きょう、大阪府議会で、議員のことを「先生」と呼ばないようにするという合意が成立した、というニュースがありました。
「それがどうしたん?」
と言われるかも知れませんが、松原市役所の議会事務局で26年間勤めた経験を持つ僕としては、とても興味深い話題でした。
議会事務局にはよく議員を訪ねて、管理職をはじめとする職員たちがやって来るのですが、議員のことを「先生」と呼ぶ人が多かったですね。たとえば田中という議員がいたとします(「田中」さんというのは大阪府で一番多い苗字です)。
そんな時、
「田中先生は控室にいてはるか?」
「田中先生はもう帰らはったか?」
という感じで、議員を「先生」と呼ぶんですよね。
ちなみに、僕たち議会事務局の職員は「田中先生」とは決して呼ばず、
「田中議員さん」
と呼ぶようにしていました。
今回、大阪府議会では、
「議員を『先生』と呼ぶと職員との間で上下関係を生みやすく、議員が勘違いする」というような理由から、「〇〇議員」とか「〇〇さん」とかいう呼び方にして、今後「先生」とは呼ばないように…となったそうです。「議員が勘違い」というのは、「自分は偉いんや」と思い込む、という意味なのでしょうかね。
職員側からみれば、住民から選ばれた議員を尊重する意味で「先生」という呼び方をするのでしょうけど、一方では「先生」と呼んでおけば間違いなかろう、という思惑もどこかにあったかも知れません。
まぁ、議員の側からみれば、
「先生と 呼ばれるほどの バカでなし」
というような言葉もありますけどね。
議員の中には「先生」と呼ばれて気分をよくする人もいるのでしょうけど、ちょっとこそばゆい思いをする人もいるんだろうと思います。
いずれにしても、今回の大阪府議会での異例とも見えるこの一件は、元議会事務局職員としてはたいへん関心度の高いニュースであったことは間違いないです。
しかしまぁ、「先生」といえば真っ先に浮かぶのは森昌子の歌ですね。
「♪ センセイ センセイ それは セン~セイ~ ♪」
相変わらず古いですわ。
ど~も、スミマセンセイ!