クッキリとした梅雨が戻ってきた本日のやんばるです。
ときどきの強雨に雷鳴も聞こえたり…。
ただ風は弱く、海はまずまずの凪でした。
この先一週間くらいは、こんな空模様が続きそうです。
まあ、梅雨の末期という感じもしますが…。
風は南西。雨ときどき激しい雷雨。
■■
〈ヘビギンポ科カスリヘビギンポ属カスリヘビギンポ Ucla xenogrammus 17年5月1日 沖縄島安和〉
カスリ(絣)は織物の技法の一つ。
前もって染め分けた糸を使用して織り上げ、文様を表すもの。
日本および琉球の織物を指す用語。
基本的には、細かな線を散りばめた幾何学模様のようですね。
当地では、本種はとても観察しやすいので、様々なフォームに出会えます。
例えば…↓
〈同種別個体 17年5月8日 安和〉
これは幼魚個体。
全体的な印象は成魚と大きく変わらないミニチュア型幼魚ですが、頭頂部に綺麗な模様を纏っています。
幼魚期に目立つ模様です。
あるいは…↓
〈同種別個体 17年4月20日 沖縄島安和〉
体色に雌雄差の少ない本種ですが、繁殖期にのみ、婚姻色による性的二形が表出します。
本種の学名種小名は『見知らぬ図柄の』の意。
もちろんこの婚姻色を表している訳ではないですが、見慣れた本種が限定的に纏うこの図柄に、毎年ハッとさせられたり…。
異性を強く求める彼の気持ちが織り上げた図柄ですから。
毎年出会うたびに思うのですが、やっぱり赤みや黒みが濃い方が、雄としての強さや完成度の高さを表しているのでしょうか。
〈同種別個体 17年5月1日 沖縄島安和〉
例えばこの個体は、赤みや黒みの濃さが比較的弱めですけど、こういう個体はあまりモテなかったりするのでしょうか。
それとも、選ぶ雌のそれぞれに、違った好みがあったりするのでしょうか…。