今朝、寒さで目が覚めました。
時計を見ると、まだ、4時過ぎです。
最近、早朝ウォーキングをしているとはいえ、4時はまだ暗く
家族はいまだ夢の中です。
窓辺の寒暖計を見ると、思わず目を擦りたくなる値です。
26度、思わず2度見をしてしまいました。
大きく開けた窓からは、冷気が白いカーテンを押しやる様に
身体を包みます。
一体どうしたのだろう、最近の目覚めでは考えられない寒さです。
2か月程の間、朝の目覚めは、身体にベットリとまとわり着く寝汗と
朝から煩い蝉の声です。
こんな朝が在ったのだと、永遠に続く様に思っていた暑い季節が
一瞬にして消え去りました。
しかしながら、早いとはいえ、もう一度寝ると、恐らく遅い朝と成って
昼近くまで、グダグダとしてしまいます。
少し明るくなるのを待って、いつもの服装でそっと玄関の扉を開けます。
その途端、身体をすり抜ける様に、思わず身震いをする程の冷気が
部屋の中に入って行きました。
少し明るくなってきたとはいえ、空は薄暗く、人通りも殆ど有りません。
まだ陽が差し込まない桜のトンネルは、更に夜明け前の暗さです。
ゆっくりと呼吸を整えながら、身体をストレッチする様に歩き出します。
まだ太陽も上っていないのに、相変わらず一部の蝉が鳴いています。
いつもなら、30度を超えていて、直ぐに首周りに汗がにじみます。
しかし、今日は、時折桜並木から吹き抜ける目黒川の冷たい風が、
逆に汗を止めてしまいます。
いつもの周回コースを歩いていると、次第にウォーキングする人や
ジョギングをする人、朝の散歩をする人が目立ち始めます。
しかし、今日は、暑い雲に太陽の光が遮られているだけでなく
晩秋の様な冷たい風が何時までも途切れません。
一時間程歩いても、一向に汗らしい汗は出てきません。
暑さよりむしろ寒さを感じる位です。
コースの3分の2辺りに差し掛かって、さすがに疲れてきました。
それまで、全身のバランスと呼吸に注意を払い、あくまで
トレーニングとして歩いていたのですが、次第に、肩が揺れ始め
前方に振り込まれる足の感覚が鈍く成って来ました。
若い頃は、こうなると、より前足に体重を乗せ、バネを効かせて
頑張ったものですが、その歩き方が、怪我を招き、思ったほど
効果が無い事が解った今、頑張ると言うより、前方の足の感覚と
地面の感覚を感じる事に神経を使う様になりました。
確かに、苦しさは変わらないのですが、足の負担は増えず
スピードも落ちません。
若い頃は、体力と力に任せて、より先へと頑張ったものですが、
身体の性質や、運動の原理が解って来ると、トレーニング効果は
自分が思っているのとはずいぶん違っている事が解ります。
もし、今の理解力が若い頃に在れば、何倍も効果が有り
怪我もしなくて済んだとは思いますが、あのころが有ったから
今の楽しいウォーキングが出来ると思っています。
年を重ねると、誰でも健康に関心が向けられます。
しかしながら、思い込みで運動をすると、思いがけない怪我や
トラブルに襲われます。
若い頃と同じ気持ちで運動しても、若い頃正しく動いていたとは
限りません。
人生の後半になれば、より正しい運動を知って、身体にとって
無駄のない有効なトレーニングをする事が大切と思われます。