ドラマの中心になるチェ・ジンシルとリュ・シウォンのコメディタッチの恋愛模様が面白くて、視聴者はこの二人の俳優が大好きになったことでしょう。
しっかりものの朝鮮族のチェ・ジンシルは初対面の時から、年下で情けないリュ・シォンにあきれています。異性としての感情も湧かないで、言いたい事をリュ・シウォンに言ってる感じです。さばさばとしてさっぱりしたチェ・ジンシルは商売の才能もあって、朝鮮族の劣等感もないので、かえってリュ・シウォンはチェ・ジンシルに好意を持ち、アタックしていきます。二人は甘くてラブラブではないものの友達のような、姉弟のようなカップルになり、結婚します。が、金銭的にルーズなリュ・シウォンをしまり屋さんのチェ・ジンシルが財布のひもをぎゅっとにぎって監督しているので、リュ・シウォンは結婚前よりとほほ、とほほになります。
チェ・ジンシルの明るさが最高です。朝鮮族なまりのセリフも面白く、田舎ものの純粋で元気な演技がドラマを和やかにしています。頑張りやのチェ・ジンシルがドラマの中で活躍していく展開は「星に願いを」や「あなたそして私」などがありますが、わくわくして痛快で、一視聴者としてチェ・ジンシルを応援したくなるのも無理はありませんね。
今一つリュ・シウォンのファンになれないでいたのに、「君に出会ってから」の底抜けに調子のいい明るい、まるで地のような演技を観て大ファンになってしまいました。
10数本リュ・シウォンのドラマを観ましたが、アイドルとしてでなく俳優として、駄目男も演じられるし、辛い恋も演じられるし、悩みの多い役も演じられるし、底抜けに明るい男も演じられます。演技力のある俳優なので、元気な40代男性としての魅力をまたドラマでみせてほしいです。
サブ・ストーリーのイ・ソジンとパク・ジニの恋愛。このドラマのパク・ジニは清純で好感の持てる女優です。恥じらうしぐさがかわいくて、パク・ジニ、このような女優かと思いきや、「君に出会ってから」の雰囲気は他のドラマでは感じられない、しっかり生きるたくましい女性の役柄が多いです。演技の上手な女優なのですね。「ジャイアント」では・男まさりの女性経営者を演じていました。時代劇で強い王后なども似合うでしょう。
「彼女の家」(2001年MBC)では感じなかったのですが、イソジンは演技がどうかなあと感じてしまうようなシーンが・いくつもありました。「彼女の家」では反対に、キムヒョンジュに恋をしている様子が画面から伝わってくるのです。ということは、お相手のパクジニが苦手だったのかと、あれこれ考えてしまったイ・ソジンの「君に出会ってから」でした。
パク・ジニとイ・ソジンを巡って三角関係になるパク・イェジン。恋の勝利者はパク・ジニになり、パク・イェジンは失恋してしまいますが、それからが面白いのです。2階の自分の部屋から出て来て兄のリュ・シウォンに一言声をかけるのですが、「どうしたの~」「な~に~」などアンニュイというか落ち着いているというか、”パク・イェジン節”が非常におもしろかったです。若手なのにベテランの風格があり、バラエティに出た普段のパク・イェジンに近いキャラクターでした。
リュ・シウォンの同僚で新聞記者のホン・チュンミンですが、嫌味がなく、ベタベタしてなくて爽やかでさっぱりとした女性を演じていて、とても好感持てました。リュ・シオンとの言いたいことを気軽にいえる友人関係がほのぼのとして楽しかったです。このドラマで強く印象に残っていて、まさか「ホジュン」のチョ・グァンニョルのおとなしくて、線の細い奥さまだったとは。韓国ドラマの中で一番びっくりしたことでした。
採点10点満点中9点