音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■■ いま、必要なソルフェージュ ■■

2007-12-24 16:22:40 | ★旧・私のアナリーゼ講座
2007/4/30(月)

★最近、ピアノを習っていらっしゃるお子さまのお母さんや、

先生方から「ソルフェージュを、どのように教えたらよいか」

というご質問をよく頂きます。

先日も、あるお母様から、小学生のお嬢さんについて、

「ソルフェージュは、ピアノのお稽古の片手間に、

昔からの教材を少し歌っているだけですが、

曲の全体が見渡せるようなレッスン

(アナリーゼやソルフェージュも含まれるような)が、

受けられたらいいのに、と思っています」という、

ご丁寧なお手紙を頂きました。


★ソルフェージュ教育は、現在、両極端の傾向にある、と思います。

“ソルフェージュのためのソルフェージュ”、とでもいえるような

過度に専門化、高度化して、なんのためにソルフェージュが必要かを、

忘れてしまったような訓練がある一方、

音楽性のほとんど感じられない旋律やリズムを、単純作業的に、

工夫もなく組み込むレッスンも、まだまだ多いようです。

両方とも、本来の意味を逸脱しかかっているのではないでしょうか。


★ソルフェージュは、楽譜を正確に早く、読み取り、演奏に活かす訓練です。

楽器を使わなくても、頭の中で、その楽譜が表現しようとしている音楽を

理解し、実際に歌ったり、演奏したり出来るようになるという、

素晴らしい能力を開発することです。

ピアノ学習者は、その習っているピアノの曲の中に、

ソルフェージュ教材を見出すべきです。

その上で、既成のソルフェージュ教材を適宜、取り入れていくのが、

本来の在り方です。


★このたび、シューマン「子供のためのアルバム」、

バッハ「インヴェンション」

バルトーク「ミクロコスモス1番、2番」のなかで、

どこを、「ソルフェージュ教材」として使うことができるか、

それを、「どのように実践すべきか」を、講座でお話することになりました。

ピアノを習っていらっしゃる方、保護者、

ピアノの先生方にお聴きいただけましたら、幸いです。


★6月3日(日)午前11時~午後12時半、≪初めてのソルフェージュ≫

於:カワイ表参道・パウゼ。

問合せ、申込みは、03-3409-2511、カワイ表参道「ファーストステップ講座」係

同午後2時~午後3時半は、受験生のための≪実践的ソルフェージュ≫も併せて開催いたします。


▼▲▽△▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲▽△▼▲

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