■■ ソルフェージュについて=「ショパン」12月号 ■■
2006/11/17(金)
★11月20日発売の雑誌「ショパン」12月号に、「楽典、聴音、視唱、いまやっておくべきこと」
のタイトルで、音大受験直前特集の原稿を書きました。
受験生にとっては、あと数ヶ月で入試、是非頑張ってほしいものです。
★「ソルフェージュ」とは、書き取り聴音や、新曲の楽譜を見てすぐに歌ったり、リズムをとる、
ことなどを総称します。
少々分かりにくい分野で、受験生にとっても、専門の楽器以外の“おまけ”のような存在と、軽視され勝ちです。
しかし、音楽家にとって一番大事な、土台のような訓練です。
ピュイグ・ロジェ先生もソルフェージュの先生としての一面をお持ちでした。
きょうは、その中で、音部記号についてお話します。
★皆さんがご存知のト音記号、ヘ音記号のほかに、5種類のハ音記号があります。
一点ハ音を「5線の一番下の線」に指定するのを、ソプラノ記号、「二番目の線」
に指定するのを、メゾソプラノ記号。
「三番目」が、アルト記号、「四番目」がメゾソプラノ記号、「五番目」がバス記号、といいます。
ハ音を指定するので「ハ音記号」といい、一番分かりやすい例では、ヴィオラの記譜は、アルト記号です。
弦楽四重奏や、オーケストラのスコアを見ていただければ、すぐに分かると思います。
この5つの記号を、ト音記号と同じように自由に読み、使いこなせると、オーケストラスコアを楽に
読めるようになります。
また、クラリネットのような移調楽器の実音が何であるか、簡単に確かめることができます。
ピアノ科の受験生にとっても、将来、ピアノ協奏曲や、ピアノ五重奏、クラリネットソナタのような
室内楽曲を演奏する際、最も必要な技術です。
★私は、ハ音記号を読むことが出来るようになる訓練として、バッハの「コラール」を初見で弾くことを、
強くお薦めします。
ソプラノ記号、アルト記号、テノール記号、バス記号(ヘ音記号)で記譜されている楽譜を用意します。
これを、ゆっくりとピアノで弾き、歌いますと、ハ音記号が読めるようになるばかりか、
バッハの旋律の力強い美しさが、自然に体得できるようになります。
コラールは、もともと、プロテスタント教会でプロの音楽家ではない一般の信者が、
神をたたえて合唱する曲で、単純な中に、音楽の一番根源的なものを含んでいます。
★私は学生時代、リーポケットスコア(Lea Pocket Score、いまは絶版)の
≪J.S.BACH 185 FOUR-PART CHORALES≫を、一夏毎日、弾きましたら、
あ~ら不思議!
ハ音記号は読めるようになり、さらに、フーガのメロディーもきれいに作曲できるようになり、
一挙両得でした。
クリスマスも近づきました。
皆さまも、バッハのコラールを、ゆっくりで結構ですから、是非、ピアノで奏でたり、歌ったりしてください。
聴くだけでは不十分です。
★繰り返しますが、ご自分で音にすることが何より、大切なのです。
それにより、「バッハ」が自分の体に沁み込み、西洋音楽の真髄、音楽の喜びに触れることができるのです。
▼▲▽△▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲▽△▼▲
2006/11/17(金)
★11月20日発売の雑誌「ショパン」12月号に、「楽典、聴音、視唱、いまやっておくべきこと」
のタイトルで、音大受験直前特集の原稿を書きました。
受験生にとっては、あと数ヶ月で入試、是非頑張ってほしいものです。
★「ソルフェージュ」とは、書き取り聴音や、新曲の楽譜を見てすぐに歌ったり、リズムをとる、
ことなどを総称します。
少々分かりにくい分野で、受験生にとっても、専門の楽器以外の“おまけ”のような存在と、軽視され勝ちです。
しかし、音楽家にとって一番大事な、土台のような訓練です。
ピュイグ・ロジェ先生もソルフェージュの先生としての一面をお持ちでした。
きょうは、その中で、音部記号についてお話します。
★皆さんがご存知のト音記号、ヘ音記号のほかに、5種類のハ音記号があります。
一点ハ音を「5線の一番下の線」に指定するのを、ソプラノ記号、「二番目の線」
に指定するのを、メゾソプラノ記号。
「三番目」が、アルト記号、「四番目」がメゾソプラノ記号、「五番目」がバス記号、といいます。
ハ音を指定するので「ハ音記号」といい、一番分かりやすい例では、ヴィオラの記譜は、アルト記号です。
弦楽四重奏や、オーケストラのスコアを見ていただければ、すぐに分かると思います。
この5つの記号を、ト音記号と同じように自由に読み、使いこなせると、オーケストラスコアを楽に
読めるようになります。
また、クラリネットのような移調楽器の実音が何であるか、簡単に確かめることができます。
ピアノ科の受験生にとっても、将来、ピアノ協奏曲や、ピアノ五重奏、クラリネットソナタのような
室内楽曲を演奏する際、最も必要な技術です。
★私は、ハ音記号を読むことが出来るようになる訓練として、バッハの「コラール」を初見で弾くことを、
強くお薦めします。
ソプラノ記号、アルト記号、テノール記号、バス記号(ヘ音記号)で記譜されている楽譜を用意します。
これを、ゆっくりとピアノで弾き、歌いますと、ハ音記号が読めるようになるばかりか、
バッハの旋律の力強い美しさが、自然に体得できるようになります。
コラールは、もともと、プロテスタント教会でプロの音楽家ではない一般の信者が、
神をたたえて合唱する曲で、単純な中に、音楽の一番根源的なものを含んでいます。
★私は学生時代、リーポケットスコア(Lea Pocket Score、いまは絶版)の
≪J.S.BACH 185 FOUR-PART CHORALES≫を、一夏毎日、弾きましたら、
あ~ら不思議!
ハ音記号は読めるようになり、さらに、フーガのメロディーもきれいに作曲できるようになり、
一挙両得でした。
クリスマスも近づきました。
皆さまも、バッハのコラールを、ゆっくりで結構ですから、是非、ピアノで奏でたり、歌ったりしてください。
聴くだけでは不十分です。
★繰り返しますが、ご自分で音にすることが何より、大切なのです。
それにより、「バッハ」が自分の体に沁み込み、西洋音楽の真髄、音楽の喜びに触れることができるのです。
▼▲▽△▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲▽△▼▲