厳選!ビジネス書 今年の200冊

2008年ブログ開設から、紹介したビジネス書は3,000冊超。
1日2,000PVの仕事力を上げる書評ブログ。

今年171冊目『サボる時間術』

2011-09-18 12:12:35 | その他私が読んだ本
サボる時間術 (日経プレミアシリーズ) サボる時間術 (日経プレミアシリーズ)
価格:¥ 893(税込)
発売日:2011-09-09

評価  (2点/5点満点)

マーケティングを中心としたコンサルタント・理央周(本名・児玉洋典)さんが、創造的な仕事に集中できるように、こなす仕事をしないで自由に使える「サボる時間」を、「まとまり」としてまずブロック(確保)してみようという提案をしています。

つまり、サボる時間=集中して創造的な仕事をする時間のことで、サボる時間をまず決め、残った時間にこなす仕事をすれば、効率も上がります。

時間は誰にでも平等でかつ限られたものですが、自分が大切に思っているやりたいことをできる限り全部やるためには、当然時間を最大限有効に活用する必要があります。

単なるマニュアルではない、仕事と時間をどうとらえるのか、その考え方と分析の方法を教えてくれる1冊です。

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今年170冊目『「気づく」77の習慣』

2011-09-15 22:57:52 | その他私が読んだ本
「気づく」77の習慣 「気づく」77の習慣
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2011-09

評価  (2点/5点満点)

本書では、人間の目や思考を曇らせているさまざまな「執着」から外れ、自由になるためのほんのちょっとした「きっかけ」がたくさん紹介されています。

毎日を漫然と過ごしていると、「気づく」力は確実に衰えていきます。転勤など半ば強制的に環境が変わる人は気づきを得られる材料に恵まれますが、そういう環境にない方は、このような本で新たな気づきのヒントを得、日常の行動を少し変えてみましょう。

【my pick-up】

◎「すぐに人と比べてしまうんです」

人が見ているものは、多くは自分との「比較」だったりします。そして、多かれ少なかれ、「比較」は自分と近しいから起きるモノです。あまりにもかけ離れた存在に対しては、なかなか対象とはなりません。

ということは、自分にとっての「教養ある人」って、実はあんまり自分とは変わらないのではないでしょうか。なぜなら、その人の言うことをある程度、理解できなければ、その人の知識の多さには驚いたりしないからです。

◎「ギセイがなければ何も得られない?」

諺にも「二兎を追う者は一兎をも得ず」とあります。「天は二物を与えず」とか。でも、それって間違っているように思うんです。ひとつを得たら、代わりに別のひとつを手放さなきゃならないなんて、そんなこと思うのは人間の狭い了見でしょう。

ほら、仕事にも才能にも美貌にも恵まれている人、あなたの周りにも1人や2人はいるでしょう。もし、あなたが今まで「自分は幾つも望んじゃいけないんだ」と思って生きてきたなら、今日からは「私、欲しいモノを何だって望んじゃいます」と明るく宣言してみてください。

ただし、「本当のあなた」が望むことだけですよ。見栄張ったり、人を見返したいと思っていたり、誰かへの復讐のための力なんて、ぜーんぶ「本当のあなた」の望みじゃないでしょう。

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今年169冊目『これからの課長の仕事』

2011-09-14 00:15:19 | おすすめビジネス書
これからの課長の仕事 社員が「わくわく元気」になる農耕型企業風土 これからの課長の仕事 社員が「わくわく元気」になる農耕型企業風土
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2011-09-01

評価  (3点/5点満点)

テレマーケティング業界No.1の企業に成長させた園山征夫さん(ベルシステム24元社長)が、現場のリーダー層が「わくわくする環境で働き、元気な会社にしたい」と思い、変革の実現に向けて行動するために実践していた、経営手法の具体例をひもときます。

それは、課長が中心となってつくりあげるべき「農耕型企業風土」として、以下のように定義しています。

仕事の段取りを適性にする→良好な関係、リレーションをつくる→課題に対して、労苦をいとわず課題に正面から取り組む→案件の収穫を祝う→翌年の対策をチームで協議する・・・このように、段取りから収穫に至る「プロセスのストーリー化」を重視することが農耕型の特徴です。

課長といった中間リーダー層に元気がなく、活躍する姿がよく見えなくなっている現状から、「湿り気のある関係」の企業風土、人間関係の絆を重視する地道な「農耕型経営」手法を参考に、部下にわくわく元気な環境で仕事をさせたいという課長の思いを少しでも前進できるよう、本書からエールをもらいましょう。

【my pick-up】

◎「約束を順守」する覚悟を持った「行動」を

実は、皆さんの層は上司の方針を受けてそれをどう具体的に行動に移すかの要の任務を負い、最前線の層と会社をつなぐ役目を果たしています。従って、約束事で特に肝要なことは、現地現場の状況を完全に把握してそこからの知恵を生かし、会社や部門の方向性、重点方策と、それらを矛盾なきものにすることです。

◎ウマが合わない人との仕事、「成長曲線シフト」のチャンスと思え

「ウマが合わない人」は、一般的に「我が強い」「譲らない」特徴を持っています。結果として、その人との「対話の成立」に双方が苦労します。組織を率いる以上、このような人をどう引っ張っていくか、1つの集団の中でどう生かしていくか、が課長として問われるときです。

課の変革に対する熱い情熱と信念の発露が違う形で本人の我の強さに出てきているのかもしれません。コミュニケーション力などが不足し相手にうまく伝達できないが故に、ウマが合わないと見られている人です。

嫌がることなく、むしろ、彼のよい部分を課に包摂して運営する、これが次のあなたの成功につながるチャンスと思ってもらいたいのです。

◎志高く「ビジョン」を描く

ビジョンの内容を描くにあたり、課長の今より相当上位な大局観のある視点がほしいものです。

人間の描くビジョンは、理念に基づくものですから、部長、役員、社長と上にいけばそれが大きく変わるかといえば、違うと思います。基本的なところは変わりません。従って、課長のタイミングで大きな絵を描く必要があるのです。

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今年168冊目『幸福優位7つの法則』

2011-09-10 23:24:43 | おすすめビジネス書
幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論 幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2011-08-27

評価  (3点/5点満点)

ポジティブ心理学の第一人者のひとりで、ハーバード大学で講師を勤めるショーン・エイカー氏が、仕事で成功するために活用すべき「幸福優位性」の力について紹介します。

ポジティブ心理学と脳科学の10年以上にわたる画期的な研究によって、成功と幸せの関係は、普通に考えられている矢印とは逆だということが、明解に証明されました。

すなわち、幸せは「成功に先行する」のであり、単なる「成功の結果ではない」ということです。幸福感や楽観主義は、実際に業績を高め優れた成果をもたらします。幸福感そのものが競争力の源泉となるからで、著者はこの力を「ハピネス・アドバンテージ(幸福優位性)」と呼んでいます。

成功と達成に関わる7つの法則

法則1 ハピネス・アドバンテージ

ポジティブな脳は、平常時の脳やネガティブな脳に比べて、生物学的な優位性をもつ。この法則から、脳を再訓練して積極性を高めることで、生産性や業績を改善する方法が学べる。

法則2 心のレバレッジ化

自分の置かれた状況をどのように経験するか、またその中で成功できるかどうかは、マインドセット、すなわち心の持ちようによって絶えず変化する。この法則から、幸せと成功をもたらすてこの力が最大になるように心の持ちよう(てこの支点)を調整する方法が学べる。

法則3 テトリス効果

ストレスや悪いことや失敗にばかり注目するパターンが脳の中に出来上がってしまうと、挫折への道に自らを追い込むことになる。この法則から、脳を再訓練して肯定的なパターン(ポジティビティ)を探せば、どんな状況からもチャンスが見出せるということが学べる。

法則4 再起力

挫折やストレスや困難のさなかでも、人の脳はそれに対処するための道を考え出す。失敗や苦難から立ち直るだけでなく、その経験があったからこそ、より幸せになり成功をつかむ道を見出せるということがこの法則から学べる。

法則5 ゾロ・サークル

大きな試練に圧倒されると、理性が感情に乗っ取られてしまう。まず達成可能な小さなゴールに注目してコントロール感覚を取り戻し、それから徐々に範囲を広げて大きなゴールを達成する方法を、この法則から学ぶことができる。

法則6 20秒ルール

人間の意志の力には限界がある。いい方向に変化してもそれを持続させるのは難しい。意志の力が尽きれば、もとの習慣あるいは「最も抵抗の少ない道」にずるずると戻ってしまう。この法則から、エネルギーの調整によって、別の道を「最も抵抗の少ない道」にし、悪しき習慣をよい習慣に置き換える方法を学べる。

法則7 ソーシャルへの投資

試練とストレスに見舞われると、身を丸めて自分の殻の中に閉じこもってしまいがちだ。しかし最も成功している人々ほど、友人、同僚、家族との人間関係を大事にして、それを推進力としている。この法則からは、成功と卓越をもたらす大きな因子、人のネットワークにもっと投資する必要があることを学べる。

ポジティブ心理学を単なる学問分野に留めることなく、広く世の中で活用されるべく、書かれた意欲作です。不安やネガティブなマインドセットを持っていると、本人の意思に関わりなく、それが他の人とのすべてのやり取りの中に浸み出してきます。注意が必要です。

【my pick-up】

◎テトリス効果を取り込む

これまで、困難なことやつらいことは、思いのたけを書き出すと楽になるということが言われてきた。しかしチャド・バートンやローラ・キングなどの研究者は、ポジティブな経験に関して気持ちを書き出すことは、少なくともそれと同様の効果があるということを実証した。

◎上に向かう道を見つける

逆境はどんなものであれ、自分が想像するほどひどくならない。なぜなら、ひどい結果を予想することによる恐怖は常に、結果そのものよりも悪いからだ。この人間心理の奇妙な性質を知っておくだけで、人生にはつきもののさまざまな不幸を、より楽観的に解釈できるようになる。

◎最も抵抗の少ない道

テレビを見たり、あちこちのフェイスブックにコメントを書いたり、という「受け身のレジャー」は、サイクリングをしたり、展覧会を見たり、サッカーをしたりするよりもずっと簡単で手軽だが、同じだけの満足感は得られない。調査によれば、受け身のレジャーが楽しくて夢中になれるのは、およそ最初の30分にすぎないという。その後はエネルギーを吸い取られるばかりで、心理学者が呼ぶところの「心理的エントロピー」、つまりキャシーが経験したような無気力で無感動な状態が生じる。

◎優れた業績を上げるために、人間関係に投資する

職場に、何かのときにあてにできる人がいるということ、あるいは昨夜のTVドラマについてしゃべれる相手がいるという程度のことが、その人の発想力、創造性、生産性を高める。

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今年167冊目『仕事ができる社員、できない社員』

2011-09-05 22:52:13 | おすすめビジネス書
仕事ができる社員、できない社員 仕事ができる社員、できない社員
価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2011-09-02

評価  (3点/5点満点)

トリンプ・インターナショナル・ジャパンの元社長・吉越浩一郎さんが、19年間にわたって経営者として接してきた多くの社員の中でも、「この社員は絶対に手放したくない」と思う社員たちが実践してきた仕事術です。

考え方や能力、習慣、性格、仕事への取り組み方など、様々な角度から、仕事ができる社員、できない社員はどこが違うのか-その分岐点を挙げて、ではどうすれば仕事ができる社員になれるのか-その方法も述べられています。

ちなみに、社員には「残業するな」「仕事を持ち帰るな」と言っておきながら、吉越さん自身は土曜日も日曜日も自宅で仕事をしていて、月曜日の朝から社員に対して一斉に仕事を割り振っていたそうです。トップの仕事の仕方とはそうすることなのです。

吉越さんの主張はどの本でも一貫しており、経営者や管理者から若いビジネスマンまで、よりよい仕事をするためのヒントを多く得ることができます。私の仕事に対する考え方と合う、ビジネス書著者のひとりです。

【my pick-up】

◎この世は弱肉強食-ライオンの餌になるな

そもそも、20代後半から30代半ばまでにヘッドハンターから一度も声がかからないなら、その人はビジネスマンとしての実力、社会人としての魅力に欠けていると自覚したほうがいいかもしれません。たとえ勤めている会社では高く評価されていたとしても、裏を返せば「その会社でしか評価されていない」ということです。

◎「人の上に立つ」ための勉強法

難しい本を読み切ったからといって、自分のレベルよりはるかに高いレベルの内容をすべて理解することはできません。しかし、自分がすでに経験したことより少し高度なレベルのことなら、本を読んで知識を得るだけで、自分のものにできます。直接の経験がなくても、読んで身につけた分は自分の成長とすることができるのです。

本を読んで「なるほど」と新しい発見をし、理解したら、瞬時にレベルアップが可能です。著者が何十年もかけてつくり上げてきたことを、あなたはあっという間に自分のものにしてしまうことができるわけです。もちろん、それはあなたがすでにそこに近いところまで自分のレベルを上げてきていたからです。

◎ワーク・ライフ・バランスが「働き方」を変える

仕事とプライベートを「分けられる」ということは、時間を区切る能力があるということです。具体的にいえば、週に3日は仕事を定時に終えて、残業せずにまっずぐ家に帰るといったことを、指示されなくとも自主的に行える人です。

ライフとワークを区切るという考え方ができるようになると、滅私奉公だけで終わることなく、優秀なビジネスマンになるための資質が育ちます。逆に言えば、意識的にライフとワークを区切ることができなければ、優秀なビジネスマンにはなれません。

◎仕事の話は職場で完結させるのが基本

元来、優秀なリーダーは、仕事の話は仕事の場で完結させ、それでも十分にチームワークをつくり上げることができます。チームワークは、お酒を飲みながらつくるものではありません。実際にはお酒を介して成り立つ上下関係など本来意味がないし、お酒が入った状態で実のある話などできません。お酒を飲んで初めて本音で話し合えるというのでは、リーダーとしての資質を疑われても仕方ありません。それを知っているから優秀なリーダーは、間違っても「飲みにケーション」を周りに強要したりしないのです。

とはいえ、本来あるべき姿のチームワークがすでに存在し、高いモラルに裏打ちされている状況にあれば、そのときの飲み会はまた違った意味でお互いに楽しいものとなるでしょう。ですが、それはあくまでも補完的なものであり、お互いが単に飲んで楽しむ場であるということです。

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