おさかな’sぶろぐ

日々感じたことを徒然なるままに。。。

神魂神社本殿【島根県松江市】

2020年08月10日 22時14分22秒 | 国宝
 神魂神社は、島根県松江市大庭町にある神社です。本殿は現存する日本最古の大社造の建物で国宝に指定されています。柱からは正平元年(1346年)の墨書が見つかっていますが、現在の社殿は天正11年(1583年)の再建と考えられています。大社造といえば、出雲大社を頭に浮かべますが、出雲大社本殿は延享元年(1744年)に建てられたものです。高さは24mと巨大なものではありますが、大社造の古い形式が残されているのは、神魂神社本殿の方になります。


 神魂神社の主祭神は伊弉冊大神(イザナミ)で、伊弉諾大神(イザナギ)を配祀しています。これは中世末期ごろからのものだそうで、それ以前の祭神は不明です。神社が建っている地は、古代出雲の中心地で、社伝では、天穂日命の子孫が出雲国造として25代まで当社に奉仕したと残されています。出雲国造家は現在は出雲大社の宮司家ですが、国造家の代替わりのときの「神火相続式」「古伝新嘗祭」は、明治初年までは当社に参向して行われていたそうです。

法隆寺東院夢殿【奈良県斑鳩町】

2020年04月01日 22時54分23秒 | 国宝
【国宝】(建造物)
 法隆寺東院の夢殿です。奈良時代の天平11年(739年)に建てられた八角円堂です。建立年の根拠は『法隆寺東院縁起』の記述から、その頃の建築だと考えられています。聖徳太子を追慕して創立された法隆寺東院の中心建物で、救世観音を本尊とし、あわせて東院の創立と再興とに尽力した行信・道詮の像を安置しています。何回かの修理を行っていますが、なかでも鎌倉時代の寛喜2年(1230年)の修理は大改造をともなったもので、現在の姿はほぼこの時のものになります。改造の主だったものとして、組物を一段積み重ね、軒の出を深くし、屋根勾配も強くし、鎌倉時代らしい武骨な雰囲気を強くしています。とはいっても、奈良時代に建てられた円堂としては、奈良県五條市の栄山寺八角堂とともに貴重な建物です。


           【法隆寺東院夢殿 Canon EOS 50D 2011年1月22日撮影】


           【法隆寺東院夢殿 Canon EOS 50D 2011年1月22日撮影】


                           【赤丸が法隆寺東院の場所】


                         【赤丸が法隆寺東院夢殿の場所】



銀閣【京都府京都市左京区】

2017年05月28日 22時21分11秒 | 国宝
 慈照寺の銀閣です。個人的にはとても好きな建物で、国宝に指定されています。


 木造2階建ての楼閣建築で、慈照寺境内の錦鏡池のそばに建っています。屋根は宝形のこけら葺きで頂部には鳳凰が乗っています。鹿苑寺の金箔が張られた金閣に対して、銀閣と呼ばれていますが、銀箔が張られてはいません。

慈照寺銀閣【京都府京都市左京区】

2016年06月14日 22時31分38秒 | 国宝
 慈照寺の『銀閣』は、国宝に指定されている建物で、通称「銀閣寺」と呼ばれるように、東求堂とともに慈照寺を代表する楼閣建築です。
 室町幕府8代将軍である足利義政によって、長享3年[1489]に建てられています。木造2階建て、屋根は宝形こけら葺き、銅製鳳凰が乗っています。


 3代将軍足利義満が建てた金閣と対比して紹介されていますが、建物の性格は真逆で、金閣は政治の中心である政庁としての性格を持っていたのですが、銀閣は政治からの現実逃避のために建てられたものです。

 足利義政は、政治家としてはまったく駄目な人でしたが、芸術家としては超一流のセンスを持った人でした。日本の文化芸術の基礎を作り上げた人で、銀閣と並び称される「東求堂」は、現在の日本建築のベースとなる建物でもあります。
 金閣のような派手さはありませんが、日本人の心にひびくわびさびが溢れています。公共交通機関利用だと少し不便な場所にありますが、京都に行かれた際には、是非足を運んでみて下さい。

豊楽寺薬師堂【高知県大豊町】

2016年01月05日 23時33分59秒 | 国宝
 高知県大豊町の豊楽寺[ぶらくじ]には、高知県唯一の建築物である薬師堂が建っています。日本三大薬師の一つに数えられています。


【豊楽寺薬師堂|2015年12月20日|Canon EOS 50D】

 平安時代末期である12世紀頃に建立された、現存する四国内最古の建物です。入母屋造り、柿葺き、単層、桁行5間、梁間5間で、内陣には如来像3体を安置しています。組物は舟肘木、垂木は疎垂木で全体に簡素な造りの建物です。
 堂内に安置されている薬師如来像の体内に記載されていた年記から平安末期の建立とされいますが、専門家によると鎌倉時代初期という説もあるようですが、いずれにしても四国最古級の建物あることは確かなようです。以下に訪問時に撮影した写真を掲載します。


【豊楽寺薬師堂|2015年12月20日|Canon EOS 50D】


【豊楽寺薬師堂|2015年12月20日|Canon EOS 50D】


【豊楽寺薬師堂|2015年12月20日|Canon EOS 50D】


【豊楽寺薬師堂|2015年12月20日|Canon EOS 50D】


【豊楽寺薬師堂|2015年12月20日|Canon EOS 50D】


【豊楽寺薬師堂|2015年12月20日|Canon EOS 50D】


【豊楽寺薬師堂|2015年12月20日|Canon EOS 50D】


【豊楽寺薬師堂|2015年12月20日|Canon EOS 50D】


【豊楽寺薬師堂|2015年12月20日|Canon EOS 50D】


 

永保寺開山堂【岐阜県多治見市】

2015年08月20日 14時18分04秒 | 国宝
 南北朝時代の建物で、昭和27(1952)年に国宝指定されています。建物構成は、外陣が桁行三間・梁間三間、内陣が桁行一間・梁間一間で、どちらも檜皮葺入母屋造となっています。


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】

 垂木を扇垂木、三手先の組物を詰組とするなど、本格的な禅宗様の建物となっています。手前に柵が設置されているので、建物に近づくことが出来なかったので、正面の外陣部分のみの撮影となりました。内陣はほんの少しだけ姿を確認することが出来ます。


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】


◆永保寺開山堂◆
国宝指定日:昭和27(1952)年3月29日

永保寺観音堂【岐阜県多治見市】

2015年08月20日 13時41分16秒 | 国宝
 南北朝時代の建物で、昭和27(1952)年に国宝指定されています。桁行三間・梁間三間で一重裳階(もこし)付の檜皮葺の入母屋造建物です。


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】

 一重裳階の外観、屋根の反り、桟唐戸などから禅宗様の強い影響を受けていますが、柱上の組みが複雑三手先でなく出三斗であったり、軒裏も化粧垂木ではなく板張りとなってたりと和様の要素も混在しています。また、正面の通り一間が吹き放しとなってたりして禅宗様仏堂としては珍しい構成となっています。


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】

 正面に配されている心字池から眺めると、建物の美しさが良くわかります。


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】


【2015年7月24日撮影|Canon EOS 50D】


◆永保寺観音堂◆
国宝指定日:昭和27(1952)年3月29日