ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

久しぶりの「ブログ見たでえ!!」で~~~す!!

2011年11月13日 04時16分31秒 | ニュース

暫く「ブログ見たでえ!!」をやっていませんでしたが、これは意図的にしている訳ではありません。

そう、予約が無い時に限って開催しているのです。

じゃあ、この暫くの間は忙しかったのかというと、そうでも無いんですが、予約が無かった訳ではない、という事なのですね。

で、今日がその日になりました。

久しぶりなので思い切って参りましょう。

9アイテムがお得になります。

シャンパーニュ1:ベルナール.ペルトワ.キュヴェ.プレスティジ  1,550円→1,100円

(ブラン.ド.ブランの名手の長期熟成タイプ。でも高くないのです。)

シャンパーニュ2:アンリオ.ミレジメ03   2,350円→1,700円

(03年は酷暑の年。悪く言えば酸の少ない年ですが、アンリオはそれを凝縮に替えました。)

白ワイン1:マックレー.ルーサンヌ09   1,150円→800円

(ローヌ系品種の丸く豊かな白。キノコの香りにいいですね)

白ワイン2:グロセット.ポーリッシュヒル.リースリング03   1,600円→1,100円

(ポーリッシュヒルはグロセットの誇る畑。酸とミネラルが両輪となって心にしみてくる名品です。)

白ワイン3:ドメーヌ.セリーヌ.コートスッド.シャルドネ08   1,800円→1,200円

(素晴らしい広がりと果実味。ブルゴーニュの有名なワインに負けません)

赤ワイン1:ダーレンベルグ.カストディアン.グルナッシュ07   950円→700円

(南オーストラリア、マクラーレンヴェールはローヌ系の銘醸地。南ローヌと見紛える出来栄え)

赤ワイン2:ウッドワードキャニオン.メルロ07   1,400円→1,000円

(ワシントン州はメルロの聖地。ボルドーより力強く、カリフォルニアよりスリムです。)

赤ワイン3:ニュイサンジョルジュ.レ.カイユ06ブシャール  2,450円→1,800円

(沢山の自社畑を持つブシャールの自慢の畑。透明感と力強さが同居しています)

デザートワイン:ピーターレーマン.ザ.キング99    750円→500円

(ポートワインタイプの甘口。シラーズと何とポルトガル系トゥーリガナショナル種のブレンドでより本場に近い味わいを醸し出しています。)

という感じで如何でしょう?勿論「ブログ見たでえ!」て囁かないとお得になりませんよ!!!

遠慮なく「ブログ見たでえ!!」って言ってくださいね。

お待ちしています。


時々、2階を使います。

2011年11月12日 04時05分15秒 | ちょっと休憩

そむりえ亭は実は2階もある、という事はご来店いただいたことがある方にはご周知でしょう。

しかし、そむりえ亭が普段している「お料理に細かくワインを合わせる」というコンセプトでは、通常1階にお客様を集めて営業することになります。

出勤人数や仕込み次第では使用可能ですから、早くからご予約いただいた大人数様に限り、2階を使って頂いています。

もったいない、と言えばもったいない話です。

が、実はそれ以外にも使っていまして

1:ワインの輸入元や卸の酒屋さんなどが開催する試飲会

2:ソムリエ対象の勉強会、セミナー

3:会議

などで、営業時間前に使用いただくのです。

昨日は、その2に当たりました。

第12代ソムリエ世界チャンピオンのアンドレアス.ラーション氏を輸入元ヴィレッジセラーズ様が呼んで大阪で各種イベントをしている「合間」に招いての開催です。

そんなに大きな会場ではないのに、ラーションはデカい。2メートル近い背丈で、ガッチリした体躯。そむりえ亭の三宅君も181センチあって野球をしていた良い体格ですが、子供の様に見えるほどの大男です。スウェーデン人としては当たり前なのでしょうが、凄いですね。

ま、体格の事は置いておくとして、彼の素晴らしいのは笑顔ですね。

来日して以来、大変なスケジュールにも関わらず、誰にでも満面の笑み。

丁寧なあいさつ、しっかりした口調、セミナー(私は電話番をしていましたので一部覗いただけですが)でのスムーズなコメント。

何にもまして笑顔。

私は海外に出ると2,3日目にはクタクタで、あんな笑顔は出ない自信があります。(笑)

世界チャンピオンとなると受講した若いソムリエたちは記念撮影をしたくなるものですが、急いで次のイベント場所まで駆けつけなければならないのに、全て素晴らしい笑顔で受けていました。

彼が本国でどういう仕事をしているのか、実は私は把握していません。が、世界チャンピオンになった、という責任感にあふれているのでしょうね。

日本の田崎さんも同じ。田崎さんは笑顔というより明快な対応が圧倒的です。

今日参加した若者達も良い刺激を受けたに違いない、と思います。ワインの知識、テイスティングの仕方。

それも大事ですが実は笑顔や「ソムリエである前に人間性」が大事なことかな、と感じたそむりえ亭の2階の風景でした。


冷え込んでけましたね!

2011年11月11日 03時18分13秒 | ちょっと休憩

昨日は最高気温19度位でした。

東京から来た知人の話では13度しかなかった、ということですから寒さも本格化してきたという事です。

同時にニュースではラニーニャ現象でこの冬は寒くなると言っており、今からゾッとしています。

しかし、待ってください。寒くなれば野菜が美味しくなります。根菜は特にそうですよね。また、ジビエも美味しくなってきます。

ま、四季の移ろいと共に色々な味わいが食卓に上るのは楽しいものですから、受け入れるしかありません。

むしろ、私の様な職業の者は、こちらでバラエティを考えなくても、自然にメニューにメリハリをつけられることに感謝、ですね。

ワインも少しホッコリしたものが登場機会を増やします。

赤をお勧めしたり、コクのある白を勧めることが増えるかも知れませんね。ただし、そむりえ亭では万遍なくバリエーションのあるお勧めをしたい店です。

お料理の仕方で、或いはお勧め順序でワインが偏らないように心掛けたいと思いますよ~~~!!

そういえば牡蠣が徐々に大きくプックリとして来ました。

メニューでは牡蠣のリゾットと牡蠣のムニエルの2種が載っています。もし他にご希望がありましたら、遠慮なくおっしゃってください。可能な限り対処したいと思います。

寒い季節、実はまだまだこれからです。徐々に少しづつ冬物に替えていってください。一気にやっちゃうと一番寒い時に着るものが無くなりますよ!!


教えるという事

2011年11月10日 04時18分37秒 | ちょっと休憩

私は時折「講師」というものを仰せつかります。

これは自慢ではありません。

そんな大した男では決してありません。

が、何故かよく呼ばれます。

おそらく、下記の理由です。

1:声が大きい

2:自分では判っていないので、質問をしまくり、結論をだす。意外とそれが聴講生の緊張になっている

3:取り敢えず年功序列(つまり若くないから、という意味)

4:他の人が断るから

5:たまのダジャレが、受けるから(これは、自覚しています)

ま、こんなところでしょう。

また、自信が無いのに何故引き受けるか?というと

1:引き受けたことで多少なりとも勉強しないとカッコ悪い、という事を利用して自分に喝を入れたい

2:人と知り合いたい

3:会場が地方の場合、単純に行ってみたい

4:セミナー内容より、取り敢えず話したい

5:趣味のない自分をごまかしたい

6;仕事のヒマさをごまかしたい

などでしょうね。

私の周りには本当に講師にふさわしい人が沢山います。

私で良いのか?と自問しまくりです。

昨日もある企業のサービス向上のセミナーを1時間半程行ってきました。

殆ど自分への講義です。

自分がしなければいけない事を人様に説いているのです。

恥ずかしいことですね。

このセミナーは8回コースで6回終了。あと2回あります。

講義内容を構築するのは大変です。が、自分の忘れていたこと、ちょっとおざなりにしていたことを思い出すいい機会だと思って頑張りたいと思います。

良い経験をさせて頂いています。


寝つきはどうですか?

2011年11月09日 03時05分02秒 | ちょっと休憩

私は月に2度近く東京に参ります。(年に数度は東京の替わりに地方都市の事もあります)

ソムリエ協会の会議です。

昼過ぎからの会議ですが新幹線は朝の9時半前後に乗ることになります。

そうなると起床は8時過ぎ、です。

普段と4時間違いです。勿論、4時間早くなるわけです。

単純に考えると6時間睡眠を常とする私の場合、2時間しか眠れないことになりますね。

さすがに堪えますので、ちょっと早めに床に就くのですが、それがどうして、眠れません。

結局、計算通り2時間眠れれば良いほうで、実際のところは寝つきが悪くなり1時間眠れれば良いほうかな、です。

「新幹線で寝ればいいじゃないか!!」とおっしゃるかもしれませんが、これも上手くいきません。

往復で1時間眠れれば御の字。場合によっては全くダメなのです。

なんて言いながら昨日も東京でしたが、思いの外、上手くいって3時間眠れて、更に新幹線で往復1時間。という事で昨日は問題なく元気に仕事出来ました。

実際はそれ以外にも早起きの機会はある訳ですが、それも上手く眠れない私。

皆さんはどうされていますか?

バタンキューの方には是非、秘訣を教えて頂きたいなあ、なんて思う今日この頃。

ちなみに「やや寝不足」の今日ですが、この時間(午前3時)はまた目が冴えています。

眠れるかなあ・・・・・・・


有名税

2011年11月08日 03時45分16秒 | ワインの事

例えば野田総理が1,000円の散髪に行ったが、今回は4,500円だった。なんて事がニュースになったり、さる女優が誰それと熱愛中とか、有名になると大変です。

有名税ってやつですね。どうでもいいじゃないか、って話ですのにね。

ワインの世界でも同じです。

それまではホントにワインが好きな方が丁寧に調べて手に入れて、農家の苦労や醸造家の苦心をグラスの中で開花させながら飲まれていたワインが、評論家や漫画が取り上げると一気に人気が出て手に入りにくくなります。

経済は需要と供給ですから値段も上がります。

ワイナリーの出荷価格はそうでもないのに、どんどん上がっていく。

或いは「ワインはさほど好きでもないが、有名だから買っておこう」「有名なものを飲ませればアイツも言う事を聞くだろう」とかいう理由で市場からワインが消えていくのは悲しいかな、と思います。

また、それらがトンデモナイ飲み方をされれば尚更です。

そういったワインの一つがオーパスワンでしょう。

カリフォルニアはナパヴァレーで1979年のヴィンテージで初登場した銘酒です。

ボルドーの雄ムートンとカリフォルニアの名門モンダヴィがジョイントヴェンチャーで始めたワイナリー。

所謂ボルドーブレンドで葡萄品種名を記さないラベルの走りの一つです。

80年代、私も若かった頃、このスターの登場に湧きました。

しかし、まだカリフォルニアなんて、という風潮が強くお値段はフランスの物に比べてお得でしたし、ソムリエがいる店以外では扱っていなかった。

ですから一生懸命「カリフォルニアでもグランヴァン=凄いワインが出来るんだ」と訴えていました。ある意味私達にも責任があるのかな、とすら思ってしまいます。

昨日は、そのオーパスワンの醸造責任者マイケル.シラーチさんがお越しになっていて、70年代からカリフォルニアのワイン造りに携わる彼の懐かしい話を聞かせて頂きました。

彼が師事したアンドレ.チェリチェフ氏、ウォーレン.ウィニアスキ氏など私が勉強しだした頃によく登場した伝説的な名前を聞くだけでも価値のある対面。

そんな彼、ワイン造りは最新の方法が良いとは限らない、人間の感性が重要だ、と言っています。料理もそうですが「感覚」は重要ですね。

私はオーパスワンの多くのヴィンテージを頂きました。若い頃は紹介を兼ねて若いヴィンテージ。ま、若いのしかなかったのですから当たり前です。

そして最近は84年とか87年、95年など。旨い!!バランス、力、柔らかさ。素晴らしいワインです。

他の老舗のカリフォルニアの60年代、70年代もいい熟成をしています。カリフォルニアは若飲み、というのは間違いです。

が、若すぎるうちにデキャンタもせず、温度も白ワインの様に冷たく、グラスも小さい。では価格なりの価値は味わえません。

買ったワインは買った人のものですから、偉そうなことは言えません。

が、有名になった為に本来の味わいを発揮せずに亡くなっていくのは私は寂しいことと感じます。

そむりえ亭はグラスで料理に合わせるお勧めをするお店。わたしから「オーパスワンはいかがですか?」とはいう店ではありません。他の有名なワインについても然りです。

しかし、1000円前後までで買える大量生産型のワイン=日常消費ワインは気楽に飲んでいただくとして、それ以外のワインはちょっと気を使って美味しく成仏させてあげてください。

寒い冬の農作業、灼熱の夏の畑仕事、暗く冷たく湿った地下蔵での仕事、瓶詰までの長い時間。

有名になっても、そこは変らないのです。(オーパスワンだけの話ではありません)

すいません。ちょっと偉そうなことを書きましたね。

ところで今日はいつもの東京での会議です。19時前には戻っています。

今日も宜しくお願い致します。


2003年のワイン

2011年11月07日 04時32分19秒 | ワインの事

いったい何が原因なのか?という事は私が語ることは不遜です。

が、地球の温暖化は確かなことでしょうね。

私の短いソムリエ生活の中でも段々と気温が上がってきている事を実感しますし、収穫日も8月中に開始、というのも珍しくなくなってきています。

その傾向を決定的に私に叩き込んだのはヨーロッパの2003年です。

あんなに北にあるパリで沢山の死者を出した110年ぶりともいわれた猛暑。多くの生産者が収穫対策が遅れたとも・・・・・

私はアルザスのリースリングをテイスティングして「酸は何処に行った?」と思いました。

ボルドーのアルコールの高さにも驚きました。

イギリス人の評論家とアメリカ人の評論家で激論も沸き起こりました。

シャンパーニュではヴィンテージものを造るかどうか、意見が分かれました。

つかり前例が無い、という事態です。

しかし、あれから8年。

思いの外、2003年のワインは良い成長をしているようです。

今、開けているアンリオのミレジメ03はとても良い熟成です。

ブルゴーニュも生産者によってはタンニンがこなれて隠れていた酸が目を出しています。

カベルネに関してはもともとボルドーより暑かったニューワールドの例を見て想像するに易いですね。問題のない熟成をするようです。

勿論、涼しかった良年の華麗さとは違います。後10年経ったらどうなるのか?まだまだ判りません。

カリフォルニアの98年は涼しかったのですが、今良い熟成をしています。

暑い年か?涼しい年か?面白い占いですね。

ま、世の中のほとんどのワインは熟成数年で飲み干されます。将来の事を言っても始まりません。

シャンパーニュ2003に関しては今月のそむりえ亭でお試し頂ける、という事でこの話を閉めておくとしましょう。


グラスシャンパン、多めです。

2011年11月06日 03時42分59秒 | お勧めワイン

そむりえ亭では通常2種たまに3種のシャンパン(若しくはスパークリング)を開けています。

が、これから年末年始にかけて、それでは済まないことは承知しています。

よって、1種増やして最低でも3種、可能な限り4種はグラスでご用意できるように頑張ります。

ちなみに今日はアンリオ.ブリュット.スーヴェラン、アンリオ.ミレジメ03、ベルナール.ペルトワ.キュヴェ.プレスティジ.グランクリュ、ラックス04(ワシントン)の4種です。

新しく開けるベルナールペルトワはブラン.ド.ブランの名人ですから、他の3種も含め、シャルドネ系の競演です。一昨日、昨日と暑かったので酸がしっかりしているものを選びました。

1:ベルナールペルトワが今月変動する部分で、

2:タナザック.ヴィニュス.ロゼ(ヴィーナスのニックネームを貰った美しいロゼ)

3:フランソワーズ.ベデル.ラム.ド.ラ.テール98(古典的な造り。98は熟成感の中に繊細さ)

4:ポール.デテュンヌ.”プランセス.デ.テュンヌ”(ブラン.ド.ノワールが得意だけれど、これはシャルドネと半々)

5:マリー.クルタン.エフロールサンス.エクストラ.ブリュット(ノンドセ、女性エノローグ渾身の作)

などが数日ごとに入れ替わることになります。

3、4、5は徐々に涼しくなっていくのだろうなあ、という前提で何れも樽熟ワインを原酒としてMLF(鋭いりんご酸を柔らかい乳酸に替える発酵)を経た芳醇なものです。

いずれも数日単位で差し替えていく予定ですが、ある日沢山出て、という事もあります。また、同じ日の中でバトンタッチという事でダブっている時もあるでしょう。「本日の前菜」とか「本日の○×」とかによって選択を替えるときもあると思います。

どうぞ「あれは開いてるか?」とか「いつアレを開けるか?」とお電話ください。

お待ちしています!!!


ピーターレーマンの続き

2011年11月05日 05時44分27秒 | ワインの事

昨日はオーストラリアのピーターレーマンについてちょこっと書きました。

今月、グラスで開けているワインに面白い?ピーターレーマンのワインがあります。

ちなみに皆さんはオーストラリアのワインというと何を思い浮かべられるでしょうか?

多くの方はシラーズだと思います。

「このワインはシラーという葡萄で・・・」と説明しようとすると「ああオーストラリアのワインですね」「いや、フランスのローヌが原産の葡萄です」などとやり取りをすることが増えた葡萄シラーズ。

それ程、シラーは本家フランスよりオーストラリアでのシラーズで覚えられている、ご時世になったという事です。

フランスではSYRAHと綴りますがオーストラリアではSHIRAZです。同じ葡萄ですが、結構違う個性に仕上がります。重厚で酸が控え目、樹脂ーセメダイン様の香りに特徴を感じます。

或いは樽熟をしっかりしたシャルドネ。これも重厚です。

前述の2タイプは40歳以上の方に顕著な認識かな、と思います。

もう少し若い方なら、リースリングでしょうか?昨日も名前が出たグロセットを象徴とする酸のしまったフレッシュなワインです。

しかし、もっと古くからオーストラリアのワインに親しんでいらっしゃる方なら「甘いワイン」こそオーストラリアの象徴ではなかったでしょうか?

「スティッキー」というのが、オーストラリアでのあだ名。いわゆる酒精強化ワインです。ヨーロッパで言えばポルトが代表ですね。

新人ソムリエは覚えておくと後に役に立つかも、なんて言葉です。

話は戻ってピーターレーマンはポルトと見紛うワインを造っています。

「ザ.キング」という名のそのワインはオーストラリアの代名詞シラーズとポルトの伝統的使用品種の一つトゥーリガナショナルをブレンドした濃厚で甘いワインです。

有難いことにヴィンテージは99年。飲み頃に近づいています。

確かにポルトの様だがオーストラリアのニュアンスもある、とソムリエなら表現したくなる、面白いワインです。

是非、フォワグラのテリーヌやチョコベースのデザートとやってみて下さい。

ピーターレーマン氏のこだわりが見えてくると思います。


ピーター.レーマン

2011年11月04日 03時25分30秒 | ワインの事

今年の2月にオーストラリアを訪れたことは前にも書きました。

そのうちの一つは南オーストラリア州クレア.ヴァレーのグロセット。ここのワインは先日のジェフリー.グロセット氏のワインメーカーズディナーで登場しましたし、それ以来グラスでも開けています。

この旅では他に3軒のワイナリーを廻っています。

最初に訪れたのは同じ南オーストラリア州バロッサヴァレーのピーターレーマンです。

グロセットは言わばドメーヌ。得意のリースリングを中心に計7種しかワインを造りませんし、数量も限られています。

それに対してピーターレーマンは数多くのワインを造りますし、殆どが買い葡萄です。つまりネゴシャンなのです。

彼=老齢のピーターレーマン氏は貧しいこの地区の農家に呼びかけます。

「良いワインを造れば豊かになれる」と100軒近くの農家の葡萄を買い上げて様々なタイプのワインを造りだすのです。

価格のレンジも味わいの幅も多様です。つまり、貧しい農家でも何か得意の葡萄がある訳ですから、それを生かそうと言う訳です。

バロッサの救世主、とも呼ばれる彼のワイン。

「ドメーヌ」ではない「ネゴシャン」的な性格を持つと書くとワイン通と言われる方々からは敬遠されるかも知れません。しかし、これも以前書いたことですが、ドメーヌは自社の葡萄が良くなくても使わなければなりませんから、アレンジ、ブレンドの幅も狭い。対して、ネゴシャンは年の欠点をカバーすることが可能なのです。

それだけではなく、彼の素晴らしい所は稼いだお金を貯めこまず、教育につぎ込むことです。

次世代のワインメーカーや農家を啓蒙するのは本業としても、ソムリエの育成をオーストラリア国内に留まらず、世界に向けて行っています。例えば前々回の世界コンクールのチャンピオンのアンドレアス.ラーション氏に若手ソムリエの啓蒙を委ねています。今月は日本にもやってきます。

そむりえ亭では今月は2種類の彼のワインを開けています。次月もいくつか開けるつもりです。

オーストラリアの農家の集大成的な「これがオーストラリアのワインだ!!」と感じるワイン。どうぞ、お楽しみください。