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今も世界中で観られている愛と感動の永遠の名作「冬のソナタ」

 

 この画像、” My memory” をバックに編集された「冬のソナタ」を観ると、あらためて韓国ドラマの愛と感動の名作だったのだと感慨深いものがあります。

 日本では過去の出来事になった「冬のソナタ」シンドロームですが、世界では今でもテレビで放映され、現在進行形として、ドラマを観る人々を感動と涙の渦に巻き込んでいます。

 この画像にはアフガニスタン、ケニア、ドミニカ共和国、アゼルバイジャン、ラテンアメリカなどアジア以外の国々の人々もコメントを残しています。

 例えばアフガニスタンの男性は

「私はアフガニスタン出身です。このドラマは私の人生にとってとても重要です。私は2002年に高校を卒業したばかりのこのドラマを見ていました。私は韓国ドラマをたくさん見ました。韓国の学生生活と韓国人と恋に落ちる、夢を見始めました。 7年後の2009年に韓国の大学に入学し、修士号を取得、私は韓国人とその文化が大好きです」

  ケニアの人は

「2007年に初めてテレビでこのドラマを見ました。それは今日まで私の最高の愛のドラマの一つになりました。」

 日本ではマスコミが「冬のソナタ」(韓国ドラマ)は、おばさんが観るものと決めつけ、男性だけでなく若い女性の観るものではないと敬遠されました。他の国では老若男女問わず家族で楽しんでみているのに、日本では嫌韓に伴い歪んだ形で、韓国ドラマが紹介されていったことは非常に残念です。

 

 

 「冬のソナタ」はチェ・ジウが主人公だったのねと、編集画像をみると思ってしまいます。戸惑い、揺らぎ、驚き、喜び、悲しみ、感情を表す一つ一つの演技が素晴らしいです。それでも相手役がペ・ヨンジュンだったからこそなのでしょうね。

 

 

 

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韓国ドラマ「若者のひなた」⑥若者のひなた打ち上げパーティ画像ペ・ヨンジュン編

BYJ-1995 A Sunny Place of The Young

 

 2009年2月にKBSワールドで「若者のひなた打ち上げパーティ」が日本で放映されましたが、ペ・ヨンジュンを中心に編集された画像がYoutubeにUPされていました。やっぱり初々しいペ・ヨンジュンは素敵です。この番組は監督、脚本家、助監督、カメラ、照明の方々の苦労話も聞けてたいへん面白かったです。知恵遅れを演じたホン・ギョンインの甘いバラードも良かったです。願わくば全編YoutubeにUPしてほしかったというのが、本音です。
 BSやCSで再三放映されている「若者のひなた」ですが、ペ・ヨンジュンファンだけでなく、男性の視聴者も楽しめたリアルなドラマだと思います。1995年作品。
 
 
 
 
 
 
 1分で短いのですがヒンヤリとした「若者のひなた」のメインタイトル”別れ”
 歌はソ・リウン。1曲全部聴けないのが残念。彼女の歌は「砂時計」のOSTにも収録されています。https://youtu.be/OayOTMSTCXI
 
 
 
 
 
 
 
 若者のひなた打ち上げパーティで歌われたホン・ギョンインの”美しい別れ”。20数年経ち、やっと聴くことができました。キム・ゴンモ1995年ヒット曲です。
 

 

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韓国ドラマ 「愛の挨拶」 (1994~995年 KBS)

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 5年前に録画していたペ・ヨンジュンのデビュー作品「愛の挨拶」。イメージ 2楽しみに取っていましたが、最近の韓国ドラマにはもう夢中になる作品がないので、「愛の挨拶」25話を見終わりました。爽やかで、胸を打つシーンもありとても楽しめました。25話で終わったのが残念で、「明日は愛」のように100話は続いてほしかったと思いました。
 イメージ 3録画したDVDの画面にはパク・ヨンハのコンサートの広告もあり、複雑な気持ちになりました。でも1990年代~2000年始めの韓国ドラマは本当に面白い。まだ見ていない作品を、中古DVDで購入してもっと観たいです。
 
 1994~95年の大学は80年代の民主化闘争の爪あともなく、若くハツラツとした学生たちが教授の出す課題や恋に悩み、サークル仲間と議論し、友情を育み、それぞれの大学生活を送っています。
 ペ・ヨンジュンの雑誌のモデルのような毎回違うファッションが、とってイメージ 4もお洒落で爽やかで、ナイーブなペ・ヨンジュンを更に引き立てていました。
 全体のトーンが明るくて1994~95年は経済的にはまだまだ成長していないにも関わらず、20年後の2014年よりずっと幸せで美しい時代だったのではないかと思ってしまいました。 
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 「愛の挨拶」 1994年 KBS 25話
 
 演出1話~4話 ユン・ソクホ 5話~ チョン・ギサン
 脚本 チョン・ユギョン
 出演 ペ・ヨンジュン クォン・オジュン キム・ギョンウン ソン・ヒョナ、キム・ジホ イ・ウィジョン ユン・ソナ キム・ミニ キム・グァンヨン イメージ 6
 
 ペ・ヨンジュン、クォン・オジュン、キム・ギョンウンの男三人の友情と日々の何気ない共同生活が楽しい。好きな人に打ち明けられないペ・ヨンジュン、相手にされなくても好きだ好きだと積極的なクォン・オジュン、田舎者で国学や陰陽五行が得意な古いタイプのキム・ギョンウン。イメージ 7
 ペ・ヨンジュンたちと一緒に国文科の学生で作るサークルには、ペ・ヨンジュンの幼馴染で初恋の人ソン・ヒョナ、ボーイシュなキム・ジホ、明るいイ・ウィジョンがいて、クォンオジュンの片思いの相手イ・ユンスも加わり、文学の研究をしています。金持ちで性格が良くない男子キム・グァンヨンも加わり、気の会わないどうしで議論したり、喧嘩をしたり。それでもサークルの活動は和気あいあいと続けていきます。イメージ 8
 途中イ・ウィジョンが冬休みで田舎へ帰ったきり戻らない、ソン・ヒョナは家族でカナダへ移住、キム・ジホは北京大学へ留学、イ・ユンスは病気で入院など、女性メンバーが全員入れ替わります。
 古いタイプの男キム・ギョンウンの彼女に、ユン・ソナが敬虔なクリスチャンの女子学生として登場。かわいらしいです。クォン・オジュンイメージ 9は古臭いキム・ギョンウンをバカにしていたのに、ユン・ソナとの熱々のカップルぶりを見せ付けられて、へこんでしまいます。
 
 ペ・ヨンジュンの人柄の良さがつたわり、初々しい魅力がいっぱいです。「愛の挨拶」に限らずこの頃の演出・脚本は、うつむいて歩いたり、池のほとりで座っている姿を、セリフなしでゆっくりと描くことによってイメージ 10、登場人物の心象風景を豊かに表現しています。
 バックに流れるPOPSが時代の流れも感じさせ、”素晴らしい!”の一言です。ドラマを観る人も、サークルの仲間になったような気分になったのではないのでしょうか。
 
 採点 (10点満点/ 7・5点)
 
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韓国ドラマ 「愛の挨拶」②

 
 
  「愛の挨拶」主題歌がとてもよい歌です。OSTが未発売で、タイトル・歌手名もわからず、記事やYouTubeでも探せませんでした。田代さんの紹介のバックで、1分28秒から流れています。うれしい。
 田代さんの「愛の挨拶」紹介画像。この予告編の紹介より、本編のドラマはずっと面白いです。
 
 
 
 
 この画像は「愛の挨拶」1話です。32分27秒から1分だけ主題歌が流れます。
 
 ペ・ヨンジュン、クォン・オジュン、キム・ウンギョン3人は楽な授業だと思い、体育でエアロビクスを受講しますが、女子ばかりの中で男3人は目立ち、下手な上に先生にも叱られる始末。ペ・ヨンジュンのエアロビクスも楽しい。
 
 
 
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 ペ・ヨンジュンが振られて落ち込んでいるとき、クォン・オジュンとキム・ギョンウンが家でペ・ヨンジュンの帰りを待っています。二人の気遣いがうれしいペ・ヨンジュンは歌います。
 
 
 
 
 ペ・ヨンジュンの歌ってる歌はキム・グァンソクの”愛したけれど”です。ハニカミながらも男の子らしい歌声です。クォン・オジュンが愛しそうに聴いていますね。
 元歌キム・グァンソクhttps://youtu.be/RC8VaDU3cA4
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 出演者にキム・ヒョンジュとありますが「ガラスの靴」のキム・ヒョンジュではなく、ペ・ヨンジュンのお姉さん役の同姓同名のキム・ヒョンジュでした。
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冬のソナタ MV [あなただけが]

 
 
  YouTubeに「冬のソナタ」をとっても素敵に編集したMVがありました。このシーンはドラマを観た人誰でもが、心を揺さぶられたシーンだと思います。「冬のソナタ」で一番良いシーンだと思います。
 大切な人を失ってしまい、”思い出”としてしか残っていないのに、目の前に”思い出”が”現実”として現れる。
 その人が似ているだけでもどきどきして戸惑うのに、“雪”“落ち葉”というシチュエーションまで加わると、我を忘れて”思い出”と”現実”の中を行き来してしまう。
 雪だるま、木の枝の雪を掃うあなた、雪の上の足跡、ライターで煙草の火をつけるあなた、落ち葉の中仲良く自転車に乗ったあなたと私。すべてが私だけの大切な大切な思い出。ペ・ヨンジュンを見つめるチェ・ジウ。
 言葉では言い表せない感情を、ここまで見事に表現したチェ・ジウ、凄い素晴らしい俳優だと思います。
 思い出の世界へ入ってしまったチェジウを、不思議だと感じるペ・ヨンジュン。思い出の中から現実へ取り戻す、ペ・ヨンジュンの演技もまた素晴らしい。
 せつなくなる音楽も重なり、何度も書きますが、素晴らしいの一言につきる「冬のソナタ」です。
 
 採点 10点(10点満点)
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韓国ドラマ「裸足の青春」②

 
「裸足の青春」では最初から最後まで凛々しいペ・ヨンジュンです。
 ただこのドラマ、ストーリーを暴力団の側から描くのではなく、ペ・ヨンジュンがあらゆる困難に真っ向から対自し、巨大なヤミの力と戦う検事の役なら、視聴率は「初恋」のように高く、視聴者に愛されるドラマになったのではないかと思います。
 暴力団の抗争をメインにした脚本では、孤独感と正義感と凛々しさを持つペ・ヨンジュンでは、もったいなかったとも思いますし、16話という短いドラマでなく、「若者のひなた」や「初恋」のように長編としてペヨンジュンを楽しみたかったとつくづく思うのです。脚本家もチョソ・ヘなら良かったのにと。
 ペ・ヨンジュンとコ・ソヨンの恋愛が本当の恋人同士のようでした。ペ・ヨンジュンと一番お似合いはチェ・ジウ、チョン・ドヨンではなくてコ・ソヨンかもしれないと、心密かに二人が結ばれたら・・・なんて思ったりしていました。
 「若者のひなた」のイ・ジョンウォンが偏執狂的なやくざの異母兄として好演しています。跡目にしてもらえず、性格が曲がっているイ・ジョンウォンが、ペ・ヨンジュンの警察大学校の入学式に来たときは2なんて奴なん”」と思いました。イ・ジョンウォンのニヤケた顔がいやらしい。
 「警察特攻隊」(2000年SBS)というドラマがありました。イ・ジョンウォンとキム・ソクフンの共演でしたが、イ・ジョンウォンの相手役、側にいてくれる人がペ・ヨンジュンだったらいいのにと思うくらい、「若者のひなた」のペ・ヨンジュンとイ・ジョンウォンはぴったりでした。「裸足の青春」が最後の二人の共演になってしまいました。
 暴力団のボスのキム・ムセンは役柄がぴったりでした。キム・ムセンの側近でいつも側に立っている忠実な部下キム・ハクチョルがいい味をだしていました。へびのように執拗な田舎のヤクザのチョン・ソンモの芸風が「砂時計に」続き、いやーな感じ爆発です。
 「若者の日向」「初恋」「裸足の青春」、ペ・ヨンジュン3部作は似ている点が多いです。「裸足の青春」では故郷を去るときに列車に飛び乗り希望のソウルへ。「若者の日向」でも炭鉱町から若者たちが希望のソウルへ。「初恋」でも一家で希望のソウルへ。ソウルで、3作ともさまざまな出来事がおきます。
 ペ・ヨンジュンの清潔で美しい魅力が90年代のKBSドラマで花開き、後の名作「冬のソナタ」へと繋がるのですね。
 
 採点(7点)
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韓国ドラマ「裸足の青春」(1998年KBS)①

 
 この画像を見てもやっぱりペ・ヨンジュンはカッコイイし、憂いもあって美しい人です。 「初恋」に続き「裸足の青春」は、1998年にKBSTVで放映されました。更に内面の演技に磨きがかかり、孤独なペ・ヨンジュンの切ない表情、悲しそうな目が素敵です。
 全16話で初回の視聴率が25%以上あったものの、暴力団の血筋の話などいろいろ問題も多く、ペ・ヨンジュン主演にもかかわらず、視聴率はふるいませんでした。
 「初恋」の淡白な愛と違い、コ・ソヨンと激しく切ない愛を演じます。
 
 江原道チョンソンで、祖母が無くなり天蓋孤独になったヨソク(ペヨンジュン)は秀才ですが、度胸もあり喧嘩が強いので、地元のやくざに執拗に誘われます。誘いを断りソウルへ出て、住み込みで働きながら勉強し警察大学へ入学します。
 ヘジュン(コ・ソヨン)と偶然に出会い、愛し合うようになります。ヘジュンの父(検事長)はヨソク(ペ・ヨンジュン)が幼い頃に亡くなった母の残した写真に、母と写っていた男性でした。父を知らないヨソクは、ヘジュンの父を自分の父と思ってしまいます。
 しかしヨソクの本当の父親は、3代続く暴力団のボスのキム・ムセンでした。「正しい道を生きて」という母の遺言でしたが、暴力団の血筋を持つことで、ヨソクは警察大学を退学します。ヘジュン一家は検察、ヨソクは暴力団の息子。ヨソクは深く愛するヘジュンと別れて,父や兄の暴力団組織を自分の代で終わらせるために、画策をしていきます。
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ペヨンジュンとドラマの普遍性

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 映画界にはオードリーヘプバーンやアランドロンなどスターがいるが、ペヨンジュンも 2000年代を代表する東洋のトップスターだと思う。
 ブログを書くようになってから、改めて映画や韓国ドラマを見直しているのだが、物語の中の男性の主人公は古今東西、気品があって、賢くて、その上勇気があって、優しくてかっこいい白馬の王子様だ。ペヨンジュンはすべて持ち合わせている。
 
 世界名作劇場のアニメ「ロミオの青い空」のアルフレドという少年がいる。元貴族で、叔父の陰謀により煙突掃除夫になったが、掃除少年たちをまとめて、リーダーになり、仇をうつ。品があり、賢くて勇気があり、身分の低いロミオを心から尊敬し、妹をロミオに託して亡くなるアルフレドはペヨンジュンだったんだと、気がついた。
 
 また映画『風と共に去りぬ」を最近観て、物語のテーマが韓国ドラマと同じだと思った。1939年の超名作『風と共に去りぬ」を韓国ドラマに例えると怒る人がいるかもしれないが、愛憎、出会い、別れ、人生のさまざまな出来事という点では物語の骨格は同じである。外国映画、韓国ドラマ、名作アニメという違いはあるが、ドラマの普遍性という点では共通するのだ。
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ペヨンジュン 「ホテリアー」

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 「ホテリアー」のペ・ヨンジュンは、一味違うペヨンジュンだ。
「冬のソナタ」のチュンサン・ミニョン、「初恋」のチャヌ、「若者のひなた」のソッジュ、「ホテリアー」のドンヒョクと全部タイプが違う。
 「冬のソナタ」のチュンサンは屈折しているが、チェ・ジウの愛でわだかまっていた心が解けていく。ミニョンは明るく素敵で自信家だ。ペ・ヨンジュンファンはミニョンファンが多いと思う。
 イメージ 2「初恋」のチャヌは暴力にも屈せず勇敢で積極的だ。ペ・ヨンジュン作品の中で一番カッコイイ。
 「ひなた」のソッジュは純粋でナイーブ、優しくて温厚で相手を気遣う。
 「ホテリアー」のドンヒョクはクールな企業買収家、センシティブでストイック、父親に捨てられアメリカへ養子に出されたので屈折しイメージ 3ている。「冬のソナタ」のチュンサンに近いかもしれない。だがソ・ンユナとの恋愛は積極的で、ホテルでの強引なキスシーンにはペ・ヨンジュンにもこんな一面があったのかと驚いて見ていた。冷徹だが内面はかなり激しいものがあるドンヒョクは、怒りでホテルの壁に花瓶をぶつける場面もある。キム・スンウが主人公なのだが、ペ・ヨンジュンイメージ 4のほうがあまりにも印象が強かった。容赦ない金融ビジネスの世界に生きてビシっとスーツを着こなしている姿は、「初恋」チャヌを思い出させる。
 韓国ドラマ初心者の頃「ホテリアー」を見たので、初めての俳優ばかりだった。キム・スンウ、ソン・ユナ、ソン・ヘギョ、ハン・ジニ、ユン・ヨジョン、ホ・ジュノ、ミョン・ゲナム、キム・インムンと、今思えばこのドラマで初めて出会えたのだなと感慨深い。
 ホテルの買収で滞在するが、ソン・ユナの愛と妹やリストラの対象だったホテル従業員たちに心動かされ、ホテル存続に立場を変えるペ・ヨンジュン。ホテルを守って行く
 どんな役であれ、ペヨ・ンジュンは優しい人だ。悪口を言う人もまだ多い。演技がへただの大根だのと。何を見てるの?知ってるの?と私は言いたい。「冬のソナタ」や「ホテリアー」の苦悩する内面の演技は絶品だ。
 
 採点(7点)
 
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ペ・ヨンジュン3部作「若者のひなた」⑤インボム(イ・ジョンウォン)の生き方とチャヒ(ハヒラ)の生き方

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 「若者のひなた」で貧しさの象徴として、江原道舎北の炭鉱町がある。舎北(サボク)の印象は強く残り、忘れられない。(ドラマ「ポッキ(ボクヒ)姉さん」でも、主人公は子供時代に舎北から弟を連れてはるばる全州までやってくる。元ヤクザで今はソウルで成功したホンペクも舎北の出身だ。)
 
 ソウル大学に合格した主人公のインボム(イ・ジョンウォン)を取り巻く環境は厳しい。常に炭鉱事故の危険性がありながら真っ黒になって働く人々。
 事故で夫を失い女手一つでたくましくインボム(イ・ジョンウォン)とイノ(パク・サンミン)を育てている茶房のマダムの母(キム・スミ)。インボムの恋人のチャヒ(ハ・ヒラ)や、親友のユンベ(ホ・ジュノ)。
 この舎北でソウル大に合格するというのは大変名誉な事だ。母は村中の知人を集めて盛大にインボムの合格祝いをイメージ 3する。インボム弟のイノは合格祝いの最中に事件を起こす。
 優秀でもなく、野望もなければ、この炭鉱の町で生きていく人生もある。がやはり若者たちは、真っ黒になって働き危険と隣り合わせの炭鉱から、陽のあたる場所へ出たいと思う。ましてやインボムは優秀だ。貧しい炭鉱町、下品な母、ぐれた弟から、抜け出したいと思うのは痛いほど分かる。
 
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 ソウルで化粧品会社の御曹司ソッジュ(ペ・ヨンジュン)とその家族と出会ってからは、裕福で明るく優しく上品な家族の一員になりたいと、インボムが思うのは当然だ。彼らもインボムを家族として招きたいのだから。
 そのためにインボムは人一倍努力するのだ。そしてウソもつく。水商売している母のことも、炭鉱事故で死んだ父親の事も言えない。この上品な家族にどうして貧しい生い立ちを話せるだろうか。イメージ 5
 食事会に招待されて、普段着しか持ってないインボムは、クリーニング屋でスーツを借りて臨む。ソッジュ(ペ・ヨンジュン)の父と仲の良い大学教授の、研究員としても努力する。口紅をぬったり、化粧品のテストを下宿部屋でするインボムが、愛しく思えてくる。化粧品の販売促進も頑張る。こんなにも彼は血のにじむ努イメージ 6力をしているのだ。彼の努力と頑張りには拍手を送りたい。ソッジュ(ペ・ヨンジュン)が父親の跡を継がずに映画の道に進めたのはインボムのおかげだ。
 しかしインボムは、故郷に残した恋人のチャヒ(ハ・ヒラ)と子供の出現で、前途洋々の道が閉ざされてしまう。同じ舎北(サボク)の友人達は、正当に陽のあたる場所へ登場する。ユンベ(ホ・ジュノ)はボクサー、チャヒの親友だったユンジャ(イ・ギョンシム)は女優、チャヒの妹ジョンヒ(チョン・ドヨン)は作家として。イメージ 1
 
 チャヒの生き方は賛否両論あるだろう。インボムの子供を身ごもってから、家族にも告げずに突然姿を隠してしまう。シングル・マザーの生き方を選んだチャヒは、家族はもちろん、社会からも非難の対象になる。インボムを困らせようと選択したのではない。自分の元を去っていった愛する人の忘れ形見を、産み育てる幸せを選んだだけだ。忌わしい人として社会からレッテルを貼られ、経済的にも困難な道を選ぶ。
 韓国ドラマにはシングル・マザーの主人公がとても多い。(中には食堂のおばさんが助けてくれたりもあるが) 周りや社会からの差別や非難を受けながらも頑張って子育てする人、孤児院に預けて去ってゆく母親、シングルマザーになった理由や過程や覚悟は人様々だ。イメージ 2
 チャヒは舎北で生きる地味で優しい女性だ。しかも彼女の家は貧しい。知恵遅れの弟(ホン・ギョンイン)もいる。しかし恋人インボムの学費を用意し、彼を陽のあたる場所(ソウル)へ行かせた人でもある。芯は強い。だからこそシングル・マザーとしての生き方を選んだのだろう。常に彼女を守って愛してくれる男ユンベが、そばにいても、チャヒは一人で息子を育てるのだ。
 それが結果的にインボムを裏切りとウソで塗り固めた男として評価を落とし、築きあげたものを崩してしまう。
 どちらがどうとも言えない。思い通りには行かないというのが人生だから。しかしラストは前にも書いたが、インボムなら大丈夫、次の人生があるだろうとわずかだが希望を残して終わる。ドラマの続きは我々視聴者が描くものなのだろうから。
 
 採点(8点)
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