昨日の各TV局は、米大統領選挙の開票速報でてんやわんやだった。
その結果「絶対負ける」と思っていたトランプのほうが、当選した。
これには驚いた。「えっ、ウソやろ」と言いたいような結果でした。
これで思い出すのは…
大阪の読売テレビで約1か月前に放送された
かつて、やしきたかじんの看板番組だった
「そこまで言って委員会」という番組に、
あの木村太郎が出ていたことである。
こういう東京の大物が関西のテレビに出てくるのは珍しい。
で、そこで「トランプとヒラリーのどちらを応援するか?」
…という質問が出て、みんな「ヒラリー」と答えるのかと思うと、
何人か「トランプ」と答える人がいた。木村太郎もその1人だった。
木村太郎はその理由を、こう語っていた。
ヒラリーやクリントン財団の数々の悪行…
たとえば国務長官の地位を利用して、いろんな企業に、
クリントン財団へ多額の金を入れるよう指示したとか、
(私用のメールを使っていたのもそのためだ、という)
数え切れないほどの多くの不正を働いている…と言い、
メディアは報じないが、国民はそれを知っているとし、
「ヒラリーは嘘ばかりで、トランプのほうが正直です」
と、きっぱり言い切ってスタジオ内を静まり返らせた。
司会者の辛坊治郎も、思わぬ意見に戸惑い気味だった。
むろん僕なんかも、そんな話は、初めて聞いたわけで。
でもやはり当選するのはヒラリーやろ、と思っていた。
しかし、トランプが大統領になったら世界は混乱する、
…というようなことが言われている最中に、
こういう意見を堂々と言う木村太郎に、
見ていた僕も、かなり衝撃を受けた。
あれから約1か月後、木村太郎の思いは現実となった。
これはもう、さすが~と感心するほかはない。
つまらない意見しか言えないコメンテーターばかりの昨今、
久々にプロとしての迫力あるコメントに接した気分だった。
まあ、僕は米国初の女性大統領の誕生を楽しみにしていたので、
この結果は予想もできず、あ~あ、とガッカリしているんだが。
しかし、木村太郎が言っていたように、日本政府としても、
これで、日米安保の問題をはじめ、さまざまな国際情勢に、
どう対応していくかが試されて、国民にもわかりやすくなる
…ということで、「怪我の功名」になればいいと思っている。
いや、そうとでも思わなければこの結果は受け入れられない。
ともあれ、昨日の結果には、驚いた。
今年驚いたことの多くの出来事の中でも、とくに驚いた。
トランプさんは来年1月20日に第45代大統領に就任する…
ということだが、年齢が70歳というのは、
歴代で、就任時の最高齢記録だという。
一方、惜しくも念願叶わなかったヒラリーさんも69歳で、
2人とも、この年齢で世界中を注目させるんだから、
これはもう、すご~いことだと言わざるを得ませんね。
アメリカの高齢者パワーというものを見せつけられました。
その点でも、興味深かった今回の大統領選挙でした。