私のクラッシック音楽の聴き方は妙かも知れない。たとえばベートーベンの交響曲第5番「運命」。私は第3楽章と第4楽章の間に拘る。一番のお気に入りは1943年の演奏のもの(写真上段真ん中)だ。第4楽章の「解放(勝手に解放と呼んでいる)の前にたっぷりと時間がかけられているので、気分が昇華する。背骨の中を気がグーンと上昇し、頭のテッペンから天に抜けていく感じだ。
クラッシックに詳しい知人は、1947年のもの(写真上段左)が良いという。確かに緊張感に貫かれた気の抜けない演奏である。
しかし、私はやはり、第3楽章と第4楽章の間に拘ってしまう。そのわずか数秒のところが私の身体を変えたり変えなかったり・・・ちがいになって現れる。