ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

異端児、ってこういう事、ってワインです。

2011年11月27日 03時23分10秒 | ワインの事

何処の世界でも異端児はいます。

イタリアのガヤ氏も80年代には、そう言われたでしょう。カリフォルニアのランデル.グラハム氏もそうだったと思います。

フランスではロワールのダギュノー氏が多分その筆頭であったろうと・・・・

もう一人、アルザスにマルセルダイス(ジャンミッシェル.ダイス)、という生産者があります。

アルザスというと葡萄品種をラベルに書いた消費者がある意味判りやすいワインを生む生産地として認識されています。

が、ここのワインは違います。

従来通りの葡萄品種名表記のワインがない訳ではありませんが、主力は畑の名前のみで通常は複数の葡萄をブレンドしています。

「葡萄品種では無く、土地がワインを物語っている」という哲学なのです。

今日は息子のマチュー君が来日中にソムリエやワインショップの方を招いて講習です。有難いことにそむりえ亭を会場にしていただきました。営業前でしたので、私は準備で聞けませんでしたが、資料やサンプルを試飲して改めて、このドメーヌの凄さを感じています。

若い頃(ホテル日航大阪での初期の頃、20年前くらい)、今の様に異端児としての名声も聞こえなかったのですが、ワインのポテンシャルの高さは半端では無かった記憶があります。但し、当時は葡萄品種表記しか入荷していなかったと思います。

今、成熟したこの畑たちは、葡萄のブレンド比率など推測不可能なほど、全ての葡萄の要素が溶け込み、酸、ミネラル、果実、が「アンビリーバブル」なバランスを保っています。

畑によっては「いつ最大のポテンシャルを発揮するか?」という予測も難しい長大な展望を必要とします。

ワインを少し勉強すると葡萄のブレンド比率などが気になるものですが、いやいや、そんなものどうでもいいや!!って言わせるワイン。

12月はここのゲヴルツトラミネールをグラスで使います。

なんだ葡萄品種表記の従来のタイプじゃないか、と言われそうですが、これもバカにできません。品種の個性が完璧に出ています。

つまりキッチリした本来の葡萄があって、素晴らしいチームプレーができる、という見本なのです。

他のワインの在庫を見ながら、畑名のワインも発注する予定です。

まずはゲヴルツトラミネールで実力の程を確かめてください。

あ、そうだった。昨日の講習会で使ったサンプルの残りが僅かですが(3種、グラス2杯ずつ位)あります。ご興味のある方は今日なら少量ですがお試し頂けます。(50cc程度ずつ)(無料)

なにせ少量ですのでお電話いただけると幸いです。

ちなみにマチュー君は27歳。異端児の息子ですが爽やかないい男でした。