ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

貴ノ花戯曲

2005-05-31 21:33:02 | Weblog
 とうとう亡くなったのですね。初代若乃花の弟・元大関貴ノ花・元藤島親方・現二子山親方。兄の若乃花“土俵の鬼”が苦労上がりで、偉大すぎて、その弟はサラブレッドの弟と期待されたようでもあり、“兄の七光”がきっと重かっただろう。
 然るに大関止まり、貴ノ花の頃は周りが大きく、体重が100kgちょっとでは大変だったろう。でも、初代若乃花も大きくはなかったが、“仏壇返し”なる神業のような豪快な技を見せて『威風堂々』、兄の影にどうしても追いつけなかった。
 九勝六敗が目立ち、“九六(くんろく)大関”では、“土俵の鬼”の呼び名に対しては差がついてしまった。
 しかし、頑張って上級中間管理職までは上がったが、その上の取締役にはどうしても上がれない、一生懸命やっても上がれない。
 土俵際の粘り腰は、うならせるが、最後は土俵を割って、ついには勝てない。
 はらはらさせて勝てないのです。 
 この、“どうしても”って感じの哀愁の背中が、見せたのでしょう。
 現役最後の頃は、負けそうな相撲が多くて、辛そうだった。

 口腔底ガン、あんまり聞いたことがない場所の癌で、口の様に体表に近いところは、胃ガンなどの奥と違って見た目でもきついね。

 貴ノ花は、自分の子供達(貴乃花、若乃花:三代目)の為の戯曲のエチュードを演じたような生き方だった、と書くと書きすぎだね、合掌。
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日本脳炎ワクチン

2005-05-30 21:17:32 | Weblog
 厚生労働省は日本脳炎ワクチンをやめるように勧告。
 昨年の強い副反応症例から決めたようだ。よく見ると、この10年以上国内での日本脳炎患者は年間数例止まり。
 これは、ワクチン効果か、蚊の駆除によるものか、どっちが優位かわかりませんが、いずれにしても発症患者が少ないに越したことはない。
 日本脳炎は薬がなく、対症療法(症状に対して出来る範囲で対応するだけで、根本を治療することは出来ない)でじっと我慢の疾病です。
 それで予防のワクチン接種により、カに刺されても病気が発症しにくいように考えていたのが今までの国の方針です。
 しかし、年間の患者数と副反応が対比される位の数になると、ワクチンを本当に推奨すべきかどうかは難しくなってきたのでしょう。
 インフルエンザも確かに重篤な副反応もあります。ですが、発症患者数が圧倒的に多く、特に老人で発症すると死亡率は高い。
 これを自然淘汰と考えるのも一つですが、いざ自分の身内となるとそうもいかず、インフルエンザではワクチンをさせる方を選ぶのでしょう。
 然るに、日本脳炎はもう分母たる発生患者が年に数例と少なくなっており、昨年度でも患者数より副反応の出た人数が多いとの逆転になってしまっている。
 それではもうワクチンの有用性が怪しくなってきたのでしょう。
 できるなら、ポリオの程度まで確認できたら良いのだろうけど、ポリオと違って相手が蚊なので撲滅宣言は不可能に近いでしょう。
 厚労省にしては良く決断したと感じます。

 これから数年の日本脳炎発症患者数をみて評価するのが現実的選択だろう。
 ちなみに私は医学部入学以来、今日まで日本脳炎患者はたった一人も診たことがない。これは来ても頭に浮かばないかもしれない、診断不能かもしれないという位のレベルなのです。

※ ヘルペス脳炎患者は何人も診ている。治る方もいれば、そうでない方もいる。
ヘルペス脳炎は早いと薬が効きます。私は日脳ワクチンはしていません。もし罹ったら流れに任せます。
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イラクのSさん

2005-05-29 18:20:39 | Weblog
 ・・と言えば、あの方しかいない。報道されたように残念な結果が出てしまった。
身内の方の想いは計り知れない。どこにいたかと思えばあのイラク。
【イラクとは英語では“IRAQ”と書く。“Q”が入る。イラクにはなんの恨みもないけど偏見的に見ると、Qなんて文字、英語の当て字だろうけど、この文字を使う国があったのですね。Qなんて他に知ってるのは“オバケのQ太郎”位かな。】
 以前の日本人(ジャーナリスト他)の時のように、自己責任という言葉はマスコミには余り出てこなかった。今回は特にそのままだから、書くときついからね。
 《でも、マシンガンを持った傭兵さんに自己責任なんて聞いたらヤボだよ。
 いつも言われるけど、軍服下では何人殺しても、どんどん英雄まっしぐら、私服なら殺人犯。》
 報道もJR尼崎で学習したんでしょうか、家族は違うっていうことを。
 弟さんが、遠慮がちに記者会見に出ていたけど、「冷静に受け止められる時間ができた」・・と辛い言葉を話されていたのが可哀想だった。弟さん以外の方の顔はとても見られないし、TVに出てきて欲しくない。
 Sさんは、言うと悪いけど、傭兵外人部隊、国際警備会社とさまよいながら“死に場所”を探していたのだろうかと思うこともある。
 日本では自分を感じることが出来なかったのでしょうか。
傭兵経験のない私たちにはその心境は想像すら出来ないかもしれない。
 しかし、それが平和なんだろう。
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美術館

2005-05-28 18:18:40 | Weblog
 ちょっと近郊の美術館に行って来ました。
 中身はルーブル美術館からのもの、第一印象、日本はやはり人口密度が大だったということだった。入って、最初の絵画の前に行こうとして、もう他人様の頭越しや隙間から見ていくのです。
 それから次に、ここは外国に比べて天井が低く、飾ってある絵画の位置が外国に比べて低いのではないかという印象を受けた。
 そして絵画(洋画)をみて、私の今の認識では、そのままの画風を日本に受け入れるのは結構難しいものだったのではと感じました。 
 アブラエ(油絵)という言葉の如く、西洋人:肉食生活のイメージ感覚を日本画的感覚に、そのまま上塗りは不可能、即ち基本的生活習慣が全く異なっており、学ぶことはいっぱいありそうだけど、100%は無理という感覚を受けた。
 外国の美術館でその国の絵画を見たときは、そんな風には感じなかったけど、日本で大量の洋画をいっぺんにに見るとそのままはすべて受け入れ難いよう(頭、固いかな)、圧力を感じた。
 でも、極めて写実的な書き方はあるがままに入っただろうね。
 今回は私のさびしい感覚では“これが好み”っていうのはなかったけど、“まあ、いいんじゃないの、色々あって”と総括。ちょっとアバウト。
 
 帰り道、いわゆる“大道芸”をやっていて見学鑑賞。
お兄さんが“ヨーヨー、ジャグリング(上等お手玉)”を見せてくれた。
こんなのは久しぶり、世の中結構オープンになってきたなって思った。
上手くいかなくても、やり直して見せて、終わり頃には観客はかなりいた。
 さらに、多くの方々がキチンと対価を払っていたのには感心した。
 少し前までは只見の日本人が多くて残念だった。
 私 ? 札を一枚。
 お兄さん、平日は何して生活してるの ? ちょっと心配。杞憂だろうけど。

※ 人様に見せるものには。それなりに陰の努力が隠れているよ。
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アポ

2005-05-27 22:06:49 | Weblog
俗にアポと言えば、“面会の約束”の様なもの。我が業界では“脳血管障害”ですが、今回は俗の前者について話そう。
 数日前、大学の後輩の○○という者から、突然の電話。学校の先輩、後輩というのは怪しげな関係で、面識がなくても何年卒の○○ですと、名乗られると瞬間、学生の頃を思い出すような気になり、気がゆるみ相手の話を少し聞いてやろうという気になってしまうのです。
 「何年卒の○○です、突然のお電話で恐縮ですが、この度△△を立ち上げたので今度是非お会いして、これをご紹介したいのです。」と言う。自分のいた学校の同朋のふとした懐かしさに負けて、『営業だろうけど、まあ、しょうがない、会うだけの時間を作ろう』と甘い優しさを見せて、「□日☆時ならいいよ」と返事をしたのです。
 それが今夕、しかし☆時になっても来ませんでした。不都合になったとの連絡もなかったのです。きっと営業の売り込みだと思っていても、連絡なしは感じ悪いし、向こうも一つマイナスになってしまうのが、分からないのでしょうか。
 多数のうちのたった一つだけど、今度どこでかするかもしれないのに、その時のチャンスを自ら潰してしまうなんて、“アポ”でなく“アホとちゃうか”って印象。
 色んな事情で“アポ”不都合な場合もあるだろうけど、後の取り繕いをしないとかなりマズイネ。信用が一瞬でゼロになってしまう。
 今度電話がかかってきたら ? “折角だけどサヨウナラ”と言おう。 

 ちょっと違うけど、未だに証明書の日付や病名を修正してくれという方々がいる。私文書や公文書偽造ってことを知らんふりなんでしょうか。二度と来るなと言いたいけどね、(そんなことを頼むと自分の信用がなくなるって分からないのでしょうかね)これも“アホとちゃうか”。
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アタック No.6

2005-05-26 23:26:09 | Weblog
 全日本監督曰く「能書きは勝ってから言え!」。
良く聞かれる言葉です。勝てば官軍、負ければ賊軍、勝てば、病気が治ったら何でも言えるよ。
 今日のアタックNo.1 ではきつい練習に耐えかねて一年生が悩む、逃げ出したくなってしまう。
 このストレス一年生をそのまま受け入れようとするが、更に逃げようとするので一喝! ドラマは一喝と開き直れるけど、外来では一喝は出来ない。一喝で解決するなら苦労しないよ。大概の場合は、もし、一喝したらもっと逃げてしまい、互いに落ち込みそうじゃないですか。
 「能書きは勝ってから言え!」。一喝する根拠を教えてほしいと言いたいけどドラマ相手ではちょっと難。
 “能書きは言わぬが花”だろうね。知る人ぞ知る、知らぬ人には知らせなくても可、知らぬが仏辺りが、日本的現実だろう。
 【 “ノーネクタイ、ノー上着”は暑さに対するという根拠がある。 】

 今日も五月病の様な方が数名来ました。
 みんな、疲れる、かったるい、微熱っぽい、食欲が落ちてきたと先日と同じ。
 聞いて、話して、更に心配な方には諸検査をして肉体はOKなことを証明して、少し自信の芽を植えてみる。彼らの勤務先、家庭ではどうなのだろうか。そんなにストレスが重くのしかかってしまったのでしょうか。
 今週からグンと増えた五月病の様な人。
 でも一般病人は、気候が安定して減っている。冬の疲れから目覚めてきたのでしょうね。

※ 知らないうちに結果を見せよう。
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ノーネクタイ・品位

2005-05-25 21:39:08 | Weblog
 6月から霞ヶ関では“ノーネクタイ、ノー上着”が励行という話だ。
 「遅かりし、純一郎!」って感じに聞こえるけど、省エネ、対地球温暖化(冷房を少なくする)には当たり前だよ。
 言ったら悪いけど、熱帯地方の議会などで、ネクタイ&上着なんてのはあるのかえ?
 暑いときは暑い、寒いときは寒い、このあるがままを『天の声(天の教え)』と言うのでしょう。

 ある地方の議会で、ある日は“アロハシャツ”でなんてのがあった。
 これが出来るなら何でも出来るし、やらなければならない。
(もしかしたら、アロハシャツ販売促進だったかもだけど)

 本会議は“品位”を重んじるために上着、ネクタイを着用しなければならない。
 この項目をみて、国会に“品位”なんてものが存在してたの ? っと思った方は私だけではないだろう。
 品位は服装で決まるのでしょうか、上等な服は本物の品位をごまかすだけではないの、品位は服ではなくその下からにじみ出てくるよ、服には関係なく。
 一見だけで決めようと言うのなら、服装も有利な品だけどね
 “党首討論も上着なしでやりたい”と民主党・O氏が言うのなら、自ら実践したら。“長年の慣行”という声もあるようだが、この慣行という考えは、よく言う根拠(EBM)になるのでしょうか。ただ、昔からこうだった、こうしていたというだけの長老的考えじゃないのか。
 治療で、昔からこの治療が有効だったというのなら、有効でない治療との統計的差がついているはず。
 良い政治をしたのはネクタイ&上着の議員だけ。そして、政治がまずかった時の議員はネクタイ&上着を着用してなかったと言うのなら根拠がありそうだけどね。
 
※ 格好付けすぎてもしょうがないんじゃないの。
   一流の詐欺師は、見栄えも言葉もきれいだよ
   まあ、見守っていてあげよう。
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談合

2005-05-24 22:22:04 | Weblog
 ある日突然、“橋梁談合”なんてものが飛び出してきた。全く突然、今になって何って感じ。うがってみると、他の目玉ニュースの勢いがなくなってきたからなの。
 NHK vs 朝日新聞 は消えそう、Livedoor vs FujiTV は終了、JR尼崎は被害者のこともあり突っ込み過ぎはちょっと・・と一面のニュースが減ったかな。
 中国の“呉副首相突然帰国”もあるけどこれは要注意ニュース。
 談合なら根は深く、今に始まったことではなく、追求しても正義の方に立てる無難さがある。
 談合は傷の舐めあいをやりすぎたようなモノ。まあ、設定価格に近く落札する。考えようでは、設定価格以下では文句はないだろうし、利益も出るというオリコウサン商売ですな。100%競争もいいけど、こうすると体力勝負で中小は息が続かず負けてしまう。勝ち残る為には、他の業界(銀行、薬)のように合併するしかないかな。これらの中で業界各社の生き残るための知恵。
 とことん入札か、程々の仲良し倶楽部(これ日本的)か微妙ですね。
 深底まで追求出来るような生き方をしているのかい、自分達は?

 勤務先で、やや高価な者の購入希望を出す時、競争入札を進められる。
 三菱鉛筆が良いかトンボ鉛筆がいいか程度なら、それもいいけど。使用頻度の少ない高価なものをすべて競争にすると結構難しい。例えば、○○の人工呼吸器と△△の人工呼吸器を比べる位になると、それぞれの特徴が結構違ってくる。
 鉛筆なら書ければ良い位のものだけど。
 人工呼吸器位になると、使い勝手はかなり違ってくるけど、数年前は今後のことを考えて同じメーカーにそろえるように言う。この頃は、機能が同等ならメーカーに拘らず安い方という。
 数年前のこと、”テレビやビデオは日進月歩、同様にその時々の良いものにしよう”と言ったけどね。
 でも私たちの所のように対象が少ないところは本当に競争しているのか全く分からない(方針を決める根拠もしっかりしてよ)。

※ 朝令暮改もいいけどね、ちょっと堪忍 ?
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五月病

2005-05-23 21:59:20 | Weblog
 今日は五月病のような方が数名きた。
 典型は4月から働きはじめて、“このところ、疲れる、食欲が落ちた、不眠がち、めまい感、時には吐き気”等を訴えるのです。
 きっとそうだとは思いながら、本人さんも肉体には関係ないことを確認したくて来たのでしょう。
 まあ、肝臓疾患や貧血の無いこと、微熱を訴える方には結核では無いことを確認するために胸のレントゲン撮影を追加する。
 一通り話を聞いて、それではと検査をする。
 大概は話だけでは、不安顔は解消しないので、検査による数値的裏付けを示す。“あなたは調子が悪そうですが、貧血もないし、肝臓も悪くない。おそらく、まだ慣れてきていないのでしょう。肉体が損なわれるほどのことはありません。色々と疲れてきてるのでしょう。少しずつ好きなものを食べて、体をもう少し動かしましょう。そうすれば、きっと今より元気になってきますよ。”とよいしょ気味に話して終える。
 ところで、我が研修医諸君も五月病は大丈夫なのかな。
 忙しくて、そんなのを考える暇もないかも。
 私は五月病なんてもの知らなかった。
 昨日の新聞にアインシュタインの言葉とあった。
 仕事・遊び・沈黙・・・これが大事と。五月病とは少しずれるけどね。

※ まず、ボーナスを貰えば、さらに夏休みになれば解決するだろう。
     その時まで、心身の慣れるのを待とう。
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行政って

2005-05-22 21:52:28 | Weblog
 ふと行政職にいっている方の話を聞いたのです。
 行政職は、一般に考えられているように、やはり結構マアマアですね。
 みんな大方の予想は正しい。誰も決して聖職とはとは思っていなかったように、聖職ではなく、しかし、汚職でもなかった。
 例えば、○○監査がある。まあ、消防の監査がいつありますよと言うのと同じように、事前連絡があり、受ける方は消化器は目立つところにおき、防火扉は動くことを確認し、前を空けておく、更に、清掃等準備して待つのです。
 でも、その時に思い出させる効果だけはあります。でないと、数年で防火扉の蝶つがいは錆びて動かなくなり、消化器はどこにあったのかみんな忘れてしまいます。
 まあ、殆どはこんなのでいいんじゃないですか。
 医療監視はどう ? ちゃんとカルテ書いてるとか、麻薬の取り扱いはきちんとしてるかいとか、結核の届けも速やかにやってるか、伝染病の届けも忘れてないか、・・・なんて忘れてしまう前に思い出させるという効果はあります。
 年中忘れてないかって、それはモノによりけり。忘れてはいけないもの(これは重要度最高)、それと少々ならいいってものを分けてやってるのが実際でしょう。
 このマアマアさがないと、現実はやっていけないだろうね。

 このマアマアさが顔に出るとまずいのでしょう。役人はひまそうって言われてしまう。営業の顔とそうでない時を分ければいいのに。
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