Sakana no Sanaka

沖縄本島テキスト系ダイバーの一考察

スイッチを失い歩きだす…(イッポンテグリ)

2017-09-08 19:23:05 | ネズッポ科

暑い…、ムシムシした暑さだった本日のやんばるです。

天気図を見る限り沖縄島は秋雨前線の南側、つまり暖気のエリアにありますので、まあ当然なのですが…。

その前線の南下で明日は雨交じりの予報。

で、少し涼しくなると天気予報では言ってましたけど、今日よりもムシムシ感が増すだけじゃないかなぁ…。

風は南西のち西。晴れ。

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ヒトに近い類人猿とヒトを比べたとき、その違い、すなわちヒトらしさとはなんでしょう。

もちろん違いはいくつもあるでしょうが、ヒトとしての特徴的かつ重要な違いの一つに直立二足歩行をあげることができるのではないでしょうか。

ゲノムの解析によると、他の哺乳類にあってヒトでは失われたDNA配列が500カ所以上見つかったのだとか。

その中から調べられた3つの配列は、遺伝子を調節するスイッチとして機能していたものなのだそう。

つまりその配列を失うということは、スイッチを失うということです。

失われたスイッチの一つは、足の指の発達に関与する遺伝子をオンにするスイッチだったのだとか。

そのためヒトの足の第2指から第5指までは、類人猿に比べると短いのだそう。

しかしそれこそが、直立二足歩行に向いた形なのだそう。

ヒトはスイッチを失うことで、2本の足で歩きだしました。

ヒトとしての特徴は、DNAを失うことによって獲得されたということです。

進化というものに対するイメージが、少し違ったものになったように感じたり…。

■■

さて…

〈ネズッポ科イッポンテグリ属イッポンテグリ Dactylopus dactylopus 17年8月8日 沖縄島新里〉

中成魚くらいのステージ。

腹鰭の棘と第1軟条が付着し、1本の指のように他の軟条から遊離していることが本種の特徴。

もちろん和名の由来はそこからです。

学名種小名は『足の指』の意。

たぶん同じような由来なのでしょうか。

 

コメント
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