厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2012年149冊目『会社で不幸になる人、ならない人』

2012-10-23 19:17:03 | おすすめビジネス書
会社で不幸になる人、ならない人 (日経プレミアシリーズ) 会社で不幸になる人、ならない人 (日経プレミアシリーズ)
価格:¥ 893(税込)
発売日:2012-10-10

評価  (3点/5点満点)

どのような思考で、どのような行動原理で、どのような習慣で会社生活を送れば〝自由〟で〝楽しい〟会社員になれるのか?

本書では、レバレッジシリーズなどの著書でお馴染みの本田直之さんが、20年以上会社員・経営者として過ごしてきた経験から見えてきた「こんなことをしていてはいけない」という「会社員として不幸になる」法則とその対処法を紹介します。

以下に取り上げたような、「たまには愚痴を言ってストレス発散」「細かい作業の積み重ねが大事」「仕事では、社歴・年齢が重要だ」「本に頼る前に、まず経験を積め」といった「勘違い」を多くの人がやり続け、「会社員は不幸だ」と嘆いているのです。

従来型の管理され、つらさと引き換えの昇進・昇給といった幸せではなく、自由で楽しく幸せなライフスタイルで働く会社員への道が伝授されています。独立や士業などじゃなくても、会社人生でも考え方や行動次第で、楽しく自分を高められることが、この1冊で理解できますよ。

【my pick-up】

◎「たまには愚痴を言ってストレス発散」という勘違い

あなたも「愚痴を言う飲み会」には、参加しないほうが身のためです。アルコールで活性化された脳に「愚痴」というマイナス因子の刷り込みがされていき、仕事へのやる気も失せ、いい成果を出そうという発想すら希薄になっていきます。まるで自己洗脳です。愚痴を言う人が集まって愚痴を言い合うことで、自分の中で消化すれば済むようなどうでもよかった愚痴が、周りの人によって変に正当化、強化されてしまい、自己洗脳はさらに進みます。集団化することによって負のエネルギーが増幅されるのです。

残念ながら、「集団でつるんで愚痴を言い合う飲み会をしたがる人の中には、積極的にアクションを起こそうという人はなかなかいない」というのが現実です。

なぜか愚痴を言いがちな人というのは、お互いに引き合い、自然に集まって仲良くなってしまいます。この一群の居心地の良さにひたっているままでは、自身の成長も望めません。

愚痴を言う飲み会を「たまにはガス抜きが必要」と称して正当化しようとする人がいますが、集団で愚痴を言い合う席は、ガス抜きの機会にはなりません。むしろ、ガスは抜けずに、より溜まっていくだけです。

◎「細かい作業の積み重ねが大事」という勘違い

今、手間のかかる細かい作業をやって「いっぱい仕事をした」と感じている人は、要注意です。仕事の前提としてまず考えなければならないのは、「成果」です。自分のやっている作業が、どう成果と結びついているのかを認識せずに、ただ時間を費やすことを仕事だと勘違いしている人が、結構いるのです。

「ビジネスは労働時間を売っているのではなく、成果を売っているもの」という考え方を持っていないと、「俺はこんなに頑張っているのに~」という発想に陥ってしまいます。

「自分は何のために会社に雇用されているのか」「自分は会社から何を期待されているのか」「自分が今やるべきことは何なのか」そう考えると、今自分がやっている作業は、必ずしも自分がやらなくてもいい、という結論になるかもしれません。

◎「仕事では、社歴・年齢が重要だ」という勘違い

そもそも自分の上司となった人は自分よりも実力がある人、という当たり前の事実を受け止めるべきでしょう。「年齢が上だから、ビジネスの実力も上」このマインドはもう通用しません。

もちろん、年齢による経験値というものもあります。会社としての成果を出すために、その経験値を有効に使えばいいのですが、経験を活かすことを考えずに、上司が年下だからと軽く見たり邪魔したりしていたら、せっかくの能力を発揮しないで終わることになります。会社側としても、会社の足を引っ張る面倒な存在という扱いになってしまいます。

同じ会社である程度長く働こうと考えるなら、「年下の人間にいつか立場を逆転される可能性がある」という認識は持っておくべきです。

◎「本に頼る前に、まず経験を積め」という勘違い

ビジネス書の素晴らしい点は、いろいろな人が多くの経験と試行錯誤から生み出した有効なビジネスのやり方や考え方、成功例・失敗例などを参考にできる、というところに他なりません。ビジネス書を読まないことはどういうことかというと、それらの機会を「みすみす全部捨てている」ということです。

より最短距離でいい成果を挙げようと思ったなら、いろいろな本からヒントを得て、それを実践して試してみることで、自分なりのやり方を見つければいいのです。

「ビジネス書を読んでうまくいった人を見たことがない」という意見は、鵜呑みにしてはいけません。実際に私の周りでビジネスを成功させている人は、みんなビジネス書を多読しています。

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2012年148冊目『職場で“モテる”社会学』

2012-10-21 18:46:01 | おすすめビジネス書
職場で“モテる”社会学 なぜ今、女性は「仕事を楽しむ男」に惹かれるのか (講談社プラスアルファ新書) 職場で“モテる”社会学 なぜ今、女性は「仕事を楽しむ男」に惹かれるのか (講談社プラスアルファ新書)
価格:¥ 880(税込)
発売日:2012-07-20

評価  (3点/5点満点)

本書のテーマは、今職場で「モテる」とはどういうことか。一言でいえば、仕事を内発的に楽しめる男性、その楽しさをまわりの人に広められる男性が、今モテます。

<会社でモテる男の7つの法則>

1.仕事に前向きに取り組み、楽しむ

2.仕事できちんと成果を挙げる

3.自分の考えをしっかり持つ

4.人に共感できる

5.人に刺激を与え、成長させられる

6.豊かな知識や経験を楽しく話せる

7.仕事で成果を挙げる女性を評価する

<仕事を楽しむ男の5つの法則>

1.内発的モチベーションで働く

2.仕事のプロセスを楽しむ

3.まずはとことんやる

4.楽天的

5.人を喜ばせるのが好き

<モテる上司の7つの法則>

1.相談しやすい

2.社内情報、顧客情報など必要な情報を惜しみなく提供してくれる

3.一人ひとりの強みをよく見て、伸ばしてくれる

4.社内外の人脈を使って、部下をサポートしてくれる

5.部下の私生活を考慮してくれる

6.仕事の手順や目標を、しっかり示してくれる

7.リーダーシップがある

この数年、ビジネスの世界だけでなく、普通の日常会話にも、「もちベーション」という言葉が使われるようになりました。言葉が広まるにしたがって、それを意識する人も増え、職場でも重要なものとして取り上げられるようになってきました。

モチベーションを上げて仕事をするのは、モテること。目標に向かって、意識を集中し、考え、行動する様子は、かっこいい。また、仲間が頑張る姿は、自分自身への刺激にもなる。

本書では、調査等をもとにいろいろな角度から、仕事を楽しみ、モチベーションを上げる方法について語っていますが、仕事を楽しむことは1つのスキルだと言えるでしょう。自身の毎日を充実させ、まわりを楽しませ、組織に貢献するために、必要な力です。

まずは仕事の中にちょっとした楽しみを見つけること、まずは目の前の仕事に、いつもより集中してみること、少しだけものの見方を変えてみること。やる気があれば行動できるのではなく、行動すればやる気が出てくるのです。

【my pick-up】

◎企業はどう女子力を生かすか?

文化系女子(※)が頑張れる社会のほうが、新しいビジネスが生まれると思う。社会も活力を増す。だけど、実際はまだ、この文化系女子が働ける場が企業内に少ないと思う。

利益追求という価値観で動く企業とは、文化系は水が合わない。でも企業も社会も今後は、文化系女子の力が必要だ。この人たちを支えていくためにも、「仕事を楽しむタイプ」の男性が社内にもっとたくさん必要です。

やっぱり知識と経験が豊富で、それをうまく楽しく話せる先輩、上司がいることですね。たんに雑学として面白いのではなく、それを仕事に結びつけるにはどうしたらいいかも教えてくれる。

(※)文化系女子は、博物館に行くのが好きとか、仏像、神社、お寺が好きとか、カメラとか戦国武将とかに関心があるタイプです。

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2012年147冊目『「学び」を「お金」に変える技術』

2012-10-19 14:11:54 | おすすめビジネス書
「学び」を「お金」に変える技術 「学び」を「お金」に変える技術
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-09-20

評価  (3点/5点満点)

ここで言う「学び」とは大人になってからの勉強です。著者の井上裕之さんは、歯科医院の理事長として経営を行いながら、自己啓発等に関するセミナー講師として全国を飛び回っておられますが、積極的に学び始めてから収入が増え続けているそうです。そして、そのお金が次の自己投資を可能にして、その投資が新たなリターンを生む・・・という好循環が形成されているとのこと。

この本は、そのような井上さんの体験をベースに、潜在意識を動かし好循環を生み出す勉強法について紹介しています。

・人には誰にも無限の可能性が与えられている

・その無限の可能性を引き出す回路は潜在意識である

・現実は自らの思いがもたらした結果である

この3つの法則を本書では「宇宙の法則」と呼んでいますが、あまり怪奇に考えずに、自分を高める・人間性を磨くうえで常に意識すべき考えだと捉えて読めばいいでしょう。

また、「TOPPOINT(本のガイドブック)を活用する」など実践的な方法論も含まれており、かなり幅広い内容の1冊です。

【my pick-up】

◎苦手な人にはニュートラルに向き合う

会社員や公務員など、組織で働いている場合は、苦手な人とは付き合わないという態度を貫くことはむずかしい場合も少なくないでしょう。そういう場合は、相手を全否定しないようにすればよいのです。仕事など社会的な関係ならば、「好きでも嫌いでもない」という関係性が成立するはずです。

ニュートラルなスタンスをとると、感情が入り込むことがあまりないので、淡々とことを進められます。

人間関係に関する限り、苦手は克服するというより、気にしないようにするという姿勢をおすすめします。

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2012年146冊目『このムダな努力をやめなさい』

2012-10-18 11:25:17 | おすすめビジネス書
このムダな努力をやめなさい: 「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ このムダな努力をやめなさい: 「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2012-10-09

評価  (3点/5点満点)

努力には「時間」がかかるので、努力も「選別」する必要があります。

苦手なことはいくら時間をかけてもそれほど身につかず、ムダな努力となる可能性が高いです。そのために得意な仕事に時間を割けなくなるのは、本末転倒と言えるでしょう。

この本では、自分の「やりたいこと」「好きなこと」「得意なこと」で思う存分本領を発揮することが、成功への最短距離であることが繰り返し述べられています。人間誰しも限られた時間の中で、ムダな努力をしているヒマなどないのです。

著者の成毛眞さんは、日本マイクロソフトの元社長としてご存知の方も多いと思いますが、過去の著書も含めて、考え・発想が実にユニークで面白いです。成毛さんの本を読んで、今まで自分に持っていなかった新たな視点を与えてくれます。

【my pick-up】

◎「偽善者」になるな、「偽悪者」になれ

世の中には、100人の知り合い全員に嫌われたくないと思う人もいれば、99人から嫌われてもたった1人から徹底的に愛されればいい、と思う人もいる。

前者は「偽善者」であり、後者は「偽悪者」だ。

私はもちろん、後者だ。

ただし、愛される1人からは熱烈に愛されるくらいでなければならない。広く浅く好かれるより、たった1人に深く愛されれば、それで人生は満たされるものだ。

◎八方美人にならない

ムダな努力をしない人は、付き合う人を決め、それ以外の人とは交流を断つ。自分にとって何らかの意味を持たない人と一緒にいるのは時間のムダだからだ。話が合わないのに、話題をあれこれ考える労力がもったいない。

とくに30代も半ばくらいになれば、そろそろ人生の折り返し地点に差しかかろうとしているのだから、これ以上時間をムダにはできない。

相手がどんなに立派な肩書を持とうと、生産性のない人とはスパッと関係を切ったほうがいい。つまり、所属している組織で判断するのではなく、個人の資質を見極めなければならないのだ。

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2012年145冊目『死ぬほど働いて損があるか!』

2012-10-17 14:52:40 | おすすめビジネス書
死ぬほど働いて損があるか!: 最高の人生を確約する「仕事の教科書」 死ぬほど働いて損があるか!: 最高の人生を確約する「仕事の教科書」
価格:¥ 1,000(税込)
発売日:2012-09-21

評価  (3点/5点満点)

ベストセラー『怒らない技術』の嶋津良智さんの最新刊は、仕事を成功させるうえで重要なことを嶋津さんのこれまでの経験をもとに、66のリストとして挙げています。

端的に書かれていますので、1つ1つの言葉・文章を自分の現状と照らし合わせて考えながら読むことで、真剣に仕事に立ち向かう勇気を得ることができると思います。

20代はワークライフバランスや効率化をあまり考えずに、とにかく必死に仕事に取り組む時期。20代のうちに本書に出会えば30代以降、余裕のある人生を送る可能性が高まりますよ。

【my pick-up】

◎勤め人なら「昇進」にこだわれ

昇進していくことが、すなわち成長している証なのだ。これほど明確なシステムはないし、それを利用しない手はない。

もう大人なのだから、自分の欲求ばかりでなく、相手の期待に応えるということを覚えなくてはならない。「昇進=相手の期待に応えている」ということ。自分の成長は客観的な尺度で測ろう。

◎「本当に、時間をそんなことに使っていいのか?」

普段からあなたがやっていることを、一度、違う側面から見てみよう。

ネットを見ているときは、本を読んでいないとき。友人とお酒を飲んでいるときは、家族団欒をしていないとき。ゴルフをしているときは、ジョギングをしていないとき。

このように、何かをするためには、ほかの何かをする時間を必ず犠牲にしている。

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