電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

香月美夜『本好きの下剋上』第5部「女神の化身II」を読む

2020年07月27日 06時01分05秒 | -香月美夜
「いい年をして、何を血迷ったかライトノベルなど」とは言いながら、面白いものはおもしろいのです(^o^)/
香月美夜著『本好きの下剋上』第5部「女神の化身II]を読みました。先月10日に予約購入し、すぐにパラパラと読んではいたものの、サクランボ収穫作業の多忙に後回しとなり、このほどようやく再読了したところです。

プロローグは、アーレンスバッハにおけるフェルディナンドの日常から。エーレンフェストより南に位置するアーレンスバッハは、冬とは言えだいぶ暖かいようで、全体的にルーズな印象です。フェルディナンドの思惑はローゼマインをいかに地下書庫から遠ざけるかですが、無理なんじゃないかな(^o^)/

この巻からは、クラッセンブルグの姫エグランティーヌのハートを射止めた第二王子アナスタージウスだけでなく、第一王子ジギスヴァルトも登場します。丁寧な物腰・言葉遣いだけれど長男らしい傲慢さがあるという設定のようです。で、予想どおり図書館の地下書庫にローゼマインも入れることになり、いろいろと貴重な資料に接し、知識を仕入れることになります。ここでは、協力者としてダンケルフェルガーのハンネローレの存在が不可欠です。そのダンケルフェルガーとの共同研究は、互いの儀式を見せ合うことが条件でしたが、体育会系領地のようなダンケルゲルガーの儀式は、やはりディッター絡みでした(^o^)/

知的な研究が盛んな大領地ドレヴァンヒェルとの共同研究は魔木から作る紙がテーマで、同じくアーレンスバッハのライムントとの研究は魔術具の省力化がテーマです。ダンケルフェルガーとの共同研究のためにエーレンフェストが見せることになった儀式とは、奉納式でした。これが実に何と言うか、トラオクヴァール王をはじめ王族が勢揃いする一大イベントとなってしまい、ローゼマインの価値は誰の目にもあきらかとなりますので、ダンケルフェルガーに取り込みたい領主候補生レスティラウトは嫁取りディッターを敢行します(^o^)/



いやはや、破天荒なストーリーに思わず夢中になってしまいます。一度はWEB版(*1)で読了しているのですが、書籍版で描き下ろしで追加された他者視点のサイドストーリーが興味深く、たしかに紙の本のメリットがあるなあと納得です。

(*1):本好きの下剋上〜WEB版はすでに完結済み

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