電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

サクランボの双子果の利用法

2024年06月05日 06時00分35秒 | 週末農業・定年農業
我が家のサクランボの収穫作業は、「紅さやか」と「正光錦」が出荷完了で、「佐藤錦」の収穫が始まるまで一段落です。「正光錦」の出荷数量は「紅さやか」と同様に前年比2割減となりました。平年と比較すると、やはり4割減くらいになるようです。「佐藤錦」も現状では同様の予想ができますが、これから雨が降ると、露地物の宿命でさらに実割れが発生するでしょうから、出荷数量は平年の半分と考えておいたほうがよさそうです。

それはさておき、幸いに今日は良いお天気となる予報で、しばらくぶりに野菜畑の管理作業に従事する予定。内容は、

  • サトイモの追肥
  • トウモロコシ苗の植え付け
  • ダイズ苗の植え付け
  • 雑草対策に空き区画の耕耘

などを考えているところです。

ところで、昨夏の酷暑のせいで花芽形成に高温障害が多発し、今年のサクランボは例年にないほどの頻度で双子果ができています。この双子果は選果の規格上は捨てることになりますが、こう多いと、生産者としてはもったいないという気持ちも起こります。例えばこんなふうに「キムタクご飯」の上にちょこんと載せて飾ったり、




あるいは恋人カップル用にフルーツパフェなどに載せて提供したりと、「可愛らしさ」を売りに利用するということが考えられます。

でも、正直に言って、わざわざそのために双子果だけを選んで集めるような時間的余裕があるだろうかと考えると、首を傾げざるを得ません。左右の大きさがそろっていないとダメとか、基準がますます複雑怪奇になりそうで嫌な感じです。むしろ生産者にとって一番ありがたいのは、例えばフードパックの場合、1パックあたり1個くらいは双子果が混入してもかまわないというふうに、選果基準・出荷規格を緩めてもらうほうがありがたい。消費者のほうでも、たまに双子果が入っていると「当たり!」のような感じで楽しいかもしれない、などと思うのです。今は、双子果が1個でも混入していたりすると、出荷したものが戻されてしまうのですから。

私の場合、サクランボというものは子どもたちが大喜びする親しみ深い果物であってほしい、という考えが根底にあります。それはもちろん大人でも同じですが、厳選に厳選を重ね、桐箱にぴっちりと隙間なく並べられた高級品というのは、どうも違和感があります。サクランボの高級品志向というのは、逆を言えば捨てられる規格外品が多くなるということに通じます。いくら立派に並んでいても、食べるときにはざぶざぶ洗って食べるわけですから、バラ売りのサクランボと何ら変わりはないはず。傷ものでなければ、双子果の混入などは愛嬌の部類だと思うなあ。うーむ、この感覚は、生産者としては異端なのかなあ(^o^)/

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