湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

竹やぶは安全・・・大震災の教訓

2013-04-12 19:24:20 | Weblog
私が子供の頃は
祖父母や、大人達は

「地震の時は竹やぶに逃げろ」

と、言っていました

宇佐美小学校の生徒達の作文を読みますと
多くの子供達が竹やぶに逃げたことが分ります
おそらく、作文に書かなかった子も含めて
大半の子供達、そして大人達も、竹やぶに逃げたように推察できます

祖父母の話では
竹やぶは地表近くが竹の根で覆われているため
地割れに足をとられる危険が避けられるとのことでした
特に、竹の根元に足を乗せておけば安全だと言われました

宇佐美で人々が竹やぶに逃げたのは
竹やぶは安全であるという経験則があつたからでしょう

私が思うに
竹やぶの安全性は、地割れを避けられることだけではありません

竹は、山のふもとのゆるい斜面に自生します
昔の日本の農家は、山のふもとに家を建てます
そうすると、裏庭が竹やぶになっていることが多いのです
竹は生活資材であり、さらに、農業用の資材でもありましたから
家の近くに竹やぶがあることは好都合でした

竹やぶには下草が生えません
表土を竹の根がびっしりと覆ってしまうからです
したがって、竹やぶの斜面なら人間が容易に登ることができます
竹は人の手で掴みやすい太さですし、足元は、竹の根で、しっかり締められています
竹やぶなら、子供や老人でも、簡単に登れます

竹やぶを、平地から5~10mの高さまで登れば、津波が来ても安心です
体力の弱い人でも、健康な人が容易に助けることができます
宇佐美では、多くの人が、地震発生後すぐに
裏庭や、近所の竹やぶをよじ登ったのです

津波は地震発生後5分で宇佐美を襲っています
それにもかかわらず、宇佐美で一人の犠牲者も出なかったのは
竹やぶが人家の近くにあり
人々が、そこに逃げれば安全だということを知っていたからです

コメント
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