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てらまち・ねっと



 福島第一原発事故による避難者の方の自殺、それに対して裁判所が東電に賠償命令。昨日26日の福島地裁の判決。

 NHKによれば、震災と原発事故理由の自殺者数は、
★《およそ3年間で9つの都府県で130人=内閣府のまとめ》
★《最も多いのは福島県で56人、宮城県37人、岩手県30人》
★《福島県では、原発事故が起きた平成23年は10人、おととし13人、去年23人と増え、ことし先月までの間に自殺した人は10人》

 こういう統計は、たいてい、数字が少なくなりがち(原因をどう分類するかで変わるから)。
 ともかく、この実態からも、今でも原発を推進するという人たちがいること自体が信じられない。
   (●原発自殺訴訟 東電社員、複雑な心境語る 「原告の気持ち分かる」/産経 8.26)  

 さらに、NHK。
★《福島県では、今回以外にも、少なくとも2件ありますが、東京電力側はいずれも「原発事故が自殺の原因とは言えない」などとして争う姿勢を見せて裁判が続。》
 昨日の判決の原告の弁護士は知っている人だった。パワフルな人。

 ところで、毎日新聞の「原発自殺訴訟:『少しは浮かばれる』夫、判決に涙」には、痛ましい姿が示されていた。
 ハフィントンポストも、"二次被害"を示していた。
 
 そんなことで、次を記録した。
●原発事故後に自殺した女性の遺族が勝訴、東電に4900万円賠償命令/Reuters 8月26日
●別世界で苦しんだ妻 「ただの自殺じゃない」 原発避難自殺で初判断/産経 8.26
●原発自殺訴訟:「少しは浮かばれる」夫、判決に涙/毎日 8月26日
●【福島第一原発事故】避難者の自殺、東電に賠償命令 "やゆ"に原告ら「引いてはならない」と言い聞かせ/ハフィントンポスト 8月27日
●原発自殺訴訟 東電社員、複雑な心境語る 「原告の気持ち分かる」/産経 8.26
●「自殺と原発事故に因果関係」東電に賠償命令/NHK 8月26日

 なお、今日は、9月議会前の全員協議会。議案書や資料の配布と、一部の説明がある。
 ・・・・そうそう、今朝のノルディックウォークは、濃い霧の中。霧の間から朝陽が出でくるところや、山の上の端に陽があたる様子は幻想的できれいだった。・・・・

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●原発事故後に自殺した女性の遺族が勝訴、東電に4900万円賠償命令
      Reuters 2014年 08月 26日
[福島市 26日 ロイター] - 東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原発事故を受けた避難生活中に自殺した女性の遺族が東電に計約9100万円の損害賠償を求めた訴訟で、福島地裁(潮見直之裁判長)は26日、東電に4900万円の賠償を命じた。

福島地裁は、女性が自殺したのは「避難生活で精神的に追い詰められ、うつ状態になったため」と事故と自殺の因果関係を認めた。

訴えたのは、自殺した女性の渡辺はま子さん(当時58歳)の夫、幹夫さん(64)ら4人。はま子さんは11年7月、避難先から自宅に一時帰宅した際に焼身自殺した。幹夫さんは、ロイターの取材に対し、自殺は福島第1原発を運営する東電に直接責任があると主張していた。

共同通信によると、今回の訴訟で、東電は「原発事故で強い心理的負担が生じたことは認めるが、事故前から睡眠障害で薬を飲んでおり、原発事故以外の原因を考慮するべきだ」と主張した。

判決では、事故前において、はま子さんに「自殺の要因となる精神障害の既往症があったとは認められない」と認定。「展望の見えない逃避生活への絶望と、生まれ育った地で自ら死を選んだ精神的苦痛は、極めて大きい」として、原発事故と自殺の因果関係を認めた。

原告側代理人は判決後の記者会見で、「全面勝訴だ。今後の原発の賠償問題にも、極めて大きな意味を持つ」と述べた。原告の幹夫さんは、判決後、ロイターに対し、「判決に満足している。妻も満足していると思う」と話した。

判決を受けて、東電は「今後は、判決の内容を精査したうえで、引き続き真しに対応していく」(広報部)とコメントした。

●別世界で苦しんだ妻 「ただの自殺じゃない」 原発避難自殺で初判断
        産経 2014.8.26
「原発事故の避難で、まるっきり別世界に追いやられ、苦しみながら死んだ。悔しい」。福島県川俣町の渡辺はま子さん=当時(58)=が自ら命を絶ち3年が過ぎた。「ただの自殺にしたくない」と訴えてきた夫の幹夫さん(64)は東電に賠償を命じた26日の判決後、「家族に寄り添った判決でとてもうれしい」と目頭を押さえた。

 平成23年4月、山木屋は避難区域に指定された。自宅は第1原発から約40キロ。原発なんて意識したことがなかった。「なぜここが」。6月には夫婦が勤めていた養鶏場が閉鎖された。

 避難先は、福島市内のアパート。はま子さんは隣の部屋の物音を気にし、外出先では「変な目で見られる」と言うようになった。

 一時帰宅した時、はま子さんは「私はここに残る」と言い、聞かなかったという。翌日朝、ガソリンをかぶり火を付けて倒れていた。「何の落ち度もないのに…」。幹夫さんは静かに語った。

●原発自殺訴訟:「少しは浮かばれる」夫、判決に涙
     毎日新聞 2014年08月26日
 2011年7月、妻は一時的に立ち寄った福島県川俣町の自宅庭先でガソリンをかぶって自らに火を付けた。福島第1原発事故による避難中に起きた悲劇。福島地裁は26日、事故との因果関係を明確に認めた。「悩み、苦しんできた家族もこれで少しは浮かばれる」。法廷で判決を聞いた夫の渡辺幹夫さん(64)は、流れる涙をハンカチでぬぐった。【喜浦遊、深津誠】

 「女房は山木屋と、何よりこのうちが好きだった。死ぬ場所はここしかないと思ったんじゃないかな」

 同町山木屋地区の居住制限区域に建つ木造2階建ての自宅居間で、渡辺さんは言った。自分たちで間取りから考えた築14年の家は、妻はま子さんの自慢だった。

 はま子さんは11年7月1日朝、この家の庭に自生する柳の下で自殺した。同地区は計画的避難区域に指定され、自殺の半月前、福島市のアパートに避難。夫婦で勤めていた同町の農場が閉鎖したため、職も失っていた。

 知人も仕事もない生活。はま子さんは「自分が田舎者で服が変だからみんながじろじろ見る」と外出を避けるようになった。食欲が落ち、体重は約2週間で5キロ減った。「山木屋に帰りたい」と言っては泣いた。6月30日、認められていなかった1泊の帰宅を提案したのは、妻を励ますためだった。

 帰宅途中、服装を気にしていた妻のため、衣料品店に寄った。「一緒に選んで」と頼まれたが、女物のコーナーに入るのが恥ずかしくて「自分で選べ」と車に戻った。妻の死後、車内の袋の中から同じ型で色違いのワンピース6枚を見つけた。「選べなかったんだな……」。一緒にいてやればと悔やんだ。

 「ただの自殺者で終わりたくない。東電の責任を明らかにしたい」と選んだ裁判は2年以上に及んだ。自殺を忘れたいと思うこともあった。法廷に出向くたび、取材のたび、発生当時に引き戻されるのもつらかった。

 気持ちを鼓舞してくれたのは、おばあちゃん子だった孫娘(15)が昨秋、はま子さんの死について学校の弁論大会で語った言葉だ。「ただの悲しみではなく、大震災の恐ろしさを身をもって教えてくれたと思うことにした。よりよい未来はつらさや悲しみを踏み台にして生まれるもの」。しっかりしろ、と言われた気がした。

●【福島第一原発事故】避難者の自殺、東電に賠償命令 "やゆ"に原告ら「引いてはならない」と言い聞かせ
    ハフィントンポスト 2014年08月27日
・・・・・・・(略)・・・
裁判では、はま子さんの自殺の原因が原発事故だと言えるかという点が争われた。遺族側は「避難先のアパートで、はま子さんが夜眠れないと頻繁に訴えるようになり、自宅に帰れないと悲観して自殺したのは明らかだ」と主張。一方、東京電力側ははま子さんが事故前から睡眠障害で薬を飲んでいることを指摘。「遺書が見つかっていないなど、自殺の原因がはっきりしない」として、事故以外の原因を考慮するべきだと主張した。

はま子さんの夫・幹夫さん(62)は、「東電は妻の死に責任を感じていないのか」と、東電の反論に悔しさばかりが募ったという。

はま子さんの長男は、裁判中に職場の同僚から「母の死をいいことに、金取りにかかっている」とやゆされ、職場を退職した。幹夫さんは、自分たちと同じ思いをしている人が何人もいると思い、引いてはならないと自分に言い聞かせたという。

●原発自殺訴訟 東電社員、複雑な心境語る 「原告の気持ち分かる」
     産経 2014.8.26
 東京電力福島第1原発事故の避難住民の自殺について、東電の責任を認めた26日の福島地裁の判決。東電の現役社員の思いも複雑だ。50代の幹部社員は「もし自分の家族があの事故が原因で自殺したらと考えると、原告の方の気持ちはよく分かる。争わずに誠意を持って対応するのが、早く新しい東電に再生する道だと思う」と話した。

 30代の社員は「遺族だけでなく、避難を余儀なくされた方々の怒りや悲しみは計り知れない。自分たちが社員である以上、長い道のりになろうとも向き合っていくしかない」と述べた。

●「自殺と原発事故に因果関係」東電に賠償命令
      NHK 8月26日
東京電力福島第一原子力発電所の事故で避難を余儀なくされた福島県川俣町の女性が自殺したのは、「避難生活が続いてうつ病になり将来を悲観したのが原因だ」として、遺族が東京電力に損害賠償を求めた裁判で、福島地方裁判所は「自殺と原発事故の間には因果関係がある」として、4人の遺族に合わせて4900万円の賠償を命じる判決を言い渡しました。

東京電力によりますと、原発事故が自殺の原因だとして遺族が訴えた裁判で、賠償を命じる判決が出たのは初めてだということです。

福島県川俣町の渡邉はま子さん(当時58)は、原発事故によって住んでいた山木屋地区が計画的避難区域に指定されたため避難生活を余儀なくされました。

そして、一時帰宅をした平成23年7月、ガソリンなどをかけた体に火をつけて自殺しました。
渡邉さんの夫と3人の子どもは、「避難生活が続いてうつ病になり将来を悲観したのが原因だ」として、東京電力に対して慰謝料など9000万円余りを支払うよう求めていました。

26日の判決で福島地方裁判所は、「自殺と原発事故の間には因果関係がある」として、4人の遺族に合わせて4900万円を支払うよう命じる判決を言い渡しました。

東京電力によりますと、原発事故が自殺の原因だとして遺族が訴えた裁判で、賠償を命じる判決が出たのは初めてだということです。

「寄り添った意義のある判決」
自殺した渡邉はま子さんの夫の幹夫さんは判決のあと記者会見し、「自分たち家族の思いに寄り添った意義のある判決をいただいたと思う。これまで悩み苦しんだ家族も救われる。山木屋地区の自宅に戻ったら、はま子の遺影に『ゆっくり休んでくれ』と報告したい」と話していました。

また、会見に同席した広田次男弁護士は判決について、「全面的な勝訴と評価できる。原発事故を原因とする裁判の先例としての意義は大きい。きょうの判決は、今後の別の裁判にも引き継がれ大きな影響を与えるだろう。東京電力はこの判決を真摯(しんし)に受け止めて控訴しないでほしい」と話していました。

「内容精査したうえで対応検討」
判決を受けて東京電力は、「渡邉はま子さんがお亡くなりになられたことについて、心よりご冥福をお祈りいたします。本件の対応に対する詳細は回答を差し控えるが、今後、判決内容を精査したうえで対応について検討してまいります。判決が言い渡されたのは事実であり、引き続き真摯(しんし)に対応してまいります」というコメントを出しました。

自殺までの経緯
自殺した渡邉はま子さんは、福島県川俣町の山木屋地区で夫の幹夫さんや子どもたちと一緒に暮らしていました。
この地区は福島第一原子力発電所からおよそ35キロ離れていたため、事故の直後には避難の指示は出されませんでしたが、1か月以上たってから「放射線量が比較的高い」として避難を求められ、自宅を離れることを余儀なくされました。
はま子さんは幹夫さんと共に親せきの家などを転々としたあと、福島市内のアパートに移りました。

原発事故の前、はま子さんは、近所の人たちを自宅に招待して一緒にカラオケをしたり、自分で育てた花をおすそ分けしたりするなど、社交的で明るい性格だったといいます。

しかし、夫婦で勤めていた農場の閉鎖や慣れないアパート暮らし、それに、子どもたちと離れて暮らすなどめまぐるしく環境が変わるなかで、はま子さんの様子に変化が見られるようになったということです。

はま子さんは「眠れない」と頻繁に訴えるようになったうえ、食欲も減り、将来を悲観することばが出るようになっていたといいます。
幹夫さんは、はま子さんが「山木屋に戻りたい」と言って泣いたことなどから、原発事故からおよそ3か月半後の6月30日に山木屋地区の自宅に2人で一時帰宅しました。

このとき、はま子さんは「ずっと残る」「アパートには戻りたくない」などと言って夜中になっても泣いていたということです。
そして翌7月1日の早朝、はま子さんは自宅の敷地内でみずからの体に火をつけました。
幹夫さんが見つけたときにはまだ一部火が残っていた状態で、火を払ったといいます。
はま子さんは救急搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。
遺書はありませんでした。

震災と原発事故理由の自殺者数は
内閣府のまとめによりますと東日本大震災と原発事故を理由に自殺した人は、震災が起きた年の6月から先月までのおよそ3年間で9つの都府県で130人となっています。

このうち、最も多いのは福島県で全体のおよそ40%に当たる56人、次いで宮城県の37人、岩手県の30人となっています。
福島県では、原発事故が起きた年の平成23年は10人でしたが、おととしが13人、去年が23人と増えているほか、ことしに入っても先月までの間に自殺した人は10人と、宮城の2人、岩手の1人に対して多くなっています。

福島県では、今回の川俣町の女性の裁判以外にも、原発事故を理由に自殺した人の遺族が東京電力に賠償を求める裁判は少なくとも2件ありますが、東京電力側はいずれも「原発事故が自殺の原因とは言えない」などとして争う姿勢を見せていて裁判が続いています。


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