老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

健康・教育・エネルギーについて、フト思ったこと

2023-09-30 14:02:36 | 暮らし
今朝のネット情報に英検が一つ新たな中段を設けて、小中高大生らやその親達から更に金を収奪するシステム作りを算段している様をみて、次のようなことをフト思った。

子供達が持っている能力を最大化する手助けをするのは、そもそも社会の組織が果たすべき最も大切なことであり、その教育の機会を全ての子らに如何に公平に平等に提供していくシステムを形作っていくかが、社会の組織に課せられた大切な仕事の一つであると思案している。しかも教育には原則無料を貫く思想が社会に求められると信じる。
そしてこの考えは、国境を越えて全ての国々の子供達にまで広げることも強く求められる。

何故この様に考えるか。それは全ての子らには無限の能力が潜在していると信じるからであり、その無限の能力を財力のあるなしで、制約・妨害していくことが愚かな所業だと思うからである。そして世界の子供達の開花した無限の能力が与えてくれる可能な未来を実現させたいからであり、その未来を見てみたいからである。

即ち、子供達の存在そのものがコモンズであり、人類の共有財産だと考えたい。そのコモンズが持つ能力を全ての方面へ発展・発揮させることを妨げる権利は、当然誰も持っていないのである。

その上で今朝の英検の話。財力のあるなしで(発想としては、教育を商品化して価格を付け一つのサービス提供として捉えている)、子供達の潜在能力とその後が左右されるシステムとなっていると思う。英検の無料化が出来ないのであれば、別のシステムを作り出したいものであり、必要があると考える。

ネット社会である。必要な情報がかなりの部分ほぼ無料で入手できる時代になっている。
控えめにお節介を焼くことが好きであり、主たる人生の目標部分を終え時間に余裕のある老人たちが、ネット環境を上手に使って世界の財産である子供達に教育で貢献できる仕組みが出来ない物かと、フト思ってしまう。錆び付きつつあるとは言え獲得してきた智恵を子供らへ還元することは、老人の大切な仕事の一つではないかと思う。

現在教育現場で糊口を凌ぐ人々が存在しているのは判る。が、現在財力の多寡で、そして教育の商品化という世の流れの中で、子供達の間で可能性の芽が意味無く摘まれている不合理さが存在しているのも現実である。世界へと目を見開いた上で、何とかしたいものである。

ことは子供達の教育の問題だけではない。
前提として求められるのは、子供達を含めて全ての人々が健康であること。
更に世界の全ての人が充足した生活を送る為のエネルギーへのアクセス性の公正さ・平等性・安価性も前提として社会の組織には求められる。

健康とエネルギーのことを考える時、私達が住まう国土を現在我々が最大限に上手に有効利用しているのかという点が、気になっている。

私達が住まう国土を最大限に有効利用する目的は我々の健康とエネルギー調達の為だけではない。目的は国土の最大限有効利用化を通じて現在進行中の気候温暖化を如何に食い止めるか、ということである。即ちGHG排出を低減する活動(例えば石炭火力発電の代わりにバイオマス発電。コンクリ-鉄筋型都市作りの代わりに木質建設材料の使用等)であり、単に放置するのではない、森林の持つGHG吸収力を絶えず最大限の活性状態に置く森林経営の確立である。
ここでそれぞれ新たな職が生まれるという参加型共生主義活動に寄与する面も強調されるべきである。

例えば健康の基である食糧を見ると、日本であれば先ずは米となるが、今年は世界Millets年であり、しかもこのMillets年に合わせたかのように現在世界では高温・乾燥・更に洪水や山火事そして土壌の流出や高塩濃度化等の劣化が進行している様が連日報道されている。
しかし乾燥に強い作物のMilletsの生産を進めようという声は先ずは聞こえてこない。
水稲や小麦よりはるかに少ない水の量・そして投入肥料量が少なくても充分栽培でき、そして食すれば健康にも良いというアワやヒエ・きびを持続可能な方策で、何故に栽培していこうという気分を発揚しようとしないのか?

ことは日本だけの問題ではない。世界では10億人程が飢えに苦しんでいる。与えられて住まう国土を最大限に利用して、国内の人の健康と共に余剰部分を世界で必要としている人々に提供するという発想の国作りが求められている。耕作放棄地や未利用地の存在などは誠にもったいない状況であり、世界全体からひんしゅくを買っているという思いを持ちたい所である。

エネルギーに関しては、先日ソルガム利用のバイオマス発電の話を目にした(ソルガム発電、9月25日、杉山大志氏記す)。かいつまんで触れると品種改良したソルガムは3カ月で6m程成長し、1ha当たり年間200トン以上の収穫が見込まれるまで研究は進んでおり、採取したソルガムはポーン(爆弾)せんべいを製造する様な装置を使って爆砕処置を行い乾燥させて、造粒化すると石炭にかなり近い発熱量(5200Kcal/kg、石炭は6200Kcal程)のバイオマスになるという。

因みに現在の石炭火力発電に消費している石炭(全量輸入でウクライナ戦争により戦前の1t100ドル程度が現在200ドル程に上がっているという)量は年間1億トン。これを全てソルガムに置き換えるとソルガム耕作面積は200万haが必要で、日本の陸地面積の5.4%分になるという。実はこのソルガムもMilletsの一つ(もし増産すれば食糧対策にもなる)。
国土の5.4%というと、極めて大きな面積を占めるイメージだが、放棄しており未利用の地域が多く存在している現状から見ると魅力ある、汚いと称される石炭を代替えする一つの素材ではあろう。

だが、やはり本筋は、植林はすれどもその利用をほぼ放棄している日本の森林経営である。
日本の森林が本来有する力を有効に利用してバイオマスを提供するという観点が、汚いと称される石炭を代替えする上での本筋であろう。
そして日本の森林が本来有する力を最大限に有効に利用してCLT(Cross-laminated Timber)等の木質建設材料を建設業界に提供していき、それによりコンクリ-鉄筋という現在必要以上に使用されているコンビを削減していく方向も今後の社会の本筋と思う。

全ての子らには無限の能力が潜在しており、その無限の能力の開花の先にある未来を是非実現させたいものである。

教育という観点で言えば世界の子供達の持つ潜在能力(これもコモンズだろう)を意味無く埋もれさせるシステムがあれば取り除くか、またはそれに代わるシステムの構築が求められる。

健康とエネルギーの観点では、耕作放棄地や未利用地そして森林林野という大地の持つ潜在能力(間違いなく大きなコモンズだ)を意味無く埋もれさせている現状があるのであれば、やはり最大限の有効利用化を目指す必要が求められる。

これは日本の国土に住まう人間として世界から要請されている重要な使命と考えたいものである。

進み方としては、新自由主義主体者側が商品化し提供するやり方ではない、市民側が主体的に参加する参加型共生主義思想が当然前提となる。

「護憲+BBS」「 新聞記事などの紹介」より
yo-chan

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