蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

熊を殺すと雨が降る

2008年02月04日 | 本の感想
熊を殺すと雨が降る(遠藤ケイ ちくま文庫)

林業や狩猟など山での仕事にたずさわる人々の伝統的な作業方法や習慣を取材したルポ。
イラストが数多く収録されているので、文章だけでは理解が難しい昔ながらの民俗がとてもスムーズに頭にはいった。

マタギ(東方地方で狩猟に従事した人の呼び名)に興味をもったのは、「邂逅の森」を読んだ時だったが、本書ではマタギの生活や仕事がより詳細に紹介されていて、再び「邂逅の森」を読んでみたくなった。

山に入るときに持ち込む弁当や、山の中で作る簡単な料理が(どれも極めて素朴なものだが)とてもおいしそうだった。
特にメンパ(木で作った弁当箱)のフタに素焼きにした川魚と山菜と味噌と水をいれて、そこに焼いた石を入れて(高温に焼いているので一瞬で沸騰する)作る味噌汁がなんともうまそうだった。

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