蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

レスラー

2010年09月23日 | 映画の感想
レスラー

ミッキー・ロークって、不精ひげをファッションにしたいい男というイメージで売り出したのが、1980年代末頃だったと思う。

本作の主人公であるレスラーもそのころ頃が全盛期で、全米クラスの有名人だったという設定。それから20年たった今、プロレスを細々と続けているものの、住んでいるのはトレーラーハウスで、その家賃も滞納がち。しかたなくバイトで生計をたてているというみじめな状況。

ミッキー・ローク本人も、昔の2枚目ぶりはどこへやらのごつい面構えになっていて、映画とプライベートがシンクロするかのように作られている。

プロレスの試合中に心臓発作を起こしてドクターストップがかかったので、引退を決意してバイト先のスーパーでフルタイムで雇ってもらう。しかし、つまらない日常にすぐに嫌気がさし、唯一、心の支えにしようといた娘とも決定的に断絶してしまい、もうプロレスにしか生きがいが見出せなくなり、リングに戻る・・・という筋。

ストーリーは「いかにも・・・」のステレオタイプだが、(前述のように)ミッキー・ロークの実人生とダブって見えるような内容なので、飽きずに最後まで楽しめた。

ミッキー・ロークは、一時格闘技(ボクシング)のプロだったので、リングのシーンは迫力満点。また、そのごつい彼が身をすくめるようにしてスーパーの肉売り場で仕事するシーンも印象に残った。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 骸骨ビルの庭 | トップ | CLEAR »

コメントを投稿

映画の感想」カテゴリの最新記事