音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■Chopinは、 Bach の5度音程から何を学び、マズルカを創ったか?■

2012-03-21 22:33:23 | ■私のアナリーゼ講座■

 ■ 平均律アナリーゼ講座 第 22回のご案内 ■

Chopinは、 Bach の5度音程から何を学び、マズルカを創ったか?

                               2012.3.21        中村洋子

 

 

平均律クラヴィーア曲集 第 1巻 22番プレリュードの、

冒頭 2小節は、葬列の行進を思い起こすような

“ 重い足取り ”です。


8分音符の b音( 変ロ音 )の repeated notes をバスに、

ソプラノが b1( 1点変ロ音 )から綿々と、 

悲しみに満ちた旋律を、歌い上げます。

 

その核となる音程は、b1 → f2 ( 2点へ音 )の、

上行する≪ 完全 5度 ≫です

Frederic  Chopin ショパン(1810~1849)は、

この 5度音程から何を吸収し、そして、

彼特有の旋律を、創り上げたのでしょうか?

 

 

★Bach を深く勉強しなければ Chopin の本当の演奏、

Chopin が意図したとおりの演奏は、できません。


今回は、Op.7 ( 1830 / 31 )、Op.17( 1832 / 33 ) 、

Op.33( 1837 / 38 ) の、マズルカのいくつかを例に、

Chopin の源泉をご説明します

 

★Bach のメヌエットが、ドイツ民俗音楽でないのと同様に、

Chopin のマズルカも、ポーランドの民俗音楽ではないのです。

 

★Bach のフーガのテーマは、b1 →  f1 から始まります。

プレリュードの b1 →  f2 の ≪ 転回音程 ≫ です。

悲嘆に満ちたプレリュードの表現が、さらに深まり、

峻厳な様相を帯びます。

Bach が構築しようとした世界を、

Bach の自筆譜から 分かりやすく、お話いたします。

 

 

-------------------------------------------------------

■第 22回 平均律アナリーゼ講座 第 1巻 22番 変ロ短調

                         プレリュード&フーガ

■講 師  : 中村 洋子

2012年 4月27日(金)午前 10時~12時30分

カワイ表参道 2F コンサートサロン・パウゼ

■会  費 :3,000円 ( 要予約 ) Tel.03-3409-1958

-----------------------------------------------------

★次回アナリーゼ講座のご案内

■第23回 5月24日 (木) 午前 10時~12時30分

 平均律 第 1巻、23番 ロ長調 プレリュード&フーガ

                   Ravel ソナチネとの関係

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■作曲家 : 中村 洋子

東京芸術大学作曲科卒。作曲を故池内友次郎氏などに師事。

日本作曲家協議会・会員。ピアノ、チェロ、室内楽など作品多数。

2003年~05年:アリオン音楽財団 《 東京の夏音楽祭 》 で新作を発表

07年: 自作品 『 無伴奏チェロ組曲第 1番 』 などを、チェロの巨匠

     Wolfgang Boettcher ヴォルフガング・ベッチャー氏が演奏

     CD 『 W.ベッチャー 日本を弾く 』 を、発表

08年: CD:『 龍笛&ピアノのためのデュオ 』

     CD:『 ソプラノとギターのための、“星の林に月の船 ” 』 を発表。

08~09年: 『 バッハのインヴェンションアナリーゼ講座 』                                  

                                 全15回を開催。

  09年10月: 『無伴奏チェロ組曲 2番 』 が、W.Boettcher

ヴォルフガング・ベッチャー氏により、ドイツ・マンハイムで初演される。

  10年 : 楽譜: 『 無伴奏チェロ組曲 1番 』が、ベルリンの

  リース&エルラー社Ries&Erler Berlin から、出版される

    CD :『 無伴奏チェロ組曲第 3番、2番 』 W.Boettcher

              ヴォルフガング・ベッチャー氏 演奏を発表。

    楽譜 :『 レーゲンボーゲン・チェロトリオス

       ( 虹のチェロ三重奏曲集 ) 』 が、ドイツ・ドルトムントの

       ハウケハック社 MUsikverlag Hauke Hack社

                                   から出版される。

       スイス、ドイツ、トルコの音楽祭で、自作品が演奏される。

11年4月 : 『 10 Duette Fur 2 Violoncelli 』

        チェロ二重奏のための10の曲集 が、ベルリンの

     リース&エルラー社 Ries&Erler Berlin から、出版される。 ●上記の

●楽譜とCDは、

   「カワイ・表参道」http://shop.kawai.co.jp/omotesando/

   「アカデミア・ミュージック」https://www.academia-music.com/                                               

                                で、販売中

                                ※copyright © Yoko Nakamura
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲

コメント

■ Bach の源流 C.フィッシャー、そして、Debussyデルフォイの舞姫へ ■

2012-03-20 15:29:16 | ■私のアナリーゼ講座■

■ Bach の源流 C.フィッシャー、そして、Debussyデルフォイの舞姫へ ■
                         2012.3.20 中村洋子

 

 

明 21日は、KAWAI表参道での、 Bach 「 平均律アナリーゼ講座 」 、

第 1巻 21番 ≪ 変ロ長調 前奏曲&フーガ ≫ です。


★この 21番フーガが、

Claude Debussy クロード・ドビュッシー (1862~1918)  

「 Préludes Premiere Livre  前奏曲集 」 の、

≪ デルフォイの舞姫 Danseuses de Delphes ≫ 、

≪ La Fille aux cheveux de lin 亜麻色の髪の乙女 ≫ に、

どんなに深く、影響を及ぼしているかについても、お話します。

 

★これまで、このアナリーゼ講座では、 後世の大作曲家への、

Bach の圧倒的な影響を、中心にみてきましたが、

3月 21日は、Johann Sebastian Bach ( 1685~1750 ) の、

≪ お誕生日 ≫ です。

 

 


★今回は、 Bach をバッハたらしめている先輩作曲家の、

「 Caspar Fischer (1656~1746) カスパール・フィッシャー 」 も、

取り上げます。


★ Bach の師は、父と長兄ですが、その背後で、

大きな翼を広げ、暖かく見守っていた人物がいます。

≪ Johann Pachelbel パッヘルベル (1653~1706) ≫ です。

父の親友で、家族ぐるみの交流があり、長兄が 15歳から数年、

内弟子として、師事しています。


★ Bach の伝記などを読まなくても、 Bach の作品を読みこなせば、

Pachelbel パッヘルベル が、 Bach の先生であることは、

一目瞭然です。

 

 


★それでは、 Caspar Fischer カスパール・フィッシャー と、

Bach との関係は、どうだったのでしょうか。


日本の研究書には、判で押したように、孫引きで、

「バッハの平均律クラヴィーア曲集は、C.フィッシャーの、

『 Ariadne Musica アリアドネ・ムジカ ( 1702年出版 ) 』

という曲集を、モデルにした 」 と、書かれています。


★この画一的な、思考停止的な解釈に、

私は二つの点で、違和感を覚えます。


★1) この 「 平均律第 1巻 21番 」 は、C.フィッシャーの

「 Musicalishes Blumen-Büschlein 音楽の花束 (1698年出版) 」 に、

類似曲があり、アリアドネが基になってはいません。

2) 「 モデル 」 という語の意味を、 「 調の異なる 前奏曲とフーガを、

並べたもの( アリアドネは20の調 、平均律は24の調 ) 」 という点では、

同意できますが、何故、 Bach が、

「 Ariadne Musica アリアドネムジカ 」 や、

「 Blumen Büshlein ブルーメン ビュッシュライン 」 と、酷似した曲を、

わざわざ、平均律クラヴィーア曲集に、組み込んだのか。


★ Bach のような天才ならば、C.フィッシャーに似ていない曲を、

即座に、用意できたはずです。


★その答えは、

「 Blumen Büshlein ブルーメン ビュッシュライン 」 の初版譜と、

Bach 「 Wohltemperirte Clavier 平均律クラヴィーア曲集 」 の、

自筆譜を、じっくり見比べると、出てくるのです。

アッと驚く秘密が、発見できるのです。

これにつきましては、アナリーゼ講座でご説明いたします。

 

 


★ 「 平均律 第 1巻 21番 」 の市販楽譜ですが、

21番前奏曲については、「 Henle版 」 と、 「 Bärenreiter版 」 は、

珍しくも、完全にレイアウトが一致しています。

2小節目の真ん中までを、第 1段目に配置し、

2段目は、 2小節後半 3拍目から、始まります。


★5小節目の前半までを、 3段目に記譜し、

小節を途中で切断し、4段目は、5小節目の後半3拍目から・・・、

というように、何やらもっともらしいのですが、

Bach 自筆譜に見られるような、メッセージを込めた、

深い意味のある 「 小節の切断、レイアウト 」 とは、

完全に、似て非なるものです。


★ Bach 自筆譜では、

1段目は、2小節目の3拍目まで、

2段目は、2小節目の4拍目から4小節目の2拍目まで、

3段目は、4小節目の3拍目から、6小節目の1拍目まで・・・、

というレイアウトになっています。

そこに込められた意味については、講座で解説いたします。


★また、 「 Henle版 」 で、気付いた問題があります。

小節番号が、長年にわたって、訂正されず、

間違ったままの箇所が、あります。

2段目 2小節目後半の部分で、誤って 3小節の 「 3 」 と記され、

4段目 5小節後半では、 6小節の 「 6 」 と、書いています。

Andras Schiff アンドラーシュ・シフ の fingering が記されている

2007年版ですら、訂正されていません。

お気を付けください。  

 

 

※copyright © Yoko Nakamura
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲

コメント

■ Bach の源流 C.フィッシャー、そして、Debussyデルフォイの舞姫へ■

2012-03-20 15:00:32 | ■私のアナリーゼ講座■

■ Bach の源流 C.フィッシャー、そして、Debussyデルフォイの舞姫へ■
                         2012.3.20 中村洋子

 

 

 

明 21日は、KAWAI表参道での、 Bach 「 平均律アナリーゼ講座 」 、

第 1巻 21番 ≪ 変ロ長調 前奏曲&フーガ ≫ です。


★この 21番フーガが、

Claude  Debussy  クロード・ドビュッシー (1862~1918) の 

「 Préludes  Premiere Livre  前奏曲集 」 の、

≪ デルフォイの舞姫 Danseuses de Delphes ≫ 、

≪ La Fille aux cheveux de lin  亜麻色の髪の乙女 ≫ に、

どんなに深く、影響を及ぼしているかについても、お話します。

 

★これまで、このアナリーゼ講座では、 後世の大作曲家への、

Bach の圧倒的な影響を、中心にみてきましたが、

3月 21日は、Johann Sebastian Bach  ( 1685~1750 ) の、

≪ お誕生日 ≫ です。

 

 


★今回は、 Bach をバッハたらしめている先輩作曲家の、

「 Caspar  Fischer  (1670~1746) カスパール・フィッシャー  」 も、

取り上げます。


★ Bach の師は、父と長兄ですが、その背後で、

大きな翼を広げ、暖かく見守っていた人物がいます。

≪ Johann Pachelbel パッヘルベル (1653~1706) ≫ です。

父の親友で、家族ぐるみの交流があり、長兄が 15歳から 3年ほど、

内弟子として、師事しています。


★ Bach の伝記などを読まなくても、  Bach の作品を読みこなせば、

Pachelbel パッヘルベル が、 Bach の先生であることは、

一目瞭然です。

 

 


★それでは、 Caspar  Fischer  カスパール・フィッシャー と、

 Bach との関係は、どうだったのでしょうか。


日本の研究書には、判で押したように、孫引きで、

「バッハの平均律クラヴィーア曲集は、C.フィッシャーの、

『 Ariadne Musica アリアドネ・ムジカ  ( 1702年出版 ) 』

という曲集を、モデルにした 」 と、書かれています。


★この画一的な、思考停止的な解釈に、

私は二つの点で、違和感を覚えます。


★1) この 「 平均律第 1巻 21番 」 は、C.フィッシャーの

「 Musicalishes  Blumen-Büschlein  音楽の花束 (1698年出版) 」 に、

類似曲があり、アリアドネが基になってはいません。

2) 「 モデル 」 という語の意味を、 「 調の異なる 前奏曲とフーガを、

並べたもの( アリアドネは20の調 、平均律は24の調 ) 」 という点では、

同意できますが、何故、 Bach が、

「 Ariadne Musica アリアドネムジカ 」 や、

「 Blumen Büshlein ブルーメン ビュッシュライン 」 と、酷似した曲を、

わざわざ、平均律クラヴィーア曲集に、組み込んだのか。


★ Bach のような天才ならば、C.フィッシャーに似ていない曲を、

即座に、用意できたはずです。


★その答えは、

「 Blumen Büshlein ブルーメン ビュッシュライン 」 の初版譜と、

Bach 「 Wohltemperirte Clavier 平均律クラヴィーア曲集 」 の、

自筆譜を、じっくり見比べると、出てくるのです。

アッと驚く秘密が、発見できるのです。

これにつきましては、アナリーゼ講座でご説明いたします。

 

 


★ 「 平均律 第 1巻 21番 」 の市販楽譜ですが、

21番前奏曲については、「 Henle版 」 と、 「 Bärenreiter版 」 は、

珍しくも、完全にレイアウトが一致しています。

2小節目の真ん中までを、第 1段目に配置し、

2段目は、 2小節後半 3拍目から、始まります。


★5小節目の前半までを、 3段目に記譜し、

小節を途中で切断し、4段目は、5小節目の後半3拍目から・・・、

というように、何やらもっともらしいのですが、

Bach 自筆譜に見られるような、メッセージを込めた、

深い意味のある 「 小節の切断、レイアウト 」 とは、

完全に、似て非なるものです。


★ Bach 自筆譜では、

1段目は、2小節目の3拍目まで、

2段目は、2小節目の4拍目から4小節目の2拍目まで、

3段目は、4小節目の3拍目から、6小節目の1拍目まで・・・、

というレイアウトになっています。

そこに込められた意味については、講座で解説いたします。


★また、 「 Henle版 」 で、気付いた問題があります。

小節番号が、長年にわたって、訂正されず、

間違ったままの箇所が、あります。

2段目 2小節目後半の部分で、誤って 3小節の 「 3 」 と記され、

4段目 5小節後半では、 6小節の 「 6 」 と、書いています。

Andras Schiff アンドラーシュ・シフ の fingering が記されている

2007年版ですら、訂正されていません。

お気を付けください。  

 

 

 

                                 ※copyright © Yoko Nakamura
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲

コメント

■ Chopin のテンポでBachの前奏曲を弾くと、Chopinの曲に変身 ■

2012-03-18 11:48:27 | ■私のアナリーゼ講座■

ショパンが見た「平均律クラヴィーア曲集」・アナリーゼ講座 第 1回のお知らせ

 ~ Chopin のテンポでBachの前奏曲を弾くと、Chopinの曲に変身 ~

                          2012.3.18      中村洋子

 

★日時: 2012年 4月 30日 午後 2時 ~ 4時半

★現在、カワイ表参道で、Johann Sebastian Bach バッハ ( 1685~1750 )の

「 Wohltemperirte Clavier平均律クラヴィーア曲集 」1巻 全 24曲を、

Bach の自筆譜を原資料として、アナリーゼ講座を開催しています。

その過程で分かりましたのは、クラシック音楽は、その作品が、

どれだけ深く Bach に立脚しているかが、傑作となるための、

最大の条件である、ということです。

 

★Bach に深く立脚しているからこそ、

Mozart、Beethoven、Chopin、Brahms、Debussy・・・は、

大作曲家なのです。

 

★Chopin が所有していました平均律クラヴィーア曲集 1巻に、

彼自身の手で書き込まれたテンポ、強弱など様々なマーク記号をつぶさに見ますと、

Chopin自身 の音楽が、分かってくると同時に、

Bach の音楽も、鮮明に理解できます。

 

 

★この講座の第 1回目は、 1巻 1番  C-Dur の前奏曲&フーガを、

Bach の自筆譜を基に、

Chopin の書き込みの意味を洞察しながら、分かりやすく解説します。

Chopin のテンポで 1番前奏曲を弾きますと、

Bach の作品が、 Chopin の作品のように聴こえるのには、

驚かされます。

 

★また、 Chopin の Etude や Prelude 、

Schubert  の Impromputuとの関連も、お話いたします。

それにより、 Bach のアウフタクトとは何かも、

自ずと、理解できることでしょう。 

-------------------------------------------------------------

  ■ショパンが見た「平均律クラヴィーア曲集」・アナリーゼ講座 

 ≪ 第 1回 4月 30日 ( 月・祝 )  14:00 ~ 16:30 ≫
                

★平均律クラヴィーア曲集 第 1巻  第 1番 

会  場 :  カワイ music school みなとみらい  
          横浜市西区みなとみらい4-7-1 M.M.MID.SQUARE 3F
         ( みなとみらい駅 『 出口 1番 』 出て、目の前の高層ビル 3F )

会  費 : 3,000円 ( 要予約 )  Tel.045-261-7323 横浜事務所
                     Tel.045-227-1051 みなとみらい直通

 


※copyright © Yoko Nakamura
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲

コメント

■南米チリで、私の作品が演奏されました■

2012-03-14 01:49:26 | ■私の作品について■

■南米チリで、私の作品が演奏されました■
            2012.3.14     中村洋子

 

 

 

★ベルリンの、Wolfgang Boettcher  ベッチャー先生から、

お手紙が、届きました。

南米 Republic of Chile チリ での演奏旅行から、

帰国されたそうです。


チリの首都 Santiago サンチャゴから、

はるか南へ、約1000キロの、

「 Frutillar 」 という都市での、音楽祭に出演され、

Cello Masterclass チェロのマスタークラスも、

開講されたそうです。


★お手紙によりますと、先生はまず、

Robert Schumann  ロベルト・シューマン (1810~1856) の,

「 Adagio and Allegro  Op.70 」 を、弾かれ、次に、

Beethoven ベートーヴェン(1770~ 1827)の、

「 Erzherzog trio 大公トリオ 」 を、演奏されました。

 

 


★そして、アンコールとして、 私の作品

「 Yoko Nakamura :  Fanatasy on Kojo no tsuki  荒城の月幻想 」 を、

PianoTrio   ピアノトリオ  ( Piano :  Jacques Ammon ,

Violin : Sophie Heinrich , Cello : Wolfgang  Boettcher  )  と、

Trompet トランペット : Markus Stockhausen ,

Bassclarinet バスクラリネット : Tara Bouman

という 珍しい五重奏で、演奏してくださいました。

「・・・made a deep impression to the audience.」 と、

書かれていました。


トランペットの Markus Stockhausen さんは、

ドイツの現代作曲家 Karlheinz Stockhausen 

カールハインツ・シュトックハウゼン (1928~2007) の、

息子さんだそうです。

 


★このほか、Masterclass 出席者によるコンサートでも、

私の 「 Yoko Nakamura :  10 Duette für 2 Violoncelli 

チェロ二重奏のための10の曲集 」 から、

1) Two Crikets 

2)  Peacock's Sarabande in Indian Gaiden

3)  Spanish Festival

の三曲が、演奏されました。

(この楽譜は、ベルリンの Ries & Erler  社から、出版されています)


★この「 Frutillar 」 という街には、「 Teatro Del Lago 」 という、

とても素晴らしいホールが、あります。

音楽祭も、このホールで開催されました。

この地域は、ドイツからの移民者が多く

「 故郷の音楽を楽しむため 」 に、このホール建設されました。

音響にも優れ、big  and  beautiful な、

チリで、最大級のコンサートホールだそうです。

 

 


Boettcher  ベッチャー先生は、今後の予定として、

近く、ドイツの Witten ヴィッテンで、

私の 「 Suite für Violoncello solo Nr.5 無伴奏チェロ組曲 」 を、

初演するため、練習されているそうです。

昨年末、日本で録音されたばかりですが、その後も、なお、

さらに、練り込まれています。

その後、ベルリンでも、この 「 Suite für Violoncello solo 

Nr.5 無伴奏チェロ組曲 」  を再演される予定です。


★また、3月 31日には、ドイツの Weilburg ヴァイルブルクで、

お姉様の Ursula Trede  Boettcher

ウルズラ・トレーデ - ベッチャーさんの、Piano ピアノで、

私の 「 チェロとピアノための二重奏 Erntelied Variationen 」 を、

演奏されます。


★チリは、太平洋をはさんでお向かいの国です。

日本では、南米はスペイン系、というイメージが強いようですが、

ドイツ系の人もかなり多く、ドイツ音楽が、ここでも、

深く、根を下ろしているようです。

 


                     ※copyright © Yoko Nakamura
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲
                               

コメント

■■ 犬山城の茶室 『 如庵 』、 Gauguin、 Bach ■■

2012-03-12 23:58:48 | ■楽しいやら、悲しいやら色々なお話■

■■ 犬山城の茶室 『 如庵 』、Gauguin、 Bach  ■■
           2012.3.12       中村洋子

 

 

 

★先月の、名古屋での 「 インヴェンション・アナリーゼ講座 」 では、

Johann Sebastian Bach  バッハ  ( 1685~1750 ) の、

「 Inventio Nr. 7 」 の、17、18小節が、

Beethoven ベートーヴェン (1770~ 1827)、

「 Für Elise エリーゼのために 」   a-Moll  WoO 59 に、

どんなに深く、投影されているか・・・。


★さらに、 Edwin Fischer エドウィン・フィッシャー (1886 ~ 1960)

による、17、18小節への、Fingering を学ぶことにより、

「 Für Elise 」 の演奏が、  Beethoven の作曲意図に、

近づいていくことを、詳しくお話いたしました。


★これらは、 Bach  の自筆譜、 Edwin Fischer の校訂版、

 Beethoven  の 「 Für Elise 」 の自筆スケッチを、

詳細に学びませんと、分からないことです。

 


★久しぶりの名古屋でしたので、犬山まで参りまして、

自然人類学者の江原昭善先生ご夫妻と、お食事をしながら、

楽しく、歓談いたしました。


★先生につきましては、以前このブログでご紹介したことがあります。

http://blog.goo.ne.jp/nybach-yoko/e/3d716aa2ef0525ae40a504c9d197f810

先生の研究は、例えば、サルの頭骨を、半年の間、

毎日あらゆる角度から、倦まずたゆまず眺め、

観察し続けることです。

その結果、ある特定の部位での、皺の変化、

表面の微妙な形状から、サルの進化のメカニズム、道筋を、

読み取っていく・・・、というような研究です。

 つまり、地道な観察を続けることにより、進化の過程を、

 解き明かすという研究を、されてきた方です。

 

★ 「 毎日、毎日、骨を眺め続けていますと、

ある日忽然と、視界が開けるように、すべてが見えてきました。

そういう瞬間が、来るのです」 と、若い頃の経験をお話されました。

これは、 Bach バッハ の自筆譜を詳細に見る、

毎日眺め、それを自らの手で、書き写す。

そうすると、バッハの音楽が、作曲の意図が、すべて見えてくる、

自ずから、伝わってくるのと、全く同じですね。

先生は、チェロも嗜まれ、Wolfgang Boettcher  ベッチャー先生の

ファンでも、いらっしゃいます。


★犬山ホテルは、眼下に木曽川が、とうとうと流れ、

白雪を抱いた 「 伊吹山 」 の稜線が、

くっきりと、透明な冬空に浮かび、

岐阜 「 金華山 」のお城も、ほのかに見えました。


★先生は、「 FUKUSHIMA 原発 」 の事件に触れられ、

「 幼児を、ダイナマイトの束の上に座らせ、

そのうえ、マッチをもたせ、

“ 坊や、そこでマッチを擦ったら危ないからね ” と、

言い聞かせているようなものですね 」。

これは、ハンガリーの科学哲学者ケストラーが、

原爆を創ってしまった人類について語った、言葉だそうです。


★人類の進化を歴史的にみていきますと、いまの現代人は、

人間を滅ぼそうとしているのではないか、という観点から書かれた

 「服を着たネアンデルタール人 」 ( 雄山閣出版 2001年刊)

という先生の著作は、自己矛盾に満ちた人間の、

宿命的な姿を、さまざまに考察した興味深い本です

 


★ホテルでの歓談後、ふと立ち寄りました、

犬山城にある、国宝のお茶室 『 如庵 』 には、

不意打ちのように、感動しました。


『 如庵 』 は、織田信長の弟 「 有楽斎 」   ( 1547~1621 ) の、

72歳の作です。

 『 如庵 』 と、一続きになっている重文の 「 旧正伝院書院 」 の、

両方とも、開け放された室内を、外から眺めただけですが、

まるで、自分がその室内に存在しているかのような、

不思議な一体感に、浸りました。


★床下は高く、天井は低く、やさしく包容力に溢れた空間です。

東南アジアを旅する日本人が、棚田を眺めた時、

故郷に帰ってきたような気持ちを抱くのと、似ていました。

“ ここが、私の故郷 ” といいたくなる感情が、湧いて来ました。

お母さんにやさしく、抱っこされているような安らぎが得られます。

 

 


★にじり口の脇の壁には、当時の暦、

変色した暦がたくさん、貼られています。

その暦は、何を表しているのでしょうか?

「 時間 」 です。

にじり口から、茶室に入る際、自然に、

「 時間とは何か 」 を、考えるように、

仕向けているのかもしれません。


★唐突なようですが、

Paul Gauguin ポール・ゴーギャン (1848~1903) の、

『D'où venons-nous ? Que sommes-nous ? Où allons-nous ?

 われわれは何処より来たか、 われわれは何者か 、

われわれは何処へ行くか 』  (1897-1898) という絵画が、

発している問いと、同じであると、直感しました。

それゆえ、この茶室に一層、心を奪われました。


★ Johann Sebastian Bach  バッハ  ( 1685~1750 )  を、

知るためには、

Beethoven ベートーヴェン(1770~ 1827)、

Frédéric  Chopin ショパン (1810~1849)、

Johannes Brahms ブラームス (1833~1897)、

Claude  Debussy  クロード・ドビュッシー (1862~1918) を、

学ばなければいけないのと、同じである、

ということでも、あるのです。

 


                                   ※copyright © Yoko Nakamura
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲

コメント