蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

BOSS

2008年03月15日 | 本の感想
BOSS(堂場瞬一 PHP)

大リーグのメッツの日本人GM高岡はスピードと出塁率重視のいわゆるスモールベースボール派。就任早々看板のホームラン打者を放り出してしまうが、シーズン当初は目論見通り首位を走る。しかし中盤からチームが調子を落とすと選手を駒のようにしか考えていない高岡に批判が集中するようになる。

ライバルチーム・ブレーブスのGMのウィーバーは大ベテランで、野球のロマンと個々の選手の力、チーム内の人間関係を重視する。チームは開幕後低迷するが、ウィーバーがマイナーからみいだした2人に投手が大活躍してメッツに迫る。

アスレチックスの名GMに取材して日本でもよく売れた本「マネーボール」の亜流っぽいストーリー。「マネーボール」流にいくならもう少し楽屋話的なエピソードが欲しい。選手のスカウティングやチーム編成の話ばかりだったような気がした。

主人公の二人のGMのキャラクターも類型的な感じ。著者の作品を読むのは初めてだったのだが、やはり本領は警察モノで本書は余技みたいなものだったのだろうか。全般にやや残念な内容だった。

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