電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩。時々は実際に散歩を楽しみます。

山形交響楽団第275回定期演奏会でモーツァルト、ラフマニノフ、ブルックナーを聴く

2019年03月11日 06時02分17秒 | -オーケストラ
よく晴れた日曜は、午前中にしばらくぶりの農作業に精を出し、くたびれてちょいと昼寝のつもりが寝過ごしてしまい、あわてて高速道路も使って山形市へ。幸いに霞城セントラルの屋内駐車場が空いていましたので、山形テルサホールに駆け込むことができ、なんとかかんとか最初のモーツァルトに滑りこむことができました。

本日のプログラムは、

  1. W.A.モーツァルト:交響曲ニ長調K.51(46a) "歌劇「愚か娘になりすまし」のための"
  2. ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18 Pf:金子三勇士
  3. ブルックナー:序曲 ト短調 WAB98
  4. ブルックナー:詩篇 第112篇 WAB35
  5. ブルックナー:詩篇 第114篇 WAB36
  6. ブルックナー:詩篇 第150篇 WAB38 Sop:髙橋絵理
     指揮:飯森範親、演奏:山形交響楽団、合唱:山響アマデウスコア

というものです。ラフマニノフとブルックナーは、前々から楽しみにしていたものです。さて、演奏はどうか。

第1曲めは、モーツァルトが12歳の時に作曲したオペラの序曲を交響曲に仕立てたもののようです。楽器編成と配置は、弦楽が左から第1ヴァイオリン(8)、チェロ(5)、ヴィオラ(5)、第2ヴァイオリン(7)、第1ヴァイオリンとチェロの左奥にコントラバス(3)という対向配置。正面奥に管楽器で、フルート(2)、オーボエ(2)、ファゴット(2)、ホルン(2)というものです。音楽は初期の作品に共通する明るい活発なものですが、後年の充実した響きとはいささか異なるようです。

続いて第2曲めは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。金子三勇士さんが登場すると、お客さんの拍手が一段と高まります。やっぱり人気あるんだなあ。実力と人気とを兼ね備えた、期待のソリストです。
ステージ中央にピアノを配置し、8-7-5-5-3の弦楽セクションは前のモーツァルトと同様の対向配置、これに Fl(2)-Ob(2)-Cl(2)-Fg(2)の木管と、Hrn(4)-Tp(2)-Tb(3)-Tubaと金管セクション、それにティンパニとバスドラムとシンバルが右奥に陣取ります。



冒頭のピアノが重厚に始まると、いかにもロシアらしい低音楽器の魅力を響きと旋律に示しながら、ロマンティックに音楽が展開していきます。レコードやCDでは何度も聴き馴染んでいる曲ではありますが、やっぱり立派な生演奏で聴くと、味わいは格別です。また、第2楽章で、例えばFl-Clへの受け継ぎが全くスムーズで、今までぜんぜん気付きませんでしたが、実演で初めてバトンタッチしていることに気づきました。なるほど〜! ピアノの叙情的な分散和音を聴きながら、思わずオーケストラの中のやり取りを聴いてしまいます。コントラバスの「ボゥン」という音がお腹に響くように届きますし、実に効果的です。しかし、いいピアノだなあ! コンサート・グランドを鳴らしきり、聴衆は音なし。第3楽章:バスドラムがズドンと迫力。もう一つ、映画音楽に使われたという甘い主題は、映画は観たことはないけれど、昔、誰か女性歌手が歌っていたなあと古い記憶が呼び起こされます。いいなあ。ピアノとオーケストラで奏でられる音楽を、至福と言わずに何と言おう。

ここで前半の部が終わり、休憩に入ります。



後半は、ブルックナーの「序曲」から。ずいぶん多くのマイクロフォンが立ち、録音をしているようです。Pcc-Fl-Ob(2)-Cl(2)-Fg(2)-Hrn(2)-Tp(2)-Tb(3)-Timp-弦5部という楽器編成。作曲者の最初期の作品だそうで、あまりなじみのない曲目で、当方はもちろん初めて聴く曲ではありますが、後年の特徴を随所に感じることができます。

ブルックナーの2曲めは、詩篇第112篇。後方の山台に左から女声(27)、男声(26)、女声(27)の合計80名という合唱団が並び、まさに壮観です。金管楽器で始まり、合唱が入ってくると、ブルックナーの宗教曲の始まりです。

後半3曲め、詩篇114篇は、合唱団の並びが変わります。最後方に男声(26)、その手前に女声が27名ずつ二列に並び、オーケストラは退いてトロンボーン三人と指揮者の飯森さんがスポットライトを浴びています。映像としても実に印象的で、人の声と三本のトロンボーンのハーモニーがこれほど訴える力の大きな、純度の高い音楽を聴かせるとは知りませんでした。

後半最後の曲目は、詩篇第150篇。オーケストラは 8-7-5-5-3 の弦楽5部に、Fl(2)-Ob(2)-Cl(2)-Fg(2)-Hrn(4)-Tp(3)-Tb(3)-Tuba-Timp.という編成。これに後方の80名の合唱と、指揮者の左にソプラノ独唱者が立ちます。
「ハレルヤ!」という晴れやかな出だしが輝かしい合唱に変わり、弦楽がそっと加わります。迫力ある音楽は、途中にソプラノ独唱とコンサートマスターのヴァイオリンの旋律がからみ、素晴らしい! もっと聴いていたいと思わせる音楽、演奏でした。



さて、今シーズンの定期演奏会は、これで全部終了しました。来シーズンのチケットは、すでに到着済みです。新シーズンも、魅力的なプログラムになっている模様。楽しみです。
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