電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

山形では生垣を食べるという、その真相

2009年04月29日 05時09分45秒 | 料理住居衣服
山形県民は生垣を食べる!と、某テレビ番組で面白おかしく取り上げられて、すっかり有名になった「うこぎ」ですが、我が家のうこぎもちょうど新芽の食べ頃です。先日、うこぎの新芽を摘んで、「うこぎご飯」を食べました。要するに木の芽入り混ぜご飯のようなものです。木の芽の香りがぷーんとして、朝の食卓がたいへん新鮮です。毎年、4月29日頃になると、うこぎご飯やおひたし、あるいは天ぷらなどが登場します。伸びすぎた頃には、冷凍して保存します。



この「食べられる生垣」あるいは「食べられる潅木を生垣にした」うこぎは、今話題の「天地人」の主人公、直江兼続が米沢に持ち込み、食用兼防犯用に生垣としたのだとか。さらに直江兼続を尊敬した米沢藩九代藩主である上杉鷹山が奨励したことで、普及したのだそうです。たしかに、刺のある生垣は、我が家のアホ猫を例外として、外敵が侵入するのは難しいようです。漢方としての薬効もあるのだそうで、注目の成分もあるのでしょうか。



季節になると、隣家の同級生も「摘ませてね」と声をかけて来ます。我が家のうこぎ生垣をはさんで、老母と畑のお友達が仲良くうこぎ摘みをする様子は、ぽかぽか陽気の季節の風物詩なのですが、このところだいぶ寒くて、「途中でやんだぐなって(*)しまう」そうな。

(*):いやになって、の意味。

さて、今朝は久々に晴天の休日となりそうです。これから、朝仕事で畑に出る予定。良い季節になりました。

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6 コメント

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うこぎは健康食 (balaine)
2009-04-29 10:38:03
私は知人に「うこぎ」の生け垣を持つ人を持たないので、おそらくいまだ食したことはないと思います。
某番組では「生け垣まで食べちゃう山形って変だ」という揶揄的な取り上げ方でしたが、実は戦国時代には日本各地でうこぎを生け垣にしていたらしいです。それが米沢に残ったのは諸説あるようですね。
実際、うこぎにはフリーラジカルスカベンジャーとしての働きを持つポリフェノール類が含まれており、老化防止、動脈硬化に効果があるとも考えられています。戦国時代には「強壮剤」として用いられたようです。
ちょっと調べてみると、米沢の「ヒメウコギ」は元来「薬」として中国から渡来したものらしいです。narkejpさんもうこぎを食べて健康で!
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balaine さん、 (narkejp)
2009-04-29 19:26:00
コメントありがとうございます。
>実は戦国時代には日本各地でうこぎを生け垣にしていたらしい
なるほど、けっこうポピュラーだったのですね。
>うこぎにはフリーラジカルスカベンジャーとしての働きを持つポリフェノール類が含まれており、老化防止、動脈硬化に効果があるとも考えられています
なるほど、酸素呼吸の必要悪、活性酸素退治にも貢献してくれそうですね(^_^)/
我が家のうこぎは、品種は何なのか不明ですが、少なくとも江戸時代から伝わるもののようで、根回りはかなりの太さです。毎年刈り込んでいますので、それほどの太さとは見えないのですが、屈み込んで根元を見ると、えっ、これが潅木?と驚きます。
味は、そうですね、けっこう木の芽の香りが強く、やや苦味があります。旬のものであって、正直、毎日食べる野菜のようなものではないと思います。「季節感を食べる」みたいなものでしょうか(^o^;)>poripori
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何と美味しそうな! (安倍禮爾)
2009-04-30 21:50:33
narkejpさん

 この写真の御飯、何と美味しそうな!こういう御飯をご自分で作れるのは、羨ましい限りです!昔、ドイツで一人で過ごした時、材料が手に入らなかったということを考えても、2カ月で5キロほど痩せてしまった、あの苦しみは、narkejpさんならないでしょうね!
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安倍禮爾 さん、 (narkejp)
2009-05-01 09:53:13
コメントありがとうございます。うこぎご飯は、季節感を味わうもので、木の芽の香りが独特のものです。残念ながら、これは妻の手料理で、私はこういう芸当はできませんです(^o^;)>poripori
うこぎを摘むくらいはできるのですが(^o^)/
一緒に見えるのは、五月菜のおひたしと、大根干しの煮物という、いかにも田舎風なメニューですね!
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こんにちは (クラシカルな某)
2009-05-09 15:12:26
 コメントさせていただきます。   
 すでに店頭に並んだと思いますが、雑誌「サライ」の最新号の特集テーマが直江兼続でして、その36ページにてウコギについて触れられています。   

 都会ではコンクリート塀の上にさらに鉄条網もめぐらしているケースも無くはないですが、鉄条網では、それをカットして来ても、茹でようが天ぷらにしようが食べられませんし・・・。   
   
 手に入りやすい山菜は当然ながら地域によって異なると思いますが、わたくしの場合、タラの芽、山ウドなどは食べる機会が多いものの(おそらく群馬ほか北関東の産かと思います)、ウコギ、コシアブラは何年ぶりかでお目にかかるという感じになります。   
 「その季節ならではの食材・風味」というのは大切な文化ですね。現在、「地産地消」が最も盛んな地域のひとつが山形方面かと思いますが、一般に「農産物」としては認識されにくいとはいえウコギなどはやはり学校給食で取り入れられることがあるのでしょうか?
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クラシカルな某 さん、 (narkejp)
2009-05-09 19:52:21
コメントありがとうございます。鉄条網の天ぷらでは、味も風情もありませんね(^o^)/
ウコギを学校給食で、出してましたね!こんなニュースがありました。
http://lavo.jp/noside/note?p=log&lid=111072
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