合う。製粉会社も麺会社の悪だくみで経営危機に陥ったり、家族の秘密があったりと。
  いろいろと大変な出来事ががおきていて、書きながら驚いてしまいます。でもゆっくりとした展開と、ゆったりとした音楽と、穏やかなナレーション(声優ソ・ヘジョン서혜정 )で観ていて全然疲れません。
 次につながる伏線が所々にあって、ドラマの展開を予想することがまた楽しみでもあります。
 序盤の懐中時計は?
 海で亡くなった弟は?
 朝鮮戦争避難時の財産は?
 製粉会社は乗っ取られるのか?
 ヒロインは愛する人と結ばれるのか?
 母親の出現で事態はどう動くのか?などなど。 
 地味でありながら見せ場がたくさんあります。緩急をつけた脇役さんがのんびりしています。反共法での有無も言わせぬ逮捕も少し描かれました。
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 チョ・ビョンギは悪役が多いのですが、製粉会社を支えるチャン部長役で出演していてうれしくなります。
 「ポッキ(ボクヒ)姉さん」に出演していた3人の配役もまたうれしいです。チェ・ウソク、チョ・ソンヒョン、チェ・ミニ。
「冬のソナタ」チェ・ジウのポラリス同僚コンビ、パク・ヒョンスク、ソン・ジョボムもTV小説の常連になっています。
 
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 チェ・ウソク   チョ・ソンヒョン  チェ・ミニ パク・ヒョンスク ソン・ジョボム   
 

https://youtu.be/TvZxAkpUdbQ   ←クリックしてYoutubeで観る 

 「その女の海」94話は肩を落とすような涙の回でした。主人公スインの恋人ソヌは偶然、スインの母親が自分が探していた母親と同じ人だと知って、兄妹ということになり失意で苦しみます。もがきながらも気を取り直してスンイを諦めることにしました。
 
 上の画像は94話のワンシーンです。
 
 スインの母親(自分の母親)を呼び出したソヌ。母親に会いたかったのです。でも母親はもうこんな風に呼び出すことはやめてと拒絶します。社長室で考え込み一人涙するソヌ。
 数年前スインの家に下宿していたテスにスインの母親(自分の母親でもある)のことを聞きます。
 「いい人だ」と答えます。
 父親が刑務所入っていたころは母娘大変だったのではと聞きます。
 「母親二人とみんなで寄り添って暮らしてました」と答えます。
 母親が二人?
 「はい。実の母親は亡くなったんです。」と答えます。
 バーでお酒を飲みながら、本当の兄妹ではないのに、結婚できない理不尽さに一人苦しむソヌでした。
 
 エンディングタイトルが流れ2分30秒から落ち着いたナレーションが。忘れられないワンシーンです。
 
 
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韓国ドラマ「その女の海」(2017年 KBS 120話)①

 
 
 5月1日からKBSで始まったドラマ「その女の海」は最近では珍しくTV小説ドラマでは面白そうです。その場の心境や状況を低く落ち着いた声のナレーションが語り、2010年以前のTV小説のような懐かしさを感じます。
 クッパ屋と製麺会社のドラマらしいのですが、前々回の「私の心は花の雨」もクッパ屋とパン製造会社の話でした。自分の赤ちゃんをお金持ちの娘としてすり替えた悪意に満ちたドラマだったので、「その女の海」は1話観ただけですがほのぼのとしていたので、ほっとします。
 今後怖い展開になるのでしょうか。朝からハラハラするのは、体にもよくないですね。70年代をたくましく生き抜いた庶民のストーリーにしてほしいと思いますが、果たしてどうでしょう。
 
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