湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

織田信長の伝統復興・・・歴史の考察

2018-12-02 16:55:17 | Weblog
秋山駿氏も「信長」の中で触れていますが
伊勢神宮の式年遷宮を復活したのは織田信長です
戦国時代、120年間、式年遷宮はできなかったのです

もし織田信長がいなければ
私達は「式年遷宮」という儀式を知らず

「昔は伊勢神宮は20年に1回建て替えをしていたそうだ」

「本当だろうか?」

・・・などという会話をしていたのかもしれません

そうなれば、伊勢神宮自体も
現在のような状態は維持できず
もっと寂しいことになっていたでしょう
このことを考えただけでも
私は、織田信長の偉大さを思わずにはいられません

織田信長を”革命家”と呼ぶと
なぜか、伝統の破壊者だと考える人がいます
そういう人の方が多いかもしれません
しかし、信長の考えた”革命”は
人が自由に創造的に生きられる社会を作ることでした

それは

”戦国の世で失われた文化を復興する”

という意味もあったのです

ただ新しいことのみを求めるのではなく
過去にあった豊かな文化を、信長は知っており
それらが戦国の世で失われてしまったことを理解していたのです

平和で自由な社会は、新しい文化を生み出すだろう
しかしまた、古き良きものも
新しい生命が吹き込まれ復興すべきであり
豊かな文化は、そうして形成されるべきものだと
信長は考えていたのでしょう

織田信長は、近代日本の観念的な改革者とは違い
伝統や、古いものを否定しませんでした
現実社会に不要で有害なものだけを否定したのでした
社会と民衆のためを考える、真の改革者だったのです



コメント
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