僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

市役所襲撃ガソリン男

2012年04月27日 | 議会&役所

24日、僕が住んでいる藤井寺市の市役所の中で事件があった。
市役所5階の人事課の近くで、男がガソリンをまいたのである。

500㍉リットルのペットボトルに入ったガソリンを机や床にまき散らし、
近くにいた男性職員の目に軽いけがを負わせ、
さらにライターで火をつけようとしたそうである。

幸い近くにいた男性職員が男を取り押さえ、放火は防ぐことが出来た。

しかしまあ、男は75歳というから結構お爺ちゃんなのだが、
とんでもないことをやる。最近の年寄りは過激なのが多い。
ニュースで各地で起きるさまざまな殺傷事件を見ていると、
加害者の年齢が、驚くほど高いことがこのごろ、よくある。

先日のこのブログでも、堤防をジョギング中の僕の目の前で、
老人2人がつかみ合いのケンカを始めた…という話を書いた。

元気な老人であることは慶賀すべきだけれど、
こんな元気は、はた迷惑なだけである。

75歳の男は、なぜ市役所へガソリンをまいて放火しようとしたのか?

新聞によると、この男は市から生活保護を支給されていたのだが、
犯行の前日、男が人事課を訪れて生活保護を受け始めた当時の、
福祉課の元職員の住所を聞いたところ、人事課が断ったという。
どうも、それに腹を立てて市役所への放火を企てたそうだ。

元職員の自宅の住所を、人事課が教えるはずがないじゃないか。

集団登校の列に車を突っ込んで児童たちをはねた18歳の少年の父親に、
被害者の住所・氏名・電話番号を渡したどこかの警察じゃないのだからね。

そんなことで、藤井寺市役所はもう少しで炎に包まれるところであった。

お役所に勤めていたら、毎日平穏でしょうし、気楽でよろしいなぁ…
…と、藤井寺市の隣の松原市の市役所に勤めていた僕は、
いろんな人から、よくそう言われたものだった。

果たして平穏なのだろうか…?
気楽なのだろうか…?

否…である。
市役所の職員といえども、平穏無事な毎日なんて、送れるわけがない。

むしろ役所には、トラブルが尽きない。

細かいことを言えば…
毎日のように苦情を言いに来ては何時間もネチネチと粘る。
その中身は、本質的なものではなく、職員の揚げ足取りとか、
国の政策に対する不満とか、遠い昔の不快なできごとを蒸し返すとか…
そんな「市民」も結構いるのである。
(むろん、ほとんどは善良な市民の方々であるが…)

本当に困っている市民であれば、職員は親身になって対応する。
だが、職員は絶対に反撃はしてこない…ということを計算ずくで、
あれにもこれにも言いがかりをつけ、延々とわめき続けられては、
業務に大きな支障が出るし、ほかの市民の方々にも迷惑がかかる。

ドカンとカウンターを叩いて大声を出される…なんて日常茶飯事なのだ。
ひとこと意見を言うとまた突っかかるので、職員はぐっと耐えて聞いている。

 

「ええい、うるさい。出て行け~」
と言えたらどれだけスカッとするか…と、何度思ったことか。
内緒ですけどね…。

いつか産経新聞に、よく図書館を利用する記者のコラムで、
「最近図書館で、市民がささいなことで職員にくってかかる光景が気にかかる」
と書かれていたこともある。
静かで平和そのもののように見える図書館ですら、そうなのだ。

僕も昔、そういう「市民」にどなり声で因縁をつけられ、
あまりのしつこさに、黙っていることができなくなり、
「何のためにそんなことを自分に言うのか」
と、ひとこと言うと、暴力をふるわれ、警察を呼んだことがあった。

しかしまだそういう市民はマシな部類だろう。
それ以上に、ある種の業者たちは、悪質である
行政や職員に不当な要求を突きつけることもしょっちゅうある。
気に入らなければ職員を脅す…なんて朝飯前の所業である。

こうした話の中で忘れられないのは、今から10年近く前に起きた事件だ。

栃木県鹿沼市で、廃棄物の担当をしていた57歳の市職員が、
廃棄物処理業者の要求を拒んだため、暴力団関係者に殺害された。

痛ましすぎる事件であった。

それ以来「行政対象暴力」が社会的に注目されるようになった。

まあ、そんな市民や業者はむろんごく一部だけれど、そのため、
善良な市民の人たちにもいろんな迷惑をかけることになる。

学校の先生や市町村職員にうつ病患者が多いというのも、
公務員というきわめて我慢を強いられる職業であるゆえ…かも知れない。

とにかく地方公務員は、国家公務員のように優遇されているわけでもなく、
地元のさまざまなトラブルに対応し、ストレスが溜まりやすい職種なんである。

しかしまあ、職員もストレスが溜まるからといって、
発散の仕方を間違ってはいけないですけどね。

こんな話を、いつか新聞で読んだことがある。

奈良県の高取町という町の議会を傍聴していた男が、傍聴席から、
「こらぁ、しっかりせい」
などと、大声でヤジをとばしまくり、議事の進行が何度も妨げられた。
議会のあいだ中、そんな調子でずっと騒ぐので、議長は何度も注意をした。
それでも、
「議長、しっかりせんかい」
と、ヤジをやめなかった。

町の職員がそのヤジ男をよく見ると、知っている顔だった。
…そしてヤジ男は、新聞に載るハメになったのだ。

ヤジ男は高取町の隣にある御所市の職員で、しかも環境衛生部長だった。

この部長は体調不良を理由に市役所を休み、隣の高取町議会を傍聴に来て、
日頃のストレスを発散したかったのか、「猛烈ヤジ男」と化したのである。

御所市ではこの部長の行為を、
「地方公務員法の信用失墜行為に当たる」と判断し、
減給の懲戒処分にした、と発表したことが新聞に載った。

これなどは思わず笑っちゃうニュースですが、
この部長は日頃から自分の市の議会に不満があったのかも知れない。
その他さまざまなストレスにも見舞われていたのだろうと推測できます。

どこかでウサを晴らしたい…との気持ちは、わからなくもありませんが…

しかしまあ、こういうストレスの発散法ってのは…ねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする