厳選!ビジネス書 今年の200冊

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2012年85冊目『働く大人の教養課程』

2012-06-24 19:52:21 | おすすめビジネス書
働く大人の教養課程 働く大人の教養課程
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2012-05-29

評価  (4点/5点満点)

著者は専修大学法学部教授で政治学が専攻の岡田憲治さん。

仕事がデキるということの土台は何なのかを理解して、その土台から導き出されるいくつかの「絶対にできなければいけないこと」を実践するのが本書の目的です。

仕事がデキる人とは、きちんと仕事の節目で評価ができる人です。具体的には、現実を前にしてそれを自分に与えられた条件として受け止め、借り物ではない己の価値観に信頼を置き、自分を世界に投げ込む勇気を持って「現実はこうなっている」「我々に必要な物は○○である」「この決断は我々に○○をもたらすのだ」と考え、そして「これが私の評価だ」と宣明することのできる人間が、デキる人です。

「頭がいい」には4種類ある(知識のストックが多い、知識の処理が速い、知識の前後左右にあるものに気づく、わかろうとしない力)ことや、「わからない」にも4種類ある(言葉の意味と背景知識がわからない、どうしてそういう理屈になるのかがわからない、言っていることの意図や目的がわからない、選べなくてどう評価してよいのかがわからない)ことなど、普段何気に使っている言葉の意味を深く考える機会にもなりました。

人の言いなりとなって、いつも上司からの指示を待つだけの職業人生ではなく、時として自分が仕事を仕切れるようになることや、ともに働く者たちの立ち位置を評価できること。つまり、リーダーシップを発揮できるようになることが、この本で紹介されている、仕事の土台となる知的技法の最終形だと思います。

【my pick-up】

◎デキる人の質問作法

大人の世界で働く基本意志を持った人間の発する質問で、チームの仲間の頭とハートと肉体をムーヴさせるきっかけとなる言葉はただ1つです。

「ここまではやったのですが、この先が苦しいのです。教えてください」

多忙なデキる人は、この基本を身につけていない者の言葉には何ら反応を示しませんし、肉体も動きません。世界を評価することのできる人には、「○○の答えを教えてください」という丸投げ的な態度が理解できないからです。

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