ブラックファイブ

あのDr.ブラックジャックの半分以下なので、ファイブとします。命燃え尽きるまで、経験と知識からブログをやろう。

見て見ぬ振り

2005-05-04 18:11:24 | Weblog
JR尼崎事故で、同乗の出勤途中のJR社員3名うち2名は、そのままそっと出勤。
 今となっては残念だけど、自分に出来ることの限界と出勤勤務義務を天秤に掛けて行ってしまったのでしょうね。自分の業務が出来ないときに受ける叱責や行けない時に掛ける周りへの迷惑、代行の手配とそのややこしさ、これらが自らの軽傷体とあいまって、業務に穴を空けまいと判断させたのでしょう。
 勤務先に了解を得て、その場で救助を行おうとする場合、勤務先の上司には、(まだニュースにもなっていない時間なので、TVも未だ。)説明しても概要がイメージ出来ず、理解がなかなか得られない。そして、仕事の代行まで依頼できるかな。
 上司によっては、“後は救急隊に任せて、早く来て自分の仕事をしろ”と言うかもしれませんね。
 自分が出勤時に、眼前交通事故に出くわしたらどうするか ? と言うことに近いね。被害者に近寄って、肉体の損傷程度を確認し軽傷なら、“お大事に”とでも言って出勤する可能性もある(自分が加害者の時はモチロン別)。負傷者に援助も良いが、遅刻して行って組織に損害を与えるのもためらわれる。もし、約束の時間に遅れたらなんて場合、重要取引先との約束、品物を届ける時間、診療開始時間等々。
 自分が遅れたら、周囲に波及する迷惑?、他人の予定をも次々と遅らせるマイナスの波及結果が目に見えており、後々までたたってしまう。
 私も以前、出勤時に車をぶつけられ遅刻した。ドア部分が凹んだ程度で、大したことはなかったが、それでも、話し合い・確認・警察とも確認などで1時間以上かかってしまった。勿論、勤務先に連絡は入れましたが、職場の周りに悪いなと思い、話が早く終わるように願っていた。ここに、負傷者でもいたら半日はかかったでしょう。
 この前、救急の勉強会で某講師が行ってました。出勤時の電車の中で具合が悪くなった方がいたので、“私は医者です”と名乗り、車掌さんを手伝い、次の駅でその方を下ろすと、電車は医者と患者を残して走り去ってしまいました。
 “自分の職業上、仕方ないのかな”と嘆息。勿論、午前の勤務に支障をきたしたのはいうまでもありません。

 乗り合わせたJR社員(出勤途上の場合)だから、救助をせねばならないなんて事はありません。たまたま、乗り合わせていて、重傷者が多くいたので、自分の出来ることをすれば良かったのだと思います。自分の社会的行為を試す時だったのでしょう。

 軽そうなとき、見て見ぬ振りをするかどうかは難しいですね。
 どこで線を引くかって ? 生命的緊急性の有無辺りでしょうね。
 疑わしきは援助するという辺りかな。そして、医師なら、もう一歩は踏み出すべきでしょうね

※ 夜間の酔っぱらいが寝てるのか、意識もうろうなのか、どうする?
まあ、ベンチの上は放置、地べたは注意、ケガしてるのはちょっと近寄って確認。こんなところかな。
コメント
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