湘南徒然草

湘南に生まれ、育ち、この土地を愛し、家庭を持ち、子育てに追われ、重税に耐える一人の男の呟き。

サッチャー元首相の偉大さ、安部首相への期待

2013-04-09 11:29:39 | Weblog
英国の元首相、サッチャーさんが亡くなりました
没落し続ける大英帝国の衰退を引きとめた功績は揺るぎません
強い自由主義の哲学と信念が、英国経済を立て直し
フォークランド紛争を勝利に導きました

サッチャーさんの自由主義の哲学は
若い頃読んだハイエクの著書への深い理解と共感によるものです
筋金入りの自由主義者であり、また、愛国者でもありました
共産主義は、労働者すら解放しないことを
サッチャーさんは知っていました

サッチャーさんは、アメリカのドナルド・レーガン大統領との関係も絶妙でした
さらには、ソ連のゴルバチョフ書記長との関係も絶妙で
冷戦の終結と、世界の自由主義経済化への流れを大きく推し進めました
これらは、人類史に残る偉大な業績です
同時代に、英米ソに偉大な指導者が揃ったことが、人類の幸福でした

サッチャーさんが、まだ英国首相になる前は
彼女の演説の中には”日本”がしばしば登場したそうです
彼女は、明らかに、日本を意識した英国経済立て直しを模索していました
彼女は、日本への敬意を持っていたのです
そのことは英国のアジア政策へも影響しました

しかしながら、徐々に
彼女の日本への思いは失望に変わりました
そのことを、彼女は何処にも書いていませんし、語ってもいませんが
私は、その様に、想像しています

今から思えば、サッチャーさんは
英国の没落と日本の隆盛という、戦後経済の流れに歯止めをかけた政治家でした
彼女の登場と引き換えに、英国は衰退を止め
日本は徐々に衰退を始めました

自由主義経済に社会主義的政策を組み込んで
衰退し続けたのが英国であり、隆盛したのが日本でした
同じやり方が、先進国では失敗し、後進国では成功するのです
今、日本が衰退し”社会主義市場経済”の中国が隆盛を極めているのも同じ理由です

商品やサービスの開発を含めて
新しい経済システムを開発することは先進国の使命です
一方で、後進国は、すでに成功した先進国のシステムを効率よく模倣することが
もっとも効率の良い経済発展の方法となるのです
社会主義的な統制経済が、失敗するか成功するかの条件の違いが、ここにあります

サッチャー元首相は、英国を、もう一度、先進国のシステムにもどしました
そのことで摩擦もあり、批判もありましたが、彼女は信念をもって、やりぬきました
国内の治安問題も、外国との紛争も、ナイーブな平和主義を排除しました
そして、英国の名誉を回復したのです
私は安部首相に、サッチャー首相と同じ歴史的役割を期待しています


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