43マイクロワールド

1/43スケールのカーモデルキットの製作を中心に、模型の話・レースの話・クルマの話・なぜかサッカーや映画の話題など。

BANDAI NISSAN R35 GT-R …and more

2009-08-15 | 模型

2007年のスーパーGTシリーズのキット化は何だったんだろう。2車種をチーム違いで数種類発売したものの後発はなく、その後出てきたのがこのR35GT-Rと、ハコスカGT-Rの塗装済みキット。

スーパーGTのシリーズを細々とでも継続的に、改善しながら続けてくれるほうが良かったんだけどなあ…あまり評判良くなかったのか、今度は市販車のキットです。
当時R35(実車)が発売されたばかりでGT-Rの人気に便乗しようという企画だったのだろうけど、ダイキャストミニカーも存在するのに需要あるんだろうか?と不思議にも思えました。

まあ価格的に多少有利なのかも知れませんが、組み立てる楽しみが残っている、というのが狙いなのでもありましょう。
とは言え、塗装も含めて模型作りの楽しみだと考えている自分らにとってはむしろ楽しみを減らされてるようにしか思えないんですが、ごく一般の人にとっては「プラモデルぐらい作れるけど、塗装はちょっとなー。」と言うのが多いでしょうから、仕方ない事かも知れませんね。

今回はR35はロードバージョンのみ、ハコスカのほうはカタチがそんなに違わないこともあり、レース仕様もあります。
私は普通のロードカーというのは滅多に作らないし、ハコスカのほうも好きな2ドアじゃなくて4ドアのほうなので、どちらも買うつもりはなかったんですが、たまたま安く売りに出てるのを見つけて、つい買ってしまいました。

スーパーGTでも塗装やマーキングの仕上がりはともかく、キットのモールドや精度の高さには驚いたんですが、今回のはさらに上を行ってます。


透明プラのボディーはウィンドウもライトも一体形成、お陰で窓とボディーのフィットは問題なし(当たり前w)
この方式、自分も以前思いついたことがあって、こうすれば窓の接着で苦労することもないのになあ、と考えたんですが、飛行機のキャノピーとか、オープンカーのフロントピラーが窓と一体になってるとか、似たようなことは昔からありましたよね。
キットの低コスト化のためにも、これから主流になってもいいんじゃないかと思える方法です。ただし、塗装に際してはマスキングなど面倒になりますが。


塗装は美しいし、ライトは裏からメッキパーツがはめ込まれてなかなかリアルです。
レジンキットなどでこれだけの仕上げにしようと思ったら、そりゃもう大変な労力と神経が必要…何はともあれ、ありがたいです。


ただし、塗装はモールドの奥まで塗れていません…裏も塗ってないので、向こうが透けて見えちゃいます。まあ、裏を塗れば済むことですが。
あと、窓裏の黒枠塗りもちょっと乱れてますね、タッチアップが必要です。


各パーツのキャスティング、スーパーGTの時に比べても格段に良くなってる気がします。


ステアリングもモールドなんて…ちょっと前の1/24並みでしょ?私が知ってる43キットって、こんなんじゃないw


スーパーGTでは普段見えない部分(シャーシ裏・サスアーム等)に関しては全く無視されてましたが、こちらはちゃんと精密なモールドが施されてます。
足回りは、スーパーGTは前後シャフト固定でしたが、こちらは独立懸架で、簡単ながらWウィッシュボーン、ストラットもあります。フロントはステアも出来ます。


ブレーキ・ディスクやキャリパーも、こんだけ再現してくれてれば文句ありません。
金属パーツを使いたいところだけど、このモールドに勝てる気がしないw


タイヤは合成ゴム製、相変わらずテカテカした質感で、経年変化とか心配なんだけど造形に関しては全然リアルじゃなかったスーパーGTのよりも格段に良くなってます。
なぜかパターンが違うのが2セット入ってるんですけど、メーカーオプション?
パターン違うといっても良く見ないと区別つかないくらいだし、ここまでこだわる必要あるのかな?

という訳で、良いキットではあります。ありますが、これ作って楽しいのかな?
R35好きな人には簡単に好きなクルマの模型が作れていいかも知れないけど、模型好きには物足りないですよ。
接着剤さえ不要でパチパチ組めちゃいますから、仮組みしたらもう完成と同じですよ?
良いキットが発売されても、自分には合わないという悲しさ…

で、結局コレを素材にどう料理しようかと考えちゃう訳ですw
さて、どうしちゃってくれよう?


ところで、またまた飛行機で申し訳ないんですが、こんなのも買って見ました。


タカラトミーの「技MIX」(ギミックス)という商品、1/144のやはり塗装済組立キットです。


各パーツに丁寧な迷彩塗装・適度な墨入れが施してあります。
内装やブレーキに塗装してないバンダイのキットより、はるかに親切…


塗装済みキットというのは、飛行機模型では以前からありましたが、これのクオリティーの高さはちょっと別世界。モールドの繊細さも違うし、1/144では無視することがお約束のコーション・データまでびっしり印刷されています。
もう、こんなの見たらキットを一から作る気力なくなる…


フィギァーまで、リアルに再現…この人、背中までちゃんとモールドされてますよ…

飛行機模型はクルマ模型より需要が高いので、こういった商品もクルマ模型より先行してどんどん出てきます。
キットも上質なものがどんどん出てますが、食玩とか、半完成品のほうも進歩が著しい。
こうゆうのを見てると模型の世界の先行きというか、楽しみ方がだんだん変わってゆくのかなと想像してしまいます。
自分は相変わらず古いタイプの人間で、昔は良かったなんて思っちゃいますけど、良い商品、親切な商品が増えることは良いことなんでしょうね。

昔のキットを楽しみつつ、新しい世界も受け入れてみる。
世の中を楽しむコツなのかも知れません。







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3 コメント

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Unknown (ワタナベ)
2009-08-18 11:09:24
GTR、やはりここはパテ盛りでブリスターフェンダーにして、妄想バージョン・・・。
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Unknown (新米パパ)
2009-08-18 11:58:50
ライトカバーなどのクリアパーツの一体成型を見てたタミヤの962を思い出しちゃいました。タミヤのもこのGTRぐらいのレベルだったら良かったのですが(^-^;
しかしこのハンドルといいブレーキ廻りといいなんて細かい…確かに金属パーツに置き換えててもそんなに変わらないですね。

しかしまたこの「彩色済み」のF-15J…中国のオバちゃん軍団製でしょうか?凄すぎっす。モデラーが今まで苦労してた概念を吹っ飛ばしてくれますね(-.-;
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Unknown (おひつじ@tak)
2009-08-18 23:12:07
>ワタナベさん
ブリスターフェンダー、やりたいんですけどねえ、GT-Rにもっと思い入れがあったらやってみるかも知れませんが、そこまでの気力はないですw
43のロードカーって、相当グラマラスなクルマであっても小さいせいで迫力不足になっちゃいますから、そのまま作っても楽しくないんだよねえ。

妄想は、それなりに盛り込みたいと思います。

>新米パパさん
タミヤの962に透明の一体成型のがあったんですか?ちょっとワカリマセン。
そう言えばタミヤからもクリアー・バージョンとか、色々出てましたよねえ。もともと透明だったら、エンジンとかも再現してあれば塗装するかスケルトン・モデルにするか選択も出来るし、この方法はいい事づくめだw

最近のプラ成型、すごいレベルが上がってると思いますよ。昔は43とか1/144とかのミニ・スケールにはモールドがついて行けない感がありましたが情勢が変わっているようです。

模型の世界も進化してますから、こっちも考えを変えていかないといけませんねえ。

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