電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

セル/クリーヴランド管でドビュッシー「海」を聴く

2020年07月17日 06時01分44秒 | -オーケストラ
いつもお世話になっている「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」で、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団によるドビュッシー「海」が公開されていました(*1)。1963年のステレオ録音の方です。このコンビによるドビュッシー「海」は、1957年の、例の「ルガーノ・ライブ」での演奏を持っています。ただし、残念ながらモノラル録音ですので、さほど熱心に聴いたわけではなく、もっぱらポール・パレーとデトロイト交響楽団の演奏をCDで聴いている方でした。

できればステレオ録音で聴いてみたいと願っていましたが、願っていれば叶うこともあるようで、いたって良好な形で聴くことができます。さっそくダウンロードして聴きましたが、いや〜、ハマりそうです。季節的にも、ドビュッシーの音楽がちょうどよろしい。クリアで精緻で、しかも充分に熱さもある。近代フランス音楽のカタログがあるとしたら、おそらくはじめのほうのショウピースの一つを任されるような存在でしょう。


  (「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」より拝借。オリジナルはこんなジャケットだったのか。)

ところで、この演奏のLPやCDを今まで入手せずに来てしまったのはなぜか? それは、おそらく1970年のCBSソニー・レコードカタログに掲載されていなかったためであろうと思われます。ちょうどこの頃、ブーレーズの「海」が強力プッシュされていた最中でしたので、競合を避けるための販売政策上の都合だったのかもしれません。



(*1):ドビュッシー:三つの交響的スケッチ「海」〜「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」より

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