電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

吉松隆『究極のCD200~クラシックの自由時間』を読む

2014年07月26日 06時02分31秒 | クラシック音楽
若い頃から廉価盤LPでクラシック音楽に親しんで来ましたので、「これが決定盤!」みたいな考え方には早くから縁が薄く、本や雑誌記事などでもそうした類のものは信用しないことにしております。ただし、選曲には関心があり、どういった曲目を選び、全体としてどういう構成になっているかとの関連で、どういう演奏・録音を取り上げているかには興味があります。



学研の『究極のCD200」シリーズのうちの1冊、吉松隆構成・編による『クラシックの自由時間』という本は、まずその題名「自由時間」に惹かれました。自由時間に聴く音楽に、どんなものを選んでいるのだろう? 実際は、青柳いずみこさんや加藤浩子さん、あるいは平野昭さんといった12名の方々が、それぞれお得意の分野で執筆しているようで、吉松隆さんは冠というか、一応は全体の構成を監修する編者という位置づけのようです。1995年に初刷が出て、これは2005年の第10刷。

で、その構成は、

第1時限:誰でも知っているクラシック名曲 「運命」「合唱付」「悲愴」「四季」「展覧会の絵」など33曲
第2時限:誰かは知っているクラシック名曲 いわゆる「ベト7」「ブラ1」「ブル4」「オルガン付」「ブランデンブルグ協」など44曲
第3時限:作曲家に歴史を聞く 「マタイ受難曲」「フィガロの結婚」「英雄」「大地の歌」など26曲
第4時限:演奏家に楽器を聞く ショパン「24の練習曲集」をポリーニ、リスト「ロ短調ソナタ」をアルゲリッチで、という具合に32曲
第5時限:研究家に理屈を聞く R.シュトラウス「アルプス交響曲」、シューマン「クライスレリアーナ」など12曲
第6時限:通になるためのクラシック名曲 テレマン「食卓の音楽」、シューマン「詩人の恋」、エルガー「チェロ協奏曲」など38曲
第7時限:マニアになるためのクラシック名曲 マーラー「第10番」、ショスタコーヴィチ「交響曲第4番」、コルンゴルト「ヴァイオリン協奏曲」、カントルーブ「オーベルニュの歌」など23曲

以上、合計すると200曲ではなくて208曲になります(^o^)/
私の小規模なライブラリでも、LPやLD、CD/DVDなどで曲目はあらかた網羅しており、「う~む、なるほど」と思うものもあれば、「おやおや」と頭をかいて済ませてしまうものもあったり、なかなか面白い。

ちなみに、ここにリストアップされた曲の中で、おそらくはもう積極的に耳にすることはなかろうと思われるものは、たとえばブーレーズの「主なき槌」やシュトックハウゼンの作品集などでしょう。正直に言って、そんな時間があったら、テレマンやヴィヴァルディあたりの音楽で、まだ知らない曲をもっと聴いてみたいと思ってしまいます(^o^;)>
なんとも軟弱な、素人音楽愛好家らしい趣味嗜好ですが(^o^;)>poripori



写真は、過日の山響第238回定期の2日目、雨上がりの虹です。

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