去年、一度退会したフィットネスクラブ・コスパにまた入会した。
首・肩の痛みと左手のしびれが少し和らいできたこともあり、
やはり水泳をはじめ各種の運動をバランスよく続けるには、
定期的にコスパに通うのが一番いいかなぁ~という理由で。
最近暑くてウオーキングやジョギングが低調だし。
さらに、お腹がまるでメタボみたいにポッコリ出てきた。
いや、もうこれは、メタボに突入しているのかも知れない。
そんなことで昨日、久しぶりに駅前のコスパの門をくぐった。
(門みたいなモンはありませんけど…)
ちなみに僕が今回選んだのは、土日祝日と休館日を除く、
平日の10時から6時まで自由に入館できるコースだ。
(年会費が9万円ちょっと)
これなら、マジメに通えば週に3~4回は行けるだろう。
フロントで新しい会員証を受け取り、
ロッカーで着替えて、まずプールへ…
シャワーを浴び、そろりと水中ウオークのコースに入る。
コースはその人の好みや能力に応じて分けられている。
ウオークのコース。
25メートルを休憩しながら泳ぐコース。
25メートルを休憩せずに泳ぐコース。
50メートルを休憩せずに泳ぐコース。
僕はずっと25メートルを休憩しながら泳ぐコースで泳いでいた。
でも、1年近く泳いでいないので、まず歩くコースに入った。
水の中にジャポ~ンと浸かると、ひんやりと気持ちいい。
午前10時過ぎだったけれど、プールにいる人の8割~9割は女性である。
「あら~、お久しぶりですねぇ」
僕が歩き始めると、さっそく顔見知りの女性が声をかけてくれた。
「どうされていたんですかぁ?」
「あ、どうも。ちょっといろいろありまして…」 と僕。
「この間もおたくの話をしていたんですよ、最近お見かけしないなぁって」
と、彼女は歩くのをやめ、プールの隅にいた僕のところへ来て話しかける。
「はぁ、去年いったんやめたんですけど…また、来ました」
と、僕が言うと、相手の女性は、
「たしかお孫さんを可愛がっておられたとお聞きしていたので…」
とその人が話していると、他の女性も僕を見つけて近づいてきた。
「そのお孫さんが、どこか具合でも悪くなったのかなぁって」
「そうよね、そんな話をみんなでしていたんだよね~」
と、後から来た女性が、その話を引き継ぐのであった。
「いえいえ、そんなことじゃなくて…」
ただ、何となくやめただけだから、説明のしようがない。
「じゃ、またよろしくお願いします」
と、僕は言い、しばらく水中ウオークを続けたあと、
体がそろそろほぐれたところで、隣のコースに移った。
「25メートルを休憩しながら泳ぐコース」 である。
午前中の時間帯のこのコースは、特に顔見知りが多い。
ゆっくりと久しぶりの水泳の感触に浸っていると、
2人、3人と、知っている人たちが入ってきた。
皆さん一様に 「あれっ?」という顔で僕を見て、
「まあ、お久しぶり。ほんと、お久しぶりね~」
82歳になる女性の方も僕を見つけて、
「お久しぶりね。お元気そうで…」 と、笑みを浮かべてくれた。
あの人も、この人も、僕を見て「お久しぶりね」と声をかけてくれる。
小柳ルミ子の歌にありましたねぇ。
♪ お久しぶりね~
「きっと働き始めはったんや、って言うてたんですよ」
気心の知れたある女性は、僕を見て、そう言った。
「まだお若いんだから、仕事を見つけはったんやわ…と」
みんなでいろいろと噂をしていたそうだ。
考えてみれば、僕はコスパを急にやめたので、
この人たちには何の挨拶もしていなかった。
2年近く、プールだけの付き合いだったけれど、多くの人たちに、
仲良くしてもらったので、挨拶くらいはしておくべきだったなぁ…と反省。
「おっ? 久しぶりですな~」
と、隣のコースから声をかけてくれたのは、
今度は僕より5歳年上の男性だった。
その男性は、
「実は私も1ヶ月ほど休んでたんですよ」と言ったので、
「へぇ…? どうされたんですか?」と今度は僕が質問。
「検診で前立腺ガンが見つかって…」
「うわっ、そうでしたか…。それで…?」
「今も毎日治療に通ってます」
「はぁ~、それは大変ですね」
「いや、治療自体はそんなに苦痛じゃないんで」
「そうですか…?」
「でもまあ、…もう、立たへんけどね…」
…なんのこっちゃ?
12時くらいまでプールで泳いだり歩いたりしゃべったり…
(しゃべっている時間が圧倒的に長かったけど…)
そのあと、ジムで軽く筋トレをし、
ランニングマシンでちょっと走り、
マットでストレッチをしたあと風呂に入って、
午後1時半に、着替えてフロントに上がって行った。
(2時からモミィの通う音楽教室での懇談会があった)
その階段を上がる途中で、上から下りて来た知人と会った。
以前、藤井寺市役所の議会事務局に勤めていた年上の男性で、
僕が松原市役所の議会事務局にいた関係上、付き合いがあった。
その先輩男性も、僕とすれ違ったとき、驚いた表情で、
「あ、どうしたの?。前に会ったとき、やめたと言ってたけど…」
「えぇ、一度やめたんですけど、また来ました」
「そう…? で、いつから来ているの?」
「今日からです」
すると先輩男性は、
「今日から…ねぇ。 イチローと一緒やなぁ。 あはは~」
そう言って、ジムのほうへ下りていった。
イチローと一緒やなぁ…って。
そういえばこの日の朝、マリナーズのイチローが、
ヤンキースへ移籍したという電撃発表があった。
そしてイチローは早くもその日から、
ヤンキースの一員として試合に出たのだ。
イチローとは 「今日から」 で繋がりました。
…まあ、そんなええもんと違いますけどね。