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えげれす巷談

2010-06-13 23:58:23 | 音楽
iTunesプレイリスト <えげれす巷談> 160分
1. "Summer Is Incumen in" Richard Thompson (2003 - 夏が来た:13世紀ころから伝わる俗謡)



2. "Byrd: Elegy On the Death of Thomas Tallis, 1585: Ye Sacred Muses" Alfred Deller & Wenzinger Consort Of Viols (1956 - ウィリアム・バード:トマス・タリスの死にあたっての悲歌:16世紀終わり)
3. "Dowland: 2nd Booke of Songs - Flow My Tears" Consort of Musicke (1976 - ダウランド:流れよ、わが涙:17世紀初め)
4. "Purcell: Dido and Aeneas - But Death alas!..When I am laid in earth" Dame Janet Baker, Anthony Lewis; English Chamber Orchestra & the St. Anthony Singers (1962 - パーセル:『ディドとエネアス』よりディドのラメント:17世紀後半)
5. "Elgar: Sea Pictures, Op. 37 - 4. Where Corals Lie" Janet Baker, John Barbirolli; London Symphony Orchestra (1965 - エルガー:「海の絵」より珊瑚礁のあるところ:1899)
6. "Parry: I Was Glad When They Said Unto Me, Op. 51, Psalm 122" Christopher Stokes; Manchester Cathedral Choir (2009 - パリー:詩篇122─彼らが主の家に行こうと言ってくれたのでうれしかった:1902)
7. "Delius: Brigg Fair" Thomas Beecham; Royal Philharmonic Orchestra (1957 - ディーリアス:ブリッグの定期市:1907)



8. "Butterworth: A Shropshire Lad - Is My Team Ploughing?" Bryn Terfel & Malcolm Martineau (1995 - バターワース:「シュロップシャーの若者」より私の牛たちは耕しているか:1911)
9. "Holst: The Planets, Op. 32, H 125 - Jupiter, the Bringer of Jollity" Charles Dutoit; Montreal Symphony Orchestra (1986 - ホルスト:『組曲惑星』より木星、快楽をもたらす者:1917)
10. "Ireland: Greater Love Hath No Man" Daniel Bara & East Carolina University Chamber Singers (2008 - アイアランド:大いなる愛:1910-30年代)
11. "Bax: Tintagel" John Barbirolli; London Symphony Orchestra (1965 - バックス:ティンタジェル:1919)



12. "Britten: Corpus Christi Carol" Ronald Corp; New London Children's Choir (2008 - ブリテン:聖体拝領のキャロル:1933ころ)
13. "The Stately Homes of England" Noël Coward (1937)
14. "Vaughan Williams: Serenade to Music" Sir Henry Wood; The BBC Symphony Orchestra, 16 Soloists (1938 - ヴォーン・ウィリアムズ:音楽へのセレナード)
15. "Finzi: Let Us Garlands Bring, Op. 18 - Fear No More the Heat o' the Sun" Bryn Terfel & Malcolm Martineau (1995 - フィンジ:もはや灼熱の太陽も恐れるな:1942)



16. "Wonderful Land" The Shadows (1962)
17. "For No One" The Beatles (1966)



18. "Shangri-La" The Kinks (1969)
19. "Locomotive Breath" Jethro Tull (1971)
20. "Goodbye Yellow Brick Road" Elton John (1973)
21. "Counting Out Time" Genesis (1974)
22. "English Rose" The Jam (1978)
23. "Wow" Kate Bush (1978)
24. "Rutter: Toccata in 7" Nicholas Rimmer (2003 - ジョン・ラター:7のトッカータ:1980ころ)



25. "Respectable Street" XTC (1980)
26. "Tomorrow's Just Another Day" Madness (1982)
27. "Hand in Glove" The Smiths (1983)
28. "Tavener: The Protecting Veil - The Protecting Veil" Steven Isserlis, Gennadi Rozhdestvensky; London Symphony Orchestra (1991 - ジョン・タヴナー:「奇蹟のヴェール」より最初の部分:1987)
29. "Don't Look Back in Anger" Oasis (1995)
30. "Common People" Pulp (1995)



サッカーのW杯そのものには好きも嫌いもないし、できることなら日本代表チームも健闘いただきたいのだが、ニュースを見るため付けたNHKテレビから、わけのわからない女性ボーカルのテーマ曲が聞こえてくると、めちゃくちゃに負ければいいんだよ、と思ってしまいますね。─♪道なき道ウォウ~虹の世界イェ~ウウィウォウウウィウォウ~たましいレヴォリューション!!!!
なにがなんだか。ロックのような演歌のような、これがわれわれの魂の音楽なんだとしたら、日本人の魂というのは恥ずかしすぎて穴があったら入りたいくらいだ。
大河ドラマのテーマ曲がまたひどいね。オラ子どもの頃のNHKは、番組の内容はともかく音楽はもっとかっこよかったんだけどね。坂本龍馬か。明治維新が成って欧米から招いた「お雇い外国人」の一人、アメリカから来たエドワード・モース博士が、貝塚を発掘して日本に初めて考古学をもたらしたとか、あるいはダーウィンの『種の起源』を初めて紹介したとか聞くと、江戸時代のわれわれは社会こそ発展していたかもしれないが、自らを歴史的にどう位置づけるかということについては《点でしかものを見てないバカ》↓に過ぎなかった。ということは、江戸幕府が長く続きすぎたことや欧米列強が開国を迫ってきたことへの防御的反応=明治維新という面もあり、それを《革命》のように過大評価すべきではないのではないかとも思えてならない。



龍馬なんて、実はせいぜい小川純↑くらいの人物だったのでわ─。たしかに、表面的には、わが国の歴史には西欧の歴史と共通する現象がしばしば見られるが、こと《拠って立つ義》となると、ほとんどが借りもので、それこそ音楽のひどい理由ともなるのかも。SF映画『トゥモロー・ワールド(Children of Men)』の中で、主人公の古くからの友人で、ヒッピーのようななりで世捨て人のように暮らすが、主人公と連れの妊婦=子どもの生まれない未来社会で人類の行く末を左右する=をかくまい、2人を逃がした後、殺気だった追っ手に対してもジョークで応じて殺されてしまう登場人物に、古きよきイギリス人像を見た。その人物のテーマ曲がローリング・ストーンズの「Ruby Tuesday」で、映画全体の音楽はジョン・タヴナー氏(28)が手がける。
イギリス人の代表的な音楽では、作曲家は同時に、人間について一家言を持つ思想家でもある。上記のどの音楽にも魂の叫びがあり、特有の《イギリス人らしさ》がある。29のオアシスの言動は粗野で下品で、上記の人物とは対照的だがイギリス人らしさもまた濃厚に漂う。漁師や海賊の系統。七つの海で略奪をはたらいた。チャーチルやサッチャーのような功利主義もまたイギリス人の姿。13のノエル・カワードはゲイの洒落者で、第二次大戦にのめり込む風潮に背を向けて非国民あつかいされたというが、旧友のチャーチル首相は「どうせあんなやつ戦場では役に立たない。一人くらい恋だ愛だと歌うやつがいてもいい」とかばったんだとか。ベンジャミン・ブリテン(12)、エルトン・ジョン(20)、フレディー・マーキュリー、モリッシー(27)といった同性愛の音楽家が確固たる存在感を示すいっぽう、伊・仏・独と比べ英国にはクラシックの有力作曲家が少ないとされてきたが、ビートルズ以降のロックの隆盛が決して突発的な現象ではない、連続的な基盤として証拠立てることができ、それはダーウィンが人間の肉体や道徳性までも動物にさかのぼることのできる由来として系統立てたこととも結びつけられるのではないだろうか。


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