スーパーの食料品売り場をぶらぶら歩きながら、今夜は何にしよう…
…と考えていると、おいしそうなホッケが目に入った。
手に取って、そのままカゴに入れた。
ビールによく合うんだなぁ、これが(ウシシ)。
ところで、その横に見慣れない漢字が書かれた魚の惣菜があった。
「ナントカの味噌漬け」 とあったのだが、そのナントカの漢字が読めない。
魚へんに花という漢字である。
魚へんに花…?
木へんに花なら「椛(もみじ)」だけれど、魚へんに花とは…?
こんな漢字、今まで見たことがない。
そのパックを手に取り、裏側の 「原材料」 の部分を確かめた。
そこには 「北海道産ホッケ」 と書かれてあった。
あぁ、魚へんに花と書いて、ホッケと読むのか?
そ~か。 ちっとも知らなかったなぁ。
広辞苑でホッケを引いたら、そのとおり、魚へんに花の漢字だった。
そこで今、このブログを書きながら、魚へんに花の漢字を出そうとした。
しかしホッケと打って変換しても、「法華」 や 「北家」 と出るだけである。
パソコンのIMEパットで、魚へんの漢字を調べても、この字はなかった。
参考までに、ここにその漢字が出てくるが、漢字の部分を、
コピーして貼り付けようとしても、なぜかできないのである。
(関心がある方は、一度試してみてください)
広辞苑にちゃんと出ている漢字なのに、パソコンでは幻の漢字なのだ。
で、その日の夕食で、僕はホッケを肴にビールを飲みながら、
妻とモミィに、ホッケという漢字は魚へんに花と書くそうだよ…
…と説明した。
「へぇ、そうなの。知らなかったわ」 と妻。
その会話を聞いていた6歳のモミィが、
「ホッケって、そのおさかなのこと…?」
と、僕が食べているホッケを指差した。
モミィには、塩分の強いホッケは避けて、
薄い味付けの白身魚を食べさせている。
「そうやで。 これがホッケやで」 と僕はうなずく。
するとモミィは、こんなことを言った。
「ホッケて、食べたら死ぬんやろ?」
え~っ? いきなり何を言い出すのやら…
「死ぬ…? まさか。 なんでやのん?」
「ず~っと前に、ホッケ食べて死んだってテレビで言うてたやん」
「ホッケ食べて死んだ? そんなニュースあったか…?」
と僕はしばらく考えたあと、ふと思い当たってモミィに言った。
「そら、ホッケと違って、ユッケやろ」
…ある日の、わが家の食卓を囲んでの一コマでした。