電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

田舎暮らしの喜びがわかる年齢は

2016年09月10日 06時04分56秒 | Weblog
若い頃、20代までは、当方は都会志向で、結婚したばかりの頃には妻の方が帰郷に熱心でした。いろいろ苦労しましたが、なんとかUターンでき、30代の子育て期には赴任したコンパクトな地方都市の良さに気づきました。その後、実家に戻って公私ともに多忙だった40代には、子育てや子供の小中学校などを通じて地域と関わる度合いが強まってきました。50代には、父親の死去で始めた週末農業の面白さを実感するとともに、亡父が果してきた地域の役割を引き継ぐ中で、世代交代を実感しました。

そして現在は、田舎暮らしは静かでゆったりと暮らせると歓迎しているところです。土地が安い田舎暮らしは、無駄に広い敷地と居住空間のせいもあって、ご近所に生活音を気兼ねすることも少ないうえに、若い頃に敬遠していた田舎の人間関係は、災害の時にはむしろ強力な安心感となります。けれど、ふだんはほどよい距離感を保っており、思っていたほど息詰まるような閉鎖的なものではありませんでした。たしかに、地域行事などでも、昔の「酒臭い酔っ払いオヤジ」や「こうるさい意地悪婆さん」連は姿を消し、ずいぶんテキパキあっさりしたものに変わってきているようです。

あるいは、自分たちがそういうふうに望んできたから、地域がそのように変わってきたということなのかもしれません。表題については、ある年齢になると田舎暮らしの良さがパッとわかるようになる、というものではなさそうで、徐々に感じるようになるもののようです。ただいま60代、それなりに悩み事や困りごとはありますが、田舎暮らしの喜びを感じることができる、良い年代なのだろうと思います。

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