蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ヴィヨンの妻

2011年06月11日 | 映画の感想
ヴィヨンの妻

太宰治の小説の映画化。
主人公は、貞淑で貧乏に耐えて子育てをしている妻(松たか子)を全くかえりみず、たまに自宅に帰ってはなけなしの金を引き出しからくすねていく始末。
行く先々の女に手を付けますが、そんな男に妻も愛人も心底ほれているという話(いいな~)。

太宰自身がモデルらしき主人公を演じるのが浅野忠信さん。
浅野さんというとワイルドでロック?な役が多いような気がしますが、本作では、繊細で不安が強く、軟弱でひとでなしの文豪という、いつものイメージとは反対の役をとてもうまく演じています。
コップ酒を飲み干すシーンなど、黙って酒を飲んでいるシーンが特に印象に残りました。

松さんの、本作での演技は高く評価されているようですが、素人がこんなこと言うのもなんですが、「そうかな~」と思っちゃいました。
どんな役でも同じような演技に見えてしまうのは、人気者ゆえ方々でよく見かけるせいなのでしょうか。
太宰が心中をはかった後のクライマックス?な場面では、さすがと思わせるものがありましたが。

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