電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

新幹線で福島を通るたびに

2012年04月02日 06時03分21秒 | Weblog
所用のため新幹線で福島を通るたびに、胸が痛みます。雪の残る山形県から福島に出ると、暖かい陽光が降り注ぎ、太陽の恵みはどうしてこんなに不公平なのだろうと羨んでしまうのが、これまでの通例でした。ところが、今はまるで変わってしまって、車窓から見える阿武隈山地の向こうに、今なお収束には程遠い、福島第一原子力発電所があって、吹き上げた放射性物質が、福島県内及び関東近県にかなり広範囲に散らばったことを思えば、多少の雪など何ほどもありません。

壊れた原子炉は、どうにか循環冷却できているようですが、それとて温度センサーがいつまで作動できるか疑問ですし、やがてはセンサーなしで冷却せざるを得なくなると予想されます。また、プールに貯蔵された大量の燃料棒をきちんと冷却し続けることができるのか、たびたび大きな余震が起こるたびに心配になります。貯蔵プールというから地下にでもあるのかと思ったら、なんと建屋の上階にあるのだとか。それでは、建屋が壊れて水漏れするようになったら、ひどいときには燃料棒が露出してしまい、崩壊熱で融解してしまうのでは。やれやれ、収束どころか、未だに予断を許さない状況が続いているみたい。現場では、きっと対応に悪戦苦闘していることでしょうが、余震で建屋の構造が損壊しないことを願うばかりです。


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2 コメント

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Unknown (四季歩)
2012-04-02 21:35:47
一番心配なのは、震災で原発が壊れてから、
公式な情報があてにならないことですよね。
「安全委員会」が「安全」でないので困ったものです。

会社に勤めていたときには、毎月岩手県にある
工場に出張していたので、私も東北の惨状に
胸が痛んでなりません。

首相さんは、東北のことなど知らんぷりだし(怒)
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四季歩 さん、 (narkejp)
2012-04-03 06:12:14
コメントありがとうございます。山形県は、福島県からの避難者をもっとも多く受け入れている県であり、また福島県人との縁組も多いですので、隣県の状況は他人事ではありません。
旧厚生省や社会保険庁のお役人が年金基金の運用をして大半を失ったり、原発の安全審査をするのが探鉱の担当をしてきた人だったり、専門性のないお役所仕事の流儀をどこでもやろうとしたのが間違いのようですね。某ソ連の官僚主義みたい(^o^)/
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