電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

モンゴメリ『赤毛のアン』を読む(2)

2009年06月24日 05時22分25秒 | -外国文学
東京行きの電車の車中、先日来読みかけ(*)だった、ルーシー・モード・モンゴメリ作『赤毛のアン』(松本侑子訳、集英社文庫)を読みました。

第11章「日曜学校の印象」第12章「おごそかな誓いと約束」。アンは日曜学校に出かけますが、形式的なところを率直に感じ取るところに、質実の権化のようなマリラもひそかに共感しているようです。バリー家の娘ダイアナと友達になります。
第13章「待ち焦がれる楽しさ」第14章「アンの告白」。ピクニックに行くことを楽しみにしていたアン。マリラの母の形見である、紫水晶のブローチが見えなくなり、疑いはアンにかかります。マシューはアンを疑わないのですが、ピクニックに行きたいばかりにアンはウソの「自白」をします。でも、紫水晶は思わぬところから見つかります。
第15章「学校での一騒動」第16章「お茶会、悲劇に終わる」。学校に行き始めたアン、ギルバート・ブライスに赤毛を「ニンジン」とからかわれ、怒りのあまり石板をギルバートの頭にバシン!超有名なシーンですね。グリーン・ゲイブルズにダイアナを招いたアンは、マリラの言を信じて、木苺水を出したつもりだったのに、ダイアナを酔っ払わせてしまいます。こちらも、超有名なアンの失敗の章です。
第17章「新たな生き甲斐」第18章「アン、救援に行く」。石板事件に関する先生の不公平な仕打ちに、頭にきて登校を拒否していたアンは、学校に戻り、ギルバートに学業面で対抗し始めます。カナダの首相が遊説に来たため、大人たちがみな町に出てしまっている頃、ダイアナの幼い妹が急病にかかります。薬を持ってかけつけたアン、かつて三組の双子の世話をしていたときの経験が活きて、幼いミニー・メイは危機を脱します。バリー夫人はアンに感謝し、ダイアナとの友情も復活します。
第19章「演芸会、悲劇、そして告白」第20章「豊かな想像力、道を誤る」。楽しい演芸会の後、バリー家で客用寝室に泊まる許可を得ていたアンとダイアナの二人は、走ってベッドに飛び込んだはずが、そこには1人の先客がいたのでした(^o^)。お客様のバリー老婦人は、風変わりなアンの言動に興味を示します。でも、自分で空想した幽霊が怖くて暗い森の小道が歩けないというのは、よく理解できますね~。そりゃ、街灯もない真っ暗な森の道なんて、田舎の肝試しに使われるくらいですもの、不気味にきまっています。もっとも、街灯はあっても、都会の夜のほうが実際は危険ですけどね(^o^)/
第21章「風変わりな香料」第22章「アン、お茶に招かれる」。新任の牧師夫妻はとても良い人たちで、お茶にお呼びしたときに出したケーキはアンが焼いたものでしたが、案の定でした(^o^)/ お返しにアラン牧師夫人にお茶に招待され、礼儀作法を心配するアンにマリラが忠告します。

「あんたのいけないところはね、アン、自分のことばかり考えていることですよ。アラン夫人のお気持ちを考えて、どうすればいちばんお喜びになるか、それを考えなさい」

これは、なかなか含蓄のあることばです。以下、続く。

(*):モンゴメリ『赤毛のアン』を読み始める~「電網郊外散歩道」より
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