御神楽少女探偵団その34
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さ・よ・な・ら 後編で謎解きをしたが、謎は未だ未だ残っている、という所からである。
■さ・よ・な・ら 後編 捜査編3 続き
その後、三人娘は志田、兵藤、龍二と浦安家の主人室で対峙していた。
千鶴は兵藤に、像を供与して軍に恩を売っておき、架空の怪盗の仕業にして、後で取り返すつもりだったのではないか、と言う。
そして、高来龍一・龍二兄弟は日本人ではなく志那人だ、と明かす。
その証拠は、龍二は猫に「にゃあにゃあ」ではなく、「まおまお」と志那語の鳴き声で呼びかけていたことである。
兵藤の命令で、龍一は警護に当たっていた坂田を殺害し、阿弥陀仏を盗み出す。
誤算は怪盗が実在していたことで、彼はは龍一を殺害して阿弥陀仏を奪いとった。
一方志田は、畑中中佐を軍から抹消するつもりだった。
そして志田は、今回の輸送計画で兵藤たちに協力し、計画の責任者である畑中中佐が責任を取り自殺した、という筋書きで畑中を殺害した。
ここまで巴が話したところで、突如時人が登場した。
時人は、彼がある人物の力添えで釈放されたこと、そして畑中中佐殺害の実行犯である梶田誠が逮捕され、全てを自供したことを、兵藤と志田に告げるのだった。
志田たちは利根川率いる憲兵隊により、逮捕されたのである。
時人によると、時人拘束も時人釈放も、利根川の指示で行われたものだそうだ。
利根川は輸送計画立案段階から、志田を監視していた。
輸送計画そのものが、民間の探偵に護衛を頼むなど、不自然な所が多すぎたからである。
■さ・よ・な・ら 後編 捜査編4
翌朝三人が事務所に入ると、時人がいない。
メモがあり、何かの調査で山形に出かけたとのことらしい。
横浜港で栗山刑事に聞くと、「ああ、そうそう。その人が久下だけは開腹して報告書書いてくれたけど、それでもまだ三人もいるからね。」とのことだ・
畑中、坂田、龍一、久下の検死結果はこれまで軍が押さえていて、警察まで回ってこないのだが、久下だけは高柳が船中で開腹し、検死報告を書いておいたらしい。
仏像については、「三尊阿弥陀如来像」と「三尊釈迦如来像」だと言う。
浦安家の裏庭では、サーチライトの撤去が行われていて、利根川が指揮している。
そして、事件のあった夜、サーチライトの照射位置がわずかだが、動いていたらしいと言う。
本来はそれぞれ指定の位置を照射している筈なのに、3つとも浦安の部屋の窓の下を同時に照射していたのだそうだ。
主人室には諸星警部がいて、被害者の身体から睡眠薬が検出されたと教えてくれた。
パーティーを間近に控えた家の主人が、睡眠薬を飲むとは考えられない。。
蒔彌の部屋に行って、蔵人の机の上にあった脱脂綿の入ったシャーレについて訪ねてみた。
蒔彌の話では、それは切手を貼る時に水をつける為の物では、ということだった。
しかし、その脱脂綿は乾いていたが、蒔彌は蔵人は切手を舐めて張る癖があったため、脱脂綿は使っていなかったのではないか、と言うのである。
探偵事務所に戻って話し合っていると、仏像のことなら無明住職に電話したらよいのではと思いついた。
早速無明住職に電話すると、「ああ、それはもっとも基本となる阿弥陀仏如来、釈迦如来、それから薬師如来の事じゃな。」とのことである。
そして、「妙な事があるもんじゃ。その三尊仏の最後の一つ、薬師如来なら、つい最近までこの町の富豪が持っておったよ。」と、和尚は言うのだ。
しかし、いらぬツッコミではあるが、大正時代の寺には、電話を入れている所などまずないのではないか?
と、扉が開いて時人が山形から戻ってきた。
山形のアトリエまで確認に行っていたのだそうだ。
そんな時人に、三人は久下が薬師如来像の持ち主だったことを伝えた。
始めは喜んでいた時人だったが、その他の調査報告を聞くにつれ、彼の顔は次第に蒼ざめていく。
そして、呆然とした様子で天の岩戸ならぬ所長室に篭ってしまった。
そのただ事ではない様子に、三人は強い不安を覚えた。
●解決編
時人は三人を連れて、帝国ホテルの遠峰の所へ向かった。
そして、今回の事件の真相がわかったの、是非聞いてもらいたい、と遠峰に言う。
時人の話は、一見不可能に見える仏像盗難だが、ある人の協力があれば容易に可能、ということだった。
ここで推理となる。
阿弥陀仏は・・・
高柳紀久男が持ち出した
高柳は医師である。
彼は久下直人の死体を検死しているが、これは仏像を久下の死体の中に隠すためだった。
そして後に下船の際、軍の臨検後に取り出したのである。
真面目な船医である高柳が、なぜ怪盗に協力したのか、その理由は彼が怪盗に同情したからだろう、と時人は告げた。
勿論時人は、怪盗と高柳は初対面ではなく、以前から付き合いがあったことを、既に調べていたのだ。
その後、龍一が阿弥陀仏を持ち出そうとした時、待ち伏せていた怪盗は彼を殺害、阿弥陀仏を奪いとった。
怪盗は志田一味の計画を事前に察知していたのである。
では、どのようにして怪盗が志田一味の計画を察知したのか、と聞く遠峰に対して時人は、怪盗は以前から兵藤の人物を熟知していて、軍内部の思想対立まで知っていた。
そのため、不自然な輸送計画の裏に気づいたのだ、と答えた。
侵入経路は、ここからである。
犯人は・・・
部屋の窓から侵入した
しかしその窓はサーチライトで照らされていた筈だが?
ところが、そのサーチライトの照射位置は、何者かによって変えられていたのだ。
浦安家の壁は蔦に覆われているが、その蔦の中に予め進入用のロープを隠しておき、そのロープを伝って、1階から2階の主人室に登った、というのが時人の推理だった。
そして苦渋と強い悲しみの表情を浮かべながら、犯人を指摘する。
御神楽少女探偵団その35へ続く
そうですね。
私もプレイしていて、懐かしさで一杯になります。
細かい内容は忘れていても、時に「ああ、そうだったなぁ」と思い出したりもしますね。