人が生きる世の中(サランサヌンセサン)
毎日韓国ドラマと映画と音楽でヘンボケヨgooblog
中国の地図とドラマの舞台③
ハート形の中国。東~西、中央、南~北へと広大で地域を覚えるのも一苦労します。
ドラマの舞台を追いながら地図を覚えていきたいと思います。
◎陝西省西安を舞台にした「大道具(装台)」(2020年)は冴えないオッちゃんの大順(張嘉益)が主人公。舞台作りの職人さんたちのドラマです。全半職人たちは仕事がない時も集まってブラブラ。仕事が入るとそれまでのグータラが嘘のようにテキパキ。大順の家庭やメンバーのいろいろありますが北京での大仕事で賞を受賞し、めでたしめでたし。訳あり女性との再婚、ストーカー、気の強すぎる娘、金銭問題などなど。姫他が演じた真面目で仕事一筋の大雀が死んだのは残念でした。このドラマで舞台照明の大切さをしっかりと学びました。
◎黒竜江省ハルピンが舞台の「懸崖」も主人公を演じたのは張嘉益です。本文はこちら中国ドラマ「懸崖(悬崖)」2012年 40話(36話) - 毎日韓国ドラマと映画と音楽でヘンボケヨgooblog
◎寧夏省賀蘭山が舞台の「霊と肉 下放された資本家の息子(灵与肉)」本文はこちら中国ドラマ「霊と肉 下放された資本家の息子(灵与肉)」(2018年 42話) - 毎日韓国ドラマと映画と音楽でヘンボケヨgooblog
◎上海が舞台の「偽装者(伪装者)」2015年。抗日中南京政府や国民党特務に潜入した共産党のスパイがいかに疑われずに任務を粛々となしとげるのか。ハラハラドキドキのスパイドラマ。財閥の明家3姉兄弟。フー・ゴー、ワン・カイ主演
◎同じ上海でも現代のドラマ「今生有你」(2022年)は病院、超高層ビルのオフィスだけでなく、庶民の暮らす下町も映し出されます。下町は生活感に溢れています。中国のペ・ヨンジュンことウオーレス・チョンが主人公。韓国ドラマのような展開でした。心臓外科医の凛々しいウォーレスがボロボロに打ちのめされて可哀そうなくらい。終盤では記憶喪失になり、あどけない学生の頃に戻ります。重苦しいドラマでしたがウォーレスの演技を堪能しました。
◎広東省汕头が舞台「絶密使命(绝密使命)」2021年は「野鴨子」のチャン・トンと「独狐皇后~乱世に咲く花」の宇文邕役チー・ジーが主人公。上海~香港へ渡る重要な渡し場。地味ながら機転が利く工作員と呼ばれる名もなき共産党員の活躍を描いたドラマでした。執拗な国民党特務を演じた贾宏伟(ジア・ホンウェイ)は肉体派。むきむきな肉体を披露しストイック。いつも良い人演じるのに、気持ち悪い悪役を演じていました
◎遼寧省丹东市が舞台の「一網打尽(破局1950)」2019年 このドラマは悪役三人組が憎めないくらい良かったです。新中国が樹立してもなお、台湾の国民党スパイが破壊活動を特に鉄道局に入り爆破活動を行います。共産党の若い韓立冬(何明翰/「祝卿好の悪役」)と国民党スパイの中年の周春山の奇妙な友人関係が面白かったです。
◎河南省開封が舞台の「开封府」(2017年)北宋時代のドラマ。実在の人物包拯の物語。台湾俳優のヴィクター・ホァンがストイックな人物を演じました。
◎山東省が舞台の「大染坊」2003年 侯勇主演の清朝末期から中華民国初期にかけて、山東省周村で物乞いをしていた陳婆という少年が、周昆通と染色工房の店主である周に義理の息子として受け入れられ、一生懸命布を染める技術を学ぶ物語です。 24年間の骨の折れる作業の後、彼は会社を共同設立し、工業用印刷と染色の道を歩み始め、最終的に青島で1番目に大きい印刷および染色工場に発展させました。奇想天外な発想の持ち主で 主役の侯勇が朗らかで良かったです。優秀男優賞、カメラ賞、照明賞、美術賞などを受賞。
◎内モンゴル自治区オルドス高原の黄河流域「私が王土地だ(我叫王土地)」2012年。このドラマは、黄河の近代的な発展史に基づいており、清朝末期から中華民国の始まり、抗日戦争に至るまで、黄河地域で最も影響力のある水利の専門家である王迪の伝説的な人生を反映しています。 彼はあらゆる種類の苦難を経験し、黄河の土地を灌漑するために運河を開く最も原始的な方法を使用し、「西外江南」の豊かな黄河風景を作り出し、日本軍が黄河を侵略したとき、運河を壊して畑を破壊することを躊躇しませんでした。(Bai du百科より)どうみても主役の顔ではありませんが人気俳優の林永健が主役でした。
中国ドラマの名バイプレーヤー「 リー・グァンフー(李光复)」
「正陽門の下で(正阳门下(2013年)」”乞食の侯さん”
「天下第一楼」(2004年)の給仕長”常貴”難問で困っている常貴
「歴史転換期の鄧小平」(2014年)政治家”胡耀邦”
中国ドラマを70本くらい観ています。多くはありませんが、その中で感動した名バイプレーヤーが リー・グァンフー(李光复)です。1946年生まれの73歳です。13歳で芝居の世界に入り役者生活60年になります。
「正陽門の下で(正阳门下テェンヤンメンシイア(2013年)」では”乞食の侯さん”を演じました。1978年から2010年くらいまでのドラマ。乞食姿でみすぼらしいけれど古物の知識にあふれた人物で、ドラマ終盤ではお金持ちになります。成金趣味や偉ぶった姿勢がなくおおらかでホットする役どころ。ラストでは、わざと昔の乞食の恰好で現れました。
リー・グァンフーの代表作は北京ダック料理店を描いたドラマ「天下第一楼(ティエンシイアディエンヂイーロウ」(2004年)の給仕長”常貴”役です。清朝末期から中華民国時代、北京で超一流の料理店でいつも笑顔を絶やさずに客を呼び込み、客に世辞を言い、若い給仕たちを厳しく優しく仕込み、店の顔とさえ言われるくらいの名物給仕長。お店が危機の時は走って解決に結びつけ、死ぬ時までお客の注文を伝えて息絶える。最高の給仕長役でした。30種類くらいの料理の名前を間違えずにスラスラと言い切ったリー・グァンフーには拍手でした。
「歴史転換期の鄧小平」(2014年)では政治家”胡耀邦”役を演じました。切れ者でいて、穏やかで温かい政治家役もリー・グァンフーにぴったりでした。
飄々とした気楽さが何とも言えない味わいのリー・グァンフー。ウイキで調べると50歳くらいからTV出演しているようです。66本のドラマ出演がありました。観たいです。
中国の地図とドラマの舞台②
中国ドラマのあれこれ
写真の二人は中国ドラマ「私たちのフランスの歳月」(2012年 31話)で1920年代の周恩来と鄧小平を演じた俳優です。
中国ドラマは商売の極意を教えてくれます。なるべく(だましてもいいから)相手から安く買う(仕入れる)。まがいものでも高く売る(売りさばく)。それでも信用が第一と説いています。ドラマ「大宅門」など。また「遥かなる北の大地へ」では相手を出し抜いて破産させたり、自らが破産したり。